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台風が猛威をふるっていた。

「隊長、もうすぐ堤防が決壊してしまいます！」
「土嚢だ、土嚢を積め！」
「だめです、とても足りません」
「そうか…いよいよとっておきの手を使う時が来たか」
「とっておきとは…隊長？」
「覚えているか？　昨年末のカワヤ隊員事件を」
「ええ、覚えていますとも。カワヤ隊員の排泄した太くて長く固い大便が水洗便所の水流では流れず、隊長が割り箸で便を割ってやっと流したは良いが、今度は下水管が詰まり汚水が逆流した事件ですよね。あのときは寮のトイレが3日間使用禁止になり、みんな大変な思いをしましたよ。野グソしたヤツまでいたんですから」
「そうだ、あのときオレは箸でウンコを割りながら考えていたのだ。固いウンコが土嚢の代わりにならないものかと」
「…え。もしかして、ここに並んでいるカワヤ隊員他、見慣れない奴らは…」
「オレが世界中から集めた精鋭たちだ。よし、川屋勉！　ゲーリー・カウパー！　フン・ゲーリッヒ！　チョ・ウンピョウ！　アレクサインダー・フンバルト！　ゲーリング！　ニクソン！　ゲリナンデス！　ベンソン！　ゲリダス！　ウンコビッチ！　お前達の力で、何とか水流をくい止めてくれ！」

「了解！」

…ピー。ゴロゴロ

「え？」

…ブリ。
ブリブリブリブリブリ。
ブボッ

前日、本別町農協から差し入れられたトウモロコシ3200本を隊員58名で手分けして食べたことが仇となってしまった。

堤防は決壊し、街は水に飲み込まれた。
翌日台風は去り、静まり返った街には瓦礫の残骸と、消化されずに排泄された大量のトウモロコシの粒だけが残った。

近鉄グループは、水面下で傘下の球団売却を近江鉄道に打診していたが、
近江鉄道側がこれを断ったために、オリックスの合併交渉に方針転換した
との見方が強い。

[水くさい](みずくさい）
水島新二くさい、の意。
（例文）
担当「キミの漫画って水くっさいよね」
漫画家志望「えっ!?　そんなに古臭いですか？」
担当「うん、なんか懐かしい感じがする。昭和の臭い？」

[親子水入らず]（親子水入らず）
親子の間に水野晴郎めいた感情は不要ということ。
どんな感情かは秘密。

山下君は小さい。女子を含めてもクラス一小さい。
多分、学年で一番、ひょっとしたらうちの中学で一番小さいかもしれない。

小さいけど山下君には特技がある。誰も真似できない特技。

山下君は、手足を全然動かさずに泳げる。
泳げるというか、じっとしたままで移動できる。

誰も泳いでない波ひとつないプールに、山下君がひとりでそっと入って浮かぶ。
しばらくすると、山下君の体はすっと動き出す。
水すましみたいにくるくる回ったり、突然、違う方向に滑り出したり。

山下君の動きのかわいさに女子から歓声が上がる。
普段は山下君をチビと呼んでからかっている男子も、この特技には素直に拍手を送る。

風もないし水の流れもない。それなのに山下君は移動する。
なぜそんなことができるのかわからない。
本人もわかってないみたい。本人の意志で動いてるわけではないらしい。

ある日、理科の授業で「ブラウン運動」というのを習った。
「ブラウン運動」は、ロバート・ブラウンという人が発見した。
静止した水の中に、そっと一滴の色水を入れると、全然かき回さなくても色水は広がっていく。

「水は静止しているように見えても水の分子は激しく動いている。その動きを『ブラウン運動』
と呼ぶ。色水はこの動きによって
拡散していくんだ」

先生がそういうと、クラスで一番頭のいい須藤君が、はっとしたように山下君を見た。
みんな「？」という表情だったが、すぐに「そうか」と声を上げた。

謎が解けた喜びで、みんな一斉に山下君に駆け寄った。

「山下って『ブラウン運動』で」
「水の分子の動きで移動してたんだ」
「小さいから」
「小さいけど」
「すごい」
「山下君かっこいい」

みんなが駆け寄る風圧で山下君は舞い上がった。ほこりと一緒に。
そしてすぐに見えなくなってしまった。

また、エアコンのフィルターに目詰まりしたのかもしれない。

先生！「水」という漢字はどうやってでけたんですか？

それはね、奈野花君
「水」という字は人の水死体を表しているのよ。この字はエジプトの頃に出来てね、その時はナイル川の増水で溺れ死ぬ人がたくさんいて、そこから出来たのよ。

先生、漢字は中国で出来てるはずだし、線が一本多…

It can become silent.

世界の民話『ガラスの仮面』(香川県に伝わる民話)

「自らが水子となることで水を表現するなんて…マヤ、恐ろしい子！」

日月火氷木金土
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北国の冬は厳しい。

世界の民話『ガラスの仮面』(下)

昔々、姫川亜弓が川面で水の演技について悩んでいると、
川上からドザエモンとなった北島マヤがどんぶらこっこどんぶらこっこと、、、

黄門「悪いないかなー。悪　＆日（ゴソゴソ）」

格さん「そんなタンスの後ろなんかにはいませんよ。悪は」

黄門「ちぇー、昨日は余韻にひたっていられたのにのう」

格さん「いいですか。もう調子に乗って綱吉公に手紙送るのやめてくださいよ。
　　　『まーた悪代官を懲らしめちゃったＹＯ！！　 d（≧▽≦*）ｂ』って、
　　　　ＹＯ！！ってなんですか！ＹＯって！？大泉洋か！？
　　　　あと将軍相手に顔文字使うな！」

黄門「格さん、かたーいっ！（　・　３・）BOO!　」

格さん「つーかーうーなとーいうておろうがああああああぁぁっっっ！！！
　　　　ったくこれだから、ちょっと顔文字覚えただけで若者気取るオヤジは
　　　　始末が悪い」

黄門「なにか言いましたかな？格さん」

格さん「（なんでそこだけ御隠居かなー？）いいえ、別に。あと、弥七が肩痛めてますから
　　　　しばらく手紙は書かないでくださいよ」

「中国針打てばいいじゃん」

「江川じゃないんだから……」


昨日の弥七

弥七「行くぜ……！」
顔色が悪い。真っ青だ。しかし、男が一度決めたこと。
力強くまなじりを上げ、きっと顔に決意をみなぎらせて助走を開始する。
苦痛に顔を歪ませながらも、躊躇いなく踏み込み、

弥七「ちょえりゃあああああああああぁっっーーー！」

投げた。


盛岡（弥七）　　風車→+-　→→→　　　　　　　　　　　　　江戸城


弥七「…ぐっ、う、うおおおおおおわあああああっっ！！」
肩に激痛が走る。耐え難い痛みに襲われながら、
弥七は思った。
俺はあと何本の風車を御老公のために投げられるのだろう。
そもそも御老公は俺のことをなんだと思っているのだろう。
だいたいなんで俺はこんなことやってるんだろう。
僭越な思いと知りながら、
尽きぬ不安に駆られる弥七。陸奥路の風は何もこたえず、ただ吹くのみであった。


「いいですね！とにかく会津あたりに着くまで弥七を使うのは禁止ですからね！
　わかりましたねっ！どうしてもというなら飛脚を使ってくださいっ！！」

「はいはい」

> ヘレンが！ヘレンが！初めて掌に字を！
>
> ・・・・・・・
>

『この子でもあがる事があるのね。』
姫川歌子は思った。