Web 嘘競演 ▲嘘競演トップ
■投稿する
■クロニクル
■新規順リスト
■投票結果
■使い方
■番号順リスト
■最新作品
■感想(ラウンジ)
■検索
■お題とルール
■ツリー状リスト


<<Prev | Next>>
[110] B級の鑑 (お題: 闘) 橋川桂 2005/01/12(Wed) 10:04 [返信]

「私闘刑事」
シリーズ第1作。司直の手の及ばない悪党に、はぐれものの刑事が義憤を爆発させる、良くある筋ながら、ハッタリと勢いで90分を見せてしまう演出は、B級の良作と割り切ってみれば痛快。オススメ度B++

「武闘刑事」
前作の意外なヒットを受けて製作された第2作。大物代議士の旧悪を暴く話だが、政治性も何もなく勧善懲悪に徹しきったつくりがなかなかすがすがしい。セットなど前作より格段に豪華になったが、ノリは一緒なので普通は両方見る必要はない。オススメ度B+。

「戦闘刑事」
いきなり警視庁が爆破される冒頭から、「やっちゃった感」ありありの第3作。スケール(だけ)はバカみたいに大きくなった。廃墟と化した東京に夕日が沈むラストシーンは、もう刑事ものなのか何だかわからない。カタルシスでさえある。オススメ度BOMB! のB。

「敢闘刑事」
前作をさすがに反省したか、第1作の路線に回帰してみたものの、相変わらずの大味な演出ではさすがにマンネリはいなめない。敢闘賞止まりの出来。まぁ、ヒロインとの濡れ場は一応見とけってことで、オススメ度はベッドシーンのB。

「格闘刑事」
ブームに便乗したいのが見え見えの第5作。スペシャルゲストの大物格闘家の怪演が見所といえば見所か。オススメ度はビーストのB。

「苦闘刑事」
さすがにもうムリと悟ったか、まとめに入った現時点での最終作。唐突に不治の病を宣告された主人公が、警察内部の巨悪に死を覚悟して挑む。悪徳警視と一騎打ちするクライマックスまで全編お約束で押し切った、らしいといえばこのシリーズらしい完結編。オススメ度はベタベタのB。

「銭闘刑事」
番外編。本シリーズで一躍メジャーにのし上がった総監督氏の脱税問題に端を発し、出演料の未払いやら、制作費横領やら次々露見して、現在まで進行中のドタバタ喜劇。オススメ度は、ブルジャワめ! のB。

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[109] 世界崩壊の序曲 (お題: 闘) なんしぃKIM 2005/01/12(Wed) 09:19 [返信]

「こちらオスプレイ1、オスプレイ1。ターゲットのデータ入力完了、シャングリラどうぞ」
「シャングリラ了解。オスプレイ1、直ちに攻撃に移れ。さあ、正義の闘いを始めようじゃないか」

大統領談話。
「我国は断じて卑劣な奇襲攻撃など行ってはいない。あくまで正義を重んじ紳士的に事を進めた結果である」
(スライド写真を指して)
「総書記の私邸に射ち込んだトマホークの機首には、このように私の左の靴下がちゃんと貼り付けられていて…」


<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[108] 海の極道 (お題: 闘) 梅千代 2005/01/12(Wed) 07:40 [返信]

「くそムニュ。まだ、遠くへは行ってねえはずだミニョ。
 おまえら、オヤジの仇だブチュ。
 信二の野郎を血なまこになって捜し出せヌメヌメ」
 


<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[107] ルール (お題: 闘) 光デパート 2005/01/12(Wed) 06:02 [返信]

闘犬のルール(日本 土佐)

闘技時間は約15分。噛まれた犬が泣きうめいたり、逃げ出したり、組み伏せられた場合に審判の判定により勝負が決まる。

闘牛のルール(スペイン)

闘技時間は30分。時間内にマタドールが剣で牛の心臓を貫き、止めを刺せば闘牛士の勝ち。生きながらえれば牛の勝ちである。人間側に有利なハンディマッチのように思われるが、負けた場合マタドールは留置場に放り込まれ、損害賠償まで請求されることもある。

闘ゴッホのルール(オランダ)

闘技時間は37年。時間内に絵が二枚以上売れたり、右耳と間違えて左耳を切ったり、正気に戻って「おい、テオ、浮世絵ってよく見ると東洋のバカ絵だな」とつぶやくと自殺を待たずに射殺。

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[106] さあ武器を取れ! (お題: 闘) コバ 2005/01/12(Wed) 04:36 [返信]

闘争有理!闘争有理!
ゲバ棒片手に駆けていく革命の闘士、カミーユ・デムーラン。
公安相手に200年の完黙を決め込んだ彼は、
全学連の結成メンバーの一人として名を残す。

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[105] 決闘! (お題: 闘) コバ 2005/01/12(Wed) 04:04 [返信]

銃を持った男が二人、背中合わせに立っている。
”早撃ち”ジョニーと、”黄金銃”ハリー。
西部の決闘、三歩歩いて振り返り、早撃ちにて生死を決する。

1・・・



2・・・



しかし二人の足元にはそれぞれアキレスの亀がいたのだった!



註:アキレスの亀は無限分割を発見しない限り、俊足のアキレスですら追い抜くことはできないのだ!


アキレスの亀二匹は足りない頭で考えた。
「僥倖だが我らはここに居合わせた。」
「もし俺達が、このままじっっとしていれば、二人は殺しあうこともなく。」
「そうだな。人助けだ。じっとしていよう。」



時は23世紀!
二人と二匹はまだそこにいた!


「なぁハリーよ。」
「あぁ、多くの死を見てきた。いまさら我らの決闘などどうでも構わんが。」
「それでも俺は振り返ったらお前を撃つだろうな。」
「それは俺も同じだよ、ジョニー。」



1万年後、全ての人類が死に絶えた大地に、彼らは立つ!
いまだ静かに闘志を燃やす二人をよそに二匹の亀はくちずさむ。

「どうどうたらりたらりら」
「たらりあがりららりどう」
「所千代までおはしませ」
「われらも千秋さむらはう」
「鶴と亀との齢にて」
「幸ひここに任せたり」
「どうどうたらりたらりら」
「ちりやたらりたらりら」
「たらりあがりららりどう」

決闘はまだ終わらない。


<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[104] 主語飛ばし (お題: 闘) コバ 2005/01/12(Wed) 03:32 [返信]

2ねん4くみ ながい かずひさ
「ぼくのおとうさん」

ぼくの おとうさんは ぼくさー です。
おこると なぐります。
「てかげん したんやぞ」と、いいます。
ぼくの あっぱー は せかいいちや

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[103] 王者の孤独 (お題: 闘) コバ 2005/01/12(Wed) 03:27 [返信]

一件も、メールにスパムが届きません。
業者に勝利した、この寂寥。

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[102] ゲーム (お題: 闘) コバ 2005/01/12(Wed) 03:14 [返信]

新幹線のとまる駅から5駅ほどの、街。
商店街のすぐ近くにある古いビルの地下一階に、灯りの消えたゲームセンターが、ある。
鍵のかかっていないゲームセンターには、埃を薄くかぶったテーブル筐体や、プライズが入っていないクレーンゲームが並び、昼時ならばドアの隙間から差し込む一筋の陽光で、
おぼろにゲーム機の輪郭が浮かび上がる。

地下室の奥まった一角がブラウン管の光で淡く光っている。かつてにぎわっていた頃には、くすんでいた一角。
時代遅れの古い機種が押し込まれていた光の届かないその場所で、一台のゲームが稼動している。古い時代の脱衣マージャン。積み重なった灰皿にはぎっしりと吸殻が詰め込まれている。




「残念!また挑戦してね!」



黒い外套をまとった陰気な中年男が、苦笑いを浮かべて入り口に立っている。
ポケットには10枚の100円玉。ここに来る事は、男の日課だ。
暗闇の中ゆっくりと、たった一台稼動してるゲーム機へと向かう。


「残念!また挑戦してね!」


男が初めてこのゲームに出会ったのは、まだ学生時代の頃だった。
その頃は使える金額もたかが知れていたが、それでも毎日のようにコインを注ぎ続けた。
他人のプレイを傍から見ていたこともある。しかしこのゲームをクリアした者を見たことはなかった。


「残念!また挑戦してね!」


卒業し、社会人となり、毎日会社の帰りにゲームセンターに足を運び、もう何度となく見たゲームオーバー画面を鑑賞し、家路に着いた。店内から日に日に客が減っている事は気づいていたが、彼には関係のない話だ。そしてある日、ゲームセンターは潰れていた。
いつものようにゲームセンターに寄った彼は、灯りの消えたゲームセンターの前で少しためらい、そしてノブに手をかけた。開かなければ、それでいい。開いたなら、やることは一つだ。
ドアは何事もなく開き、彼の目指すゲーム機のみ、電気がついていた。


「残念!また挑戦してね!」


以来10年以上、毎日彼はゲームセンターに忍び込み、10回だけ挑戦を試み、敗北し、静かに席を立つ。それでも彼は勝つために毎日統計をとっている。
一巡目にCPUが国士無双であがる確率は6割。3割の確率で大三元をテンパイされる。
こちらの役がそろったことは、何万回ものプレイの中で、一度もない。


「残念!また挑戦してね!」


「なぁ、いい加減オトナになれよ」彼はたまに思う。
「もし何かのはずみで勝ったとしても、拝めるものは数十ピクセル四方の乳首だけだ。それが今までつぎ込んだ金額と等価かね」と。
しかし彼は首を振り、100円玉を慣れた手つきで筐体に落とし入れる。
「夢さ。」口に出して彼はつぶやく。「数十ピクセルだろうと俺には夢なんだ。」


「残念!また挑戦してね!」


粗いドットで描かれたキャラクターが暗闇の中で彼に敗北を告げる。
煙草を消し、席を立ち、男は夜に姿を消した。

<<Prev | Next>>

<<Prev | Next>>
[101] 闘え負けるな正義のヒーロー  (お題: 闘) 不滅の放蕩 2005/01/12(Wed) 00:28 [URL] [返信]

【○月○日】
助けを呼ぶ声がする。
私は、身支度をすると現場に急行した。
数人の悪党どもを叩きのめすと、私は人々に微笑んだ。
「あの、せめてお名前を」
若い女性が涙ながらに私に尋ねた。
「通りすがりの者です、名乗るほどのことではありません」
「そうですか…失礼いたしました」
「では、私はこれで」
「ありがとうございました、行きずり仮面さま」
「……!」

【×月×日】
今日も助けを呼ぶ声がする。
私は、いつものように悪党どもを叩きのめすと、怯える人々に優しく微笑んだ。
「どうぞ、お名前を教えてくだされ」
老人が腰をさすりながら私に尋ねた。
私は一瞬ためらった。「行きずり仮面」はもう嫌だ。
“通りすがり”などと格好つけたのがまずかったのだ。
「名乗るほどの者ではありません」
「そうですか…失礼しましたのう」
「では、私はこれで」
「かたじけない、名無し童子どの」
「………!!」

【△月△日】
今日も今日とて助けを呼ぶ声がする。
私は、半ば義務的に悪党どもを叩きのめすと、人々に微笑みかけた。
「おじちゃん、名前教えてよ〜」
ガキ、いや子供が私の衣装をペタペタ触りながら尋ねた。
いや、今日は何も言うまい。口は災いのもとだ。
私はひたすら微笑みに徹し、静かにその場を去ろうとした。
「ありがとう、ニコニコマンのおじちゃん」

【□月□日】
私はヒーローから足を洗った。今は物書きの仕事をしている。
だがしかし……この世に悪が絶えることはない。
いつの日か良い名前を思いついたら……
そのときは、再び人々のために闘おう。

----------------------------------------------------
「センセイ、ボーっとしてないで、早く次の特撮ヒーローもののタイトル決めてくださいよ〜。もう撮影まで時間がないんですよ」
「すまん、もうちょっと…あと2、3日待ってくれないか」
「お願いしますよ、ほんとにもう」



<<Prev | Next>>

[HOME] [投稿] [新規順] [ツリー] [番号順] [最新] [投票結果] [クロニクル] [感想] [お題とルール] [使い方] [検索]

以下のフォームから自分の記事を修正・削除できます
記事No パスワード 修正 削除