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[100] 選挙 くもすけ 2003/04/17(Thu) 17:41


「次の選挙は大丈夫だろうな」
「完璧です。全住民に現金を配って歩きました。
 次期市長間違いなし。完全勝利ですよ」
「何…?本当に全住民に配ったのか?」
「ばっちりです」
「……警察官も住んでるぞ」
「あ…」
「警察署長だっているんじゃないのか!?」
「あ…」
「あ…、じゃねぇぇよ。どぉすんだよ。これじゃ完全に逮捕されるぞ」
「か、回収してきます」
「遅い!もう遅いよ。『やっぱり返して下さい』って頭下げてまわるのか?
 できるわけないだろ!どうにもならんよ!!」
「ど、ど、どうしましょう…」
「くそぉ。こうなったら、対立候補が俺の名前をかたって選挙違反の濡れ衣を
 かぶせようとしている、ということにするしかない」
「あぁっ!賢い!」
「選挙戦では徹底的にクリーンさを強調するんだ!」
「そ、それがいい。それがいいですよね。大丈夫。それで絶対大丈夫ですよ。ね。ね」



「えー。選挙民の皆様。最近私の名前をかたって現金を配っている対立候補がいる
 ようです。しっかぁし、私は断じてそのような卑怯な真似はいたしません。クリ
 ーンな政治を目指しております。選挙違反なんてもってのほかの行為です!」
「なんだ。じゃ、投票するの止めた」
「見どころのある奴だと思ったのにな」
「クリーンな市長だったら、投票する意味ないし」
「容疑者へのわいせつ行為とか暴行とかやりにくくなるじゃん」
「信号業者とかレッカー業者から賄賂もらっちゃいけねぇっていうのかよ」
「交通違反をもみけして、お礼をもらうこともできなくなるんじゃないのか」
「そういうことを言われると、署員の士気が下がるんだよなぁ」



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[99] 馴れ合い 詰めにくい 2003/04/17(Thu) 16:02 [URL]

「ふっふっふっ,そんなこともあろうかと思ってお前の子供は預かっておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前のかわいがっているプードルのペロを預かっておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前が毎晩抱いて寝ているタオルを預かっておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前が2ヶ月かけて作った帆船の模型を預かっておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前が今晩楽しみにしていたクリームコロッケを預かっておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前が毎日阪神タイガースの試合を見ているサンテレビ専用アンテナを映らなくしておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前のトウシューズに押しピンを入れておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な,しかし,そんなこともあろうかと思ってお前の背中に『私はあほです』とはりがみをしておいたんだ。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思って…,あ,ごめん,きつく縛りすぎてお前の子供死んじゃった。」

「なにぃっ卑怯な! しかし,そんなこともあろうかと思ってお前の消しゴムに鉛筆の芯を…。」


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[98] (削除)  詰めにくい  2003/04/17(Thu) 16:00

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[97] プリントアウトoorコピペでお使いください。 藤山高志 2003/04/17(Thu) 14:16


◇一般社会用

 オマエの(    )は預かった。
      ↑例、息子、娘、など。

返して欲しくば、身代金[ ]億円を下記の銀行口座へ

[ ]時間以内に振り込め。

口座番号
 
 [    ]-[    ]-[       ]

 なお、警察に連絡すれば(    )の命はないものと思え。






◇嘘競演用

 オマエのネタは預かった。

オマエが、嘘競演で優勝するようなネタをなかなか思いつかないのは

オレがお前の大爆笑ネタを監禁しているからだ。

返して欲しくば[ ] __________________に、一票、
        ↑番号、↑タイトル
   
いや、一票といわず、(  )票、投票せよ。

 なお、議長・スタッフに連絡すれば、ネ タ の 命はないものと思え。
                   面 白 さ
 


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[96] 理由 たろぼー 2003/04/17(Thu) 09:40

「彼女と別れたって?どうして。」
「あいつ、整形したこと隠していたんだ......」

「彼女と別れたって?どうして。」
「あいつ、もと男だったんだ......」

「彼女と別れたって?どうして。」
「あいつ、人間だったんだ......」

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[95] 30までの感想 敬称略 コバ 2003/04/17(Thu) 05:45 [URL]

[2] 銀が泣いている タケヤス
言葉遊びを追求するのはいいが、男色の描写がおざなりなのが気になる。
中途の「アナル」という部分をフォントタグで強調するぐらいのテクを見せてもらいたい。
また、最後のオチが「菊の門」でないのもかなり残念だ。

五つ星評価★☆☆☆☆ 


[3] 卑怯は俺のほめ言葉。 橋川桂
さりげない鬼畜ネタを書きたいならばもっと肛門の描写を細かくするべきだ。
またなぜ「彼女」なのかが気になる。「彼氏」にしたほうがよい。

五つ星評価★☆☆☆☆ 


[4] 各位 砕天
その攻撃の内容が、ホモセクシュアルに対する攻撃なのかどうかが曖昧だ。

五つ星評価★☆☆☆☆


[5] 窮地 土星
「お前の主人は俺の手の内も同然だ」という一文にそそられるが
活かしきれていない。残念。

五つ星評価★☆☆☆☆


[6] 聖なる賂(まいない) Nagazu

嘘神様の性的嗜好は?これでは読んでいる方が肩すかしをくらう。

五つ星評価★☆☆☆☆


[7] 漫遊記 玄界灘男
笑わせたい、という気持ちが男根への愛情を上回ってしまっている。
せっかくの時代劇という舞台を活用した作品を期待する。

五つ星評価★☆☆☆☆


[8] わななく国際線 恥辱のアテンションプリーズ しーもす
最初に登場する児童が、ほのかに同性への想いをつのらせていることはわかるが
それをいかに機長への愛に発展させるか、そこが腕のみせどころだと思うのだが、
どうだろう。

五つ星評価★☆☆☆☆


[9] 以下の空白には第27回嘘競演で優勝する嘘が書き込まれます。 ファウスト
なんともない空白が行為後の虚脱を思わせるが、明確な示唆のないままなので
読者はどのような男が、どういった男に抱かれていたかが全くわからない。

五つ星評価★☆☆☆☆


[10] 卑怯と呼ばれた光秀と秀吉の違い クロ
惜しい作品。せめて「そっと手をつなぐ」という一文があれば名作たりえたのだが。
くぬくぬくぬ、というのは充分に欲情を催させるかけ声である。
突かれている光秀の歓喜もよく伝わる。

五つ星評価★★☆☆☆


[11] 議長’より重要なお知らせ 週刊WEBマガジンSAKABAFISH

重要というから、自らの性癖の暴露、ひいては抱かれたいという意思表明かと
思ったのだが、こちらの深読みしすぎという点を差し引いても男色に対する意識の低さは許し難い。

五つ星評価★☆☆☆☆


[12] 作文課題審議会 中間報告書 梅千代
長文があだとなっている。読んでいるサイドとしては阿部英夫くんは加納純一くんをどう思っているのか、近藤雅人くんは沼口直樹くんのどの部分に惹かれるのか、そういった点を期待して読むのであり、これはどの作品にも共通して言えるが笑いを大事にするあまりに”もっと大事なもの”を書くのを忘れてしまっている。桜の木を「日本男児的殉教精神→日本男児的男色精神」というメタファーとしてとらえているのは分かるが、これでは読んでいる方が何がなんだかわからない。

五つ星評価★☆☆☆☆


[13] 人類史初の卑怯な出来事 じょーしゅ
アダムと雄ヘビのからみが少ない。せっかくの巨根が泣くというものだ。

五つ星評価★☆☆☆☆


[14] 5分後の嘘競演ラウンジ GIN
政権DASH氏がかつての三島由紀夫を彷彿とさせ日本的退廃の美を満喫でき、まさにそこが見所となっている。
言葉を返せばそれ以外は蛇足といえるだろう。

五つ星評価★☆☆☆☆


[15] 紳士たち 詰めにくい
なぜ男のスポーツを題材にしてこうなってしまうのかが、理解できない。
作者は男の汗に何も感じるものがないのだろうか。
卑怯というテーマをもっと男にとって身近なモノにとらえてもらいたいものだ。

五つ星評価★☆☆☆☆


[16] クライマックス なんしぃKIM
短い中にみっちりと江戸の風俗と肛門性愛に対する様々な迫害、そして娘より敵に対して焼け付くような思いを感じている江戸っ子仮面の葛藤が描かれている。
ベッドシーンを書かないのは作者の良識か。

五つ星評価★★★☆☆


[17] ヒーローは正々堂々と Inagi
この互いの体を執拗に求め合う二人の熱い魂には感じ入るものがある。
好きだから相手を破壊したい、自分の手で破壊したい、という
サディスティックな愛情が、終わりなきアナルの快楽と重複し
悪夢的な官能美の世界を作り上げている。名作。

五つ星評価★★★★☆


[18] 新商品のご紹介 似非科学至上主義
プロットに頼りすぎて、肝心である烙印を押される男の汗と苦悶が省かれているのは
怠慢としかいいようがない。ギャグというのはホモセクシュアルなものであると思うのは私だけだろうか。

五つ星評価★☆☆☆☆


[19] 卑怯裏技大全 クロ
マワシが落ちる。落とすの間違いだろう。こういった単純なミスはできるだけなくしてもらいたいものだ。木村庄大郎をもっと活躍させるべき。

五つ星評価★★☆☆☆


[20] ある日のネコ型ロボット w_hora
グー、チョキ、パーという形で、フィストファック、二穴責め、愛撫という三要素を表現したつもりなのだろうが、やはりギャグを書こうという気持ちが邪魔をしている。
猫ロボットと少年の快楽の日々を書きたいのか、ギャグを書きたいのか、どっちかがわからない。

五つ星評価★☆☆☆☆


[21] 嘘ツキャーに朗報? アッシュ
卑怯というテーマをダンディズムのコアであるオヤジくささに結びつけるアイデアは賞賛に値するが、紳士が誰をだますのか?卑怯をはらむオヤジくささが汗と脂と結びついたらどんな匂いがするんだろう?そういった素朴な疑問に答えつつ笑いをとるというのは無理な話ではないはず。もっと自分の内側にあるモノを真剣にみつめてほしい。

五つ星評価★★☆☆☆


[22] 自分の手柄にする。 Belial
ドイツという単語から、千年帝国、SSの少年達、ヒトラーとゲッベルスの甘くも悲しい物語などを浮かべるが、そういった連想が働くことを作者はまったくといってわかっていない。ドイツ、ドイツ、ドイツと言いたい。

五つ星評価★☆☆☆☆


[23] とんちではない GIN
魔性の一休、坊主の持つ千変万化の妖しき魅力を実によく捉えている。
橋を渡る、というのも守衛がヘテロセクシュアルからホモセクシュアルへと自らの資質を変える隠喩としてもよく働いている。少年美の本質を作者は充分にわかっているのだろう。例えベッドシーンがなくても充分に実用に耐える、まさに傑作である。

五つ星評価★★★★★


[24] さらば愛しきシャア専用(1) s・バレット
他人と違っていたいという願望、それが男色による同一感、一体感、連帯感、兄弟感でどれだけ解消されるのか、おそらく次回でそれが順序立てて説明されるのだろう。点数は最後にまとめてつけたい。


[25] さらば愛しきシャア専用(2) s・バレット
なるほど抱きながらも抱かれたい、貫きながらも貫かれたいという倒錯的願望は、まさに屈折したアンチヒーローにふさわしい設定であろう。またそうした「受け」の側の真理解析をアニメーションのキャラクターに代弁して見事に論証する作者の姿勢に賛同する。

[26] さらば愛しきシャア専用(3) s・バレット
がっかりである。結局男色に関する説明は途中で放り投げられてしまった。これでは虚勢されたジョニーライデンが浮かばれないというものだ。作者はもっと抱くなり抱かれるかなりして、「人々が求めるモノ」を知る努力をしてもらいたい。方向性はおそらく間違ってはいないだろう。

五つ星評価★★☆☆☆


[27] ある野球 クロ
お世話になったマネージャーや監督に持たせる華というのは、もちろん菊の花だろうと思うのだが、描写がすくないために不安が残る。

五つ星評価★☆☆☆☆


[28] スリ。 Nagazu
電車内、おそらく地下鉄だろうが、肛門の隠喩としての地下鉄内で男から、現在資本主義下で”力”を象徴する貨幣を略奪するというこの行為は、まるでアナルセックスの最中に突然の括約筋の収縮によりみずからの性器が断ち切られるような衝撃的なシチュエーションである。そうした衝撃を直視して作品を描けば、よりよくなるはずだろう。

五つ星評価★★☆☆☆


[29] 修身 玄界灘男
タカダショウイチは自らの男性自身に砂糖をぬりつけ蟻にたからせて愉悦にひたっていた、と私は思っていたのだが記憶違いだろうか。
ともあれ状況描写に念入りになりすぎて軍人である父君が軍隊社会の中で倒錯していく過程がみえない。ギャグも大事だが、もっと基本を大事に。

五つ星評価★☆☆☆☆


[30] 歴史上最ヒ強の作戦。 みじお
これは個人的な話だが三角木馬にまたがりながらボディビルダーに口を極めて罵られるのが唯一の趣味である私は、こういったものを見ると、まさに失禁せんがばかりに喜んでしまう。多少点が甘くなるが、ご勘弁いただきたい。


五つ星評価★★★★★



総評
今回は卑怯がテーマということで、どうやって笑わせようか、という点で皆必死になっているようだがギャグ、というものは先述したとおり肉体から湧き出るモノであり、肉体をいかにして刺激するかという点こそがすなわちギャグのホモセクシュアル的であるとする理由である。笑わせたいのか、男色行為を書きたいのかよくわからない作品が多数見受けられたが、小手先の男色描写より、もっと実際にあった男色体験、身近にいた同性への思い、そういったものを過不足なく書けてこそ、自然ギャグの質もあがると思う。
とりあえず男に抱かれ、男を抱け、それを今回の結論とさせていただく。



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[94] たつ鳥 bob 2003/04/17(Thu) 02:59 [URL]

『あきこへ

君の笑顔を失うのが怖くて、ずっと黙っていたことがある。
こんな手紙でしか伝えられない僕の弱さを許して欲しい。

僕と君が出逢ったのは何年前だったろう。実は僕は、あの頃君が中川と付き合っていることを知っていたんだ。だが僕は君を愛してしまった。
中川が邪魔だった。
僕は、あいつの出張中に富山興産への納品物をすりかえたんだ。あんな大事件に発展するとは思わなかったが、しかし狙いどおり中川は左遷され、僕は君を手に入れた。
君はさぞ辛い想いをしたことだろう。
だが僕は自分の気持ちを抑えられなかったんだ。
愛していたからなんだ。

もう一つ告白することがある。2年前、息子の心臓手術の時のことだ。
手術代が工面できなくて困った僕は、ダイヤを売ったんだ。君が大事にしているあの指輪のダイヤを。今ではガラスの、あの指輪の・・。
競馬で手術代を作ったというのは嘘だったんだよ。

ずっと黙っていて本当に悪かった。
こんな卑怯者の私を許して欲しい。
誰よりも愛している、どうか幸せになっておくれ、あきこ。』


明け方に肺癌で世を去った夫の、病院の枕下から出てきた一通の手紙。
それを読んだ妻は「あきこってどこの女よ・・」と言って泣き崩れてしまった。

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[93] ハイジャック ボイラー室の主 2003/04/17(Thu) 02:28 [URL]

機内放送『こちら機長です。この度はボイラー航空をご利用いただき、誠にありがとうございます。当機は成田空港発、ロンドンヒースロー空港行きでございます・・・』

スチュワーデス「コーヒーやお紅茶、お飲み物はいかがですか?」

山村「動くな!ハイジャックだ!」

スチュワーデス「ハイジャック・ブレンドお一つですね。300円になります」

山村「ネーミング悪ッ!いらないよそんなコーヒー!
これが目に入らねえのか!(ズギューン ズギューン)」

スチュワーデス「トカレフ54式拳銃ですね。
中国製で、オリジナルのロシア製よりは性能が劣る・・・」

山村「なんで知ってるんだそんな事!違うだろ!ハイジャックなんだよ、ハイジャック!
変な動きしたら、この爆弾でドカーンだぞ、ドカーン!」

スチュワーデス「申し訳御座いません。
当機ではハイジャックはお断りさせて頂いております」

山村「あ、そうなんですかスミマセン・・・
なんで謝ってるんだ俺!頑張れ俺!ってコラーーーーー!!
爆弾、火!危ない、火ーッ!」

スチュワーデス「申し訳御座いません。
惜しくも好奇心に敗北してしまいました」

男「ちっとも惜しくないよ!
熱ッ!火消さな!ダメだって!フーフーしてもダメだって!
おい、そのジュース!」

スチュワーデス「オレンジジュースお一つですね。500円になります」

山村「高っ!金取るのかよ!あーもー、ホラ500円!
(バシャッ)つべたっ!何すんだ!あーっ!爆弾グシャグシャじゃん!
って人の服で手を拭くなーーー!」

スチュワーデス「申し訳御座いません」

山村「何で半笑いなの?なに目ぇ逸らしてんの?
あーもういい!てめえらよく聞け!この飛行機は俺が乗っ取った!(ズギューン ズギューン)」

スチュワーデス「申し訳御座いません。当機は回送となっておりますので、
お客様はお乗せしておりません」

山村「あっ、ホントだ誰もいねぇ!飛行機に回送なんてあるのかよ!
ちくしょー、なんでこんな飛行機に乗っちまったんだ。
あんたもあんただよ、なんで教えてくんなかったんだよ!」

スチュワーデス「申し訳御座いません。
あまりに気持ち良さそうにお眠りになられていたもので」

山村「ひょっとしてこの毛布かけてくれたの・・・じゃねえ、起こせよ!
ああもう、お前じゃ話にならねえ、機長はいねぇのか、機長は!」

機内放送『こちら機長です』

山村「いいか、ハイジャックだぞ!今から俺の言う通りにしろ。いいな!」

機内放送『この度はボイラー航空をご利用いただき・・・』

山村「テープを止めろーーー!本物を出せーーー!」

機内放送『・・・はい、機長です。こちらコックピット、盛り上がってまーす!
・・・・・・機長!機長、飲み過ぎです!』

山村「飲むなよ!飲酒運転かよ!
もういい、機長交代!副操縦士出ろ!」

機内放送『はい、こちら副操縦士の田中です。本当にすみません。
機長、息子さんとの折り合いが悪いみたいでそれで』

山村「言い訳はいいよ!それよりハイジャックなんだよ、ハイジャック!」

機内放送『あ、ハイジャックですか。ちょっと機長、ハイジャックですよハイジャック。
起きて下さいよー』

山村「今度は居眠り運転かよ!もういいよ起こさなくて。お前運転しろ。
いいか、この飛行機をペンタゴン(アメリカ国防総省)に飛ばせ。わかるな、ペンタゴンだ!」

機内放送『ペン太ゴン太?』

山村「誰だよ!知らないよそんな漫才師!ペン太がボケでゴン太がツッコミか!?」

機内放送『それはあまり面白くないと思います』

山村「ほっとけ!恥ずかしいから流してくれ!
いいからペンタゴンへ行くんだ、わかったな!」

機内放送『ペンタゴンですね、了解しました。ヒック』

山村「『ヒック』て言った!今、『ヒック』って言ったろ!」

機内放送『イタリアでは、仕事中にワインを飲む事で能率を上げるという・・・』

山村「また言い訳ですか!もう頼むから飲むな!飲まないで下さい!
って何やってんだあんた!」

スチュワーデス「ああ、私5時上がりなんで。お疲れ様でーす」

機内放送『優子ちゃん、お疲れ様〜』

山村「お疲れ様〜って違うだろ!なにパラシュートとか背負ってんだーーっ!
あーもう、落ち着け、落ち着け俺。」

機内放送『気付けにウイスキーでもやりますか?』

山村「うっさい!もうお前飲むなよ!絶対飲むなよ!
それよりアレだ、ペンタゴンにはいつ着くんだ!」

機内放送『あ、それなんですが、やっぱりゴン太がボケの方がいいと思』

山村「余計な事考えるなーー!運転に集中しろーー!
あんたは飛び降りようとしないのーーー!!
これが目に入らねえのか!!(ズギューン ズギューン)」

スチュワーデス「54式拳銃ですよね。30口径の割に貫通力が優れている」

機内放送『中国製トカレフは安全装置が付いているから安心ですね』

スチュワーデス「安心ですね」

山村「安心すんなーー!!違うだろーー!!
(ズギューン ズギューン カチッ カチッ)」

スチュワーデス「そしてトカレフの装填数は八発・・・」

山村「ハッ・・・」



スチュワーデス「5時10分現在、ハイジャック犯を逮捕しました」
錯乱状態がひどく、逮捕時に暴れたため拘束具を装着しました」

機内放送『了解。予定通り成田へ帰還する』



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[92] 勇者 ボイラー室の主 2003/04/17(Thu) 02:25 [URL]

勇者が街へやってきた。
ドラゴンクエストで言うところの勇者だ。
彼は魔王を倒すために旅をしている。
腰には聖剣を携え、目には不思議な魔力が宿っている。
今、「ベタだな〜」て思ったやつ。明日殴りに行くから。
それにしてもこの町には魔物が多い。さっきから勇者は剣に魔法に大忙しだ。
2〜30匹ほど倒したところで、さすがに疲れたのだろう、そろそろ宿屋で休もうと扉を叩いた。

勇者「ごめんくださーい」

魔物A「なっ、なんですかあなたは!」

魔物B「キャー、人殺しー!」

勇者「お前が言うなよ!くそう、ここにもいるのか!食らえ!」

勇者は聖剣ハリモチョチョステを抜き、一直線に振り下ろした。
魔物Bの左腕が踊るようにはじけ飛び、壁に叩きつけられる。
決まった。「ジャムジャムポポンガ斬」だ。ここで視聴率もアップである。
魔物Bは奇声を発し、その場にゆっくり崩れ落ちた。

魔物A「恵子!きっ貴様ーーッ!」

魔物C「ダメだよ父さん!殺されちゃうよ!」

魔物D「お母さん、大丈夫!?ああ・・・こんな、ひどい・・・!」

恵子と呼ばれた魔物は床に伏している。
その傷口からは止めどもなく血が溢れ、板張りのフロアを染めていく。
やったぜ、ぼくらの勇者様。一撃で戦闘不能だぜ!
勇者はパッとハリモチョチョステの血のりを振り払い、魔物たちを睨み付けた。

勇者「三匹まとめてかかって来な」

魔物A「貴様ッ!何が目的だ!」

勇者「金と経験値」

魔物A「そんなもののために妻を・・・」

悪行を働く魔物たちを征伐するためだ・・・勇者はその言葉をグッと飲み込んだ。
魔物を前にして言うのは失礼だと思ったし、何より正義である自分が照れくさかった。
口から出た言葉は、彼なりの裏返しの表現なのだ。紳士である。

魔物D「兄さん、取りあえず止血はしたわ。でも、すぐ病院に連れていかないと」

魔物B「そうか・・・。よし、わかった。金ならいくらでも出す。だからまず、武器を置いてくれ」

勇者「いやに従順なやつらだな。そんな事言ってどうせ油断させるつもりだろう?」

魔物A「馬鹿を言え!貴様のような非道な輩と一緒にするでない・・・ウッ・・・」

魔物D「お父さん、興奮したらダメ!」

勇者「おいおい、落ちつけよ。俺と戦う前に死ぬなよ」

そう言って、勇者はふっと笑った。
なんという優しさであろうか。涙が止まらない。
「汝の隣人を愛せよ」とキリストは言ったが、彼は敵をもいたわっているのである。
これぞ器の違いというものであろう。

魔物B「僕たちに戦う意志はない。お金が欲しいんならくれてやる。だからまず、その武器を置いてくれないか」

勇者「それは投降するということか?」

魔物B「ああ、そうだ。僕らの負けだ。もう許して欲しい」

勇者「そうか、わかった。許してやろう。それで、金はどこにある?」

魔物B「ここにありったけ用意した。武器を置いてくれたら、そこまで渡しに行く」

魔物D「兄さん、危ないわよ!」

魔物B「あかね、大丈夫だ」

勇者「よし。じゃあ剣はここに置く」

そう言うと、勇者はそっとハリモチョチョステを床に置いた。
それを見ると若いオスの魔物は、両手を上げたままゆっくり勇者に近づいていく。
距離は1m。まさに勇者が手を伸ばした瞬間、卑劣にも魔物は身を翻し、ハリモチョチョステに手を伸ばした!

勇者「貴様ッ!!」

魔物D「兄さん!!」

魔物の手がハリモチョチョステに触れようとしたその時、勇者の手から紅蓮の炎が吹き出し、魔物の体を包み込んだ!
炎に巻かれた魔物はしばらく床をのたうちまわっていたが、ふいに動きが止まり、やがて動かぬ黒い消し炭となった。
炎の上級魔法、ボライエンボライエンである。ここで視聴者は興奮して鼻血を出すのだ。

魔物D「イヤーーー!!」

魔物A「雅博ぉ・・・!!」

勇者「残り、二匹か・・・」

魔物D「イヤーー!兄さん!イヤーー!」

魔物A「あかね・・・落ち着きなさい。貴様、覚悟はできているんだろうな!」

勇者「次はお前か、ジジイ」

魔物D「・・・お父さん、この音!」

魔物A「ようやく来おった・・・貴様など死刑じゃッ!」

勇者「なんだと・・・!?」

勇者が窓から外を見ると、建物の周りに武装した魔物たちが集まってきていた。
100とも200ともつかないその魔物たちは、みな一様に同じ格好をしている。
魔王正規軍である。その力は、普通の魔物の比ではない。
僕らの勇者は、まんまと卑劣な敵の罠にはめられてしまったのである!







ニュースキャスター
「・・・続きまして、通り魔立て籠もり事件の続報です。
今日正午、東京大田区のステップ通り商店街に、日本刀と火炎放射器で武装した男が現れ、買い物をしていた人々を次々に殺傷し、近くの民家に立て籠もりました。犯人は楠山正治さん(67)、恵子さん(58)、あかねさん(26)を人質にとっている模様で、警察は慎重な対応を迫られています。男は警察に「かかって来い」「魔王を出せ」「俺の『アリモチョトステ?』で殺してやる」などと意味不明の事を口走っており、警察では『アリモチョトステ?』について詳しく調べると同時に、全国の『魔王さん』に協力を呼びかける方針です。死者は既に30人を超え、戦後最大の強盗殺人事件となってしまいました。男は身長170センチ前後の中肉中背で、白いパーカーに黒か紺のジーンズを履いている、との事です。何か知っている、犯人を見たという方はこちらの番号まで情報をお寄せ下さい。続きまして今週のタマちゃんでーす・・・」




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[91] 動静 それがなにより 2003/04/17(Thu) 01:27

【午前】8時20分、国会。8時45分、閣議。10時27分、官邸。11時38分、財務相と会談、話の持っていき方が卑怯(財務相)。
【午後】2時、米国経済誌記者のインタビュー。質問の仕方が卑怯、対抗上回答も卑怯。4時、駐日大使。記者より卑怯。対抗上、大使より卑怯。5時12分、写真展を見学。通常の閉館時刻をすぎており卑怯。19時14分、レストラン・トゥールダルジャンにて財政制度審議委員長らと会食。高い店だし俺は呼ばれてないので卑怯。22時、公邸。広い家に住みやがって卑怯。23時、嘘競演で卑怯。

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