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１９８７年、後楽園球場最後のシーズンオフ、
目の中の炎が東京ドームでは消防法に違反するという理由で戦力外通告となった。

燃えてしまったものは、どこへ行くのだろう。
甘い記憶も、残された記録も、全て灰燼と化す。
灼熱の炎が映し出す冷徹な現実。
燃えるような恋というけれど、何を燃やしているのだろうか。
何かが消えて無くなってしまっているのではなかろうか。


「ほんとにいいの？全部燃しちゃって」
「いいよ。だって大事なんだもん」
「じゃあ、燃やしちゃうよ。知らないからね」


灰を見る。
「１＋１＝……」
「我……猫…………」
「私の名前は…田……です」

先生！「火」という漢字はどうやってできたんですか？

それはね、佐藤君
「火」という字は人の頭が焼け落ちた形を表しているのよ。

じゃあどうして人間の頭が焼け落ちた形なんですか？

それはね、坂来君
その字ができたの頃、中国では有名な放火魔がいたの。
それで焼き殺されてしまう人が多かったから、こんな形になったのよ。

でも焼けて頭だけ落ちるのはありえな…

黙れ

「なんでもやります」

長谷川平蔵　改め　火付盗賊

オリンピックが終わった後、聖火台の火を消して、中に何が入っていたか確認した。

鳩　４５羽
すずめ　２５羽
カラス　４羽　
シシカバブ　４串
縄文式土器　３４点
有田焼　３２点

世界の民話『ガラスの仮面』(上)

昔々、ある所に亜弓とマヤという演技の上手い二人の娘がおったそうな。
ある時、神様（月影千草）が、火の演技を見たい、とおっしゃいました。
亜弓はそれはそれは美しい火の舞を、神様(月影千草)の前で踊りました。
｢とても美しいわ。あなたなりの解釈ね。｣
神様(月影千草)は大変満足されたようです。
ぐずで何もできない、でもお芝居が好きなマヤは困り果てました。
『ああ、わたしには何が出来るの、火、、、火、、ああハートブレイク太陽族の
踊りでは神様(注、月影千草)を満足させることは出来ない』
｢さあ、マヤ、あなたの番よ。｣神様（注 月影千草）はおっしゃいました。
その一言でマヤは吹っ切れたようです。
｢北島マヤの火、お見せします。｣
マヤは頭からガソリンを被って、そのまま燃え盛る火の中へと
飛び込みました。

マヤと共に燃え盛る炎を見つめながら亜弓は思いました。
『自らが火になろうとするなんて、、、マヤ、あなたはやはり恐ろしい子。』

その頃ふもとの駐在では、ハイカーより少女にガソリンを付けて殺そうとしている、との通報が入り、
騒然としておりました。

おせちを食べる熊を、恐怖に震えながら眺めるたけしと由美子。
｢困った、このままでは僕の食料が全部食べられてしまう。｣
｢僕たちの、じゃなくて？｣
｢忘れんぼさんだな、由美子は。君の命は僕のモノ。だから君の食料も僕のモノだよ。｣
｢ごめんなさい、忘れていたわ。｣
｢そうだ、火だ。火を起こそう。何か燃やすものはないのか？｣
｢そんな、固形燃料も何も無いわ。正月だから食べ物はおせちしか用意していなかったの。火を使わなくて済むから。｣

しばらく考え込む二人。

｢そうだ、君のスーツケースの中の下のほうに化繊のエッチな下着があっただろう。化繊は燃えやすいんだ。あれを燃やそう。｣
｢たけしさん、何でわたしのスーツケースの中身まで全部把握しているの？｣
｢バカだなぁ、由美子。僕たちは恋人同士じゃないか。恋人のスーツケースの中身まで
ちゃんと確認するのが当たり前だよ。、、、嬉しかったよ、、、姫始め用にあんなにエッチな下着を用意してくれて。｣
｢まっ。｣

【ナレーション】
池袋西口で4000円を出して買った紫の下着を燃やす由美子とたけし。ツキノワグマは、紫の下着が燃やされるのを見て、一目散に逃げ出した。
しかし、二人は知る由もなかった。ツキノワグマが火を恐れて逃げ出したのではなく、"昔の日本人はもっと慎ましやかだった"と憤慨して立ち去ったことを。

｢やった、熊が逃げていくよ。君の姫始め用の下着が、こんなところで役に立った。なんだ、泣いているのか、由美子。｣

【ナレーション】
『このショーツ、この後のウラジオストックでナンパされた時用の勝負下着だったのに、、、』
由美子は燃えゆく下着を見つめながら思った。

８月１７日（火）
きょう、たけしくんとりかちゃんといっしょに、きもだめしにいった。
おばけは今年も、おじいちゃんだった。
みんな、おじいちゃんがあんまり上手なので、びっくりしてた。
とってもこわかったけど、とってもたのしかった。
やっぱり、今年から本物のおじいちゃんはすごいと思った。

一一一一一一一一一一一一一　火よ、我と共に歩め　一一一一一一一一一一一一一一一一

　　　　　　はあ、別にかまいませんけど、旦那歩くの遅いですからなぁ。

一一一一一一一一一一一一一　火よ、我を引っ張って歩め　一一一一一一一一一一一一一

　　　　　　旦那、そりゃ楽しようって魂胆ですね。

一一一一一一一一一一一一一　火よ、黙って歩め　一一一一一一一一一一一一一一一一一

　　　　　　ありゃりゃ、図星ですかい？　へっへっへ。
　　　　　　ま、引っ張ってあげてもよござんすよ。ささ、参りましょ。

一一一一一一一一一一一一一　うわっちっ、火よ、熱いぞ　一一一一一一一一一一一一一

　　　　　　そりゃあっしは火ですからねえ、へっへっへ。

一一一一一一一一一一一一一　火よ、もうお前とは歩まぬ　一一一一一一一一一一一一一

「ダイアン、午後４時１０分、犯行現場だが、盛り土の下に新聞をちぎった切れ端があり、
　文字が書いてある。血で書いたらしいがごちゃごちゃと書いてあって全く読みとれない」

「やけどしちゃった」
「えっ！　火の鳥なのに！？」