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[80] 恋の病 YU.T 2003/01/14(Tue) 23:47 [URL]

『前回まで』
元暴走族の泉瞬は、街でチンピラに絡まれている三沢唯子を助ける。お互いに何か惹かれる気持ちを、僅かずつ持ちながらも、その場は何の気なく別れた二人だが、運命の糸は再び二人を巡り合わせる。
ある日バイト先で、突然胸の痛みを訴えた瞬は病院に運び込まれる。その病院で看護婦見習いをしていた唯子との、偶然にしては出来過ぎている再会。
しかし瞬の体は、すでに末期の癌に侵されていた。偶然にその事を知ってしまった唯子は、ひたすらその事を隠しながらも、瞬の看護に励む。
しかし、ひょんな事がきっかけとなり、瞬はその事を知ってしまう。自らの運命を悲観し、自暴自棄になった瞬を必死に励ます唯子。
唯子のひたむきな励ましに、次第に瞬は心を開いていった・・・・

N)瞬の病室。瞬の脈を計る唯子。その手に瞬の手が重ねられる。驚く唯子。
瞬「俺、恋したのかも・・・・唯子さんに」
N)照れくさそうに話す瞬。
唯子「な・・・何を、いきなり・・・」
N)動揺する唯子。
瞬「・・・ごめん、いきなり。でも、俺の気持ちは・・・・」
唯子「言わないで!」
N)唯子、瞬の手を振り払う。唯子は瞬に背中を向けてしまう。
唯子「私も・・・怖いの。自分の気持ちを抑えられそうにない・・・・」
N)唯子の目から、大粒の涙がこぼれる。
瞬「唯子さん・・・」
振り向きながら微笑む唯子。涙を拭う。
唯子「頑張ろう、もっともっと」
N)唯子、瞬の肩に手を乗せる。
唯子「泉さんが、頑張って、元気になったら、私も、最後の勇気を・・・」

N)三日後。レントゲン室。瞬の胸部のレントゲン写真を見る医師。驚きの表情。
医師「奇跡だ・・・ポリープが消えている! 綺麗さっぱりと!」

N)さらに一週間後。退院する瞬。医師や看護婦たちが拍手で見送る。
瞬「お世話に、なりました」
N)花束を受け取る瞬。涙を拭う唯子。その肩を同僚が小突く。
同僚「ほら!」
N)唯子、瞬に向かって歩み出す。
瞬「唯子さん。今まで、ありがとうございました」
N)唯子、涙でぼろぼろの顔を上げる。
唯子「私・・・まだ、勇気、出してません」
瞬「え?」
N)驚く瞬。
唯子「・・・・好きです」
N)泣きながら抱きつく唯子。思わず抱きしめる瞬。
瞬「唯子さん・・・・」
N)同僚や医師のたちの拍手がいっそう大きくなる。満面の笑みを浮かべる瞬。抜けるような青空に、祝福の声が響き渡る・・・・・





N)大学講堂。扉が開き、資料を手にした白衣の男たちが出てくる。松井医師と助手の大久保がいる。
大久保「何だったんですかね、今の研究発表。何か『火曜サスペンス劇場』の副音声みたいな感じでしたよね。」
松井「知らんよ、馬鹿馬鹿しい! 何が『癌は恋の病でした』だよ! 『恋が愛に変わったことで癌が克服される』だ?! そんなことあり得るわけないだろ、どう考えても!」
N)松井、吐き捨てる。
大久保「でも、本当だったら、怖いですね。何て言うか、病院が恋愛スポットになったりして」
N)大久保、にやける。松井、足が止まる。
松井「・・・・・・」
N)松井、考える
大久保「先生、冗談ですよね?」
N)大久保、松井の顔をのぞき込む。
松井「当然だ! 愛だ恋だで癌が治ってたまるか!」
大久保「でも、もし、あの学説が本当だったら、癌が恋の病なんでしょうか? それとも、癌が恋の病なんでしょうか? どっちなんでしょうか?」
松井「知るか!」

出演、泉瞬:賀集俊樹、三沢唯子:釈由美子、松井:村井国夫、大久保:オダギリジョー、ボイスパートナーは石丸博也。



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[79] 占い マヌー人 2003/01/14(Tue) 23:20

好き。嫌い。好き。嫌い。
想いを込めて、1枚ずつ丁寧にちぎっていくの。
あの人、私のことをどう思っているのかしら。

好き。嫌い。好き。嫌い。
そう考えると、いてもたってもいられなくて、
ついついこんなことを始めてしまうの。

好き。嫌い。好き。嫌い。
ああ、この想い、どうかあの人に届いて…。

好き。嫌い。好き。嫌い。
好き。嫌い。好き。

ああ、やっぱりあの人は私のことを。
ううん。ほんとはね、とっくに判っていたのよ。
すぐにあなたの元へ行くわ。待っててね!

母「あらまぁ誰だい、日めくりカレンダー全部めくっちまって!」


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[78] 恋が危ない! 2003/01/14(Tue) 23:19 [URL]





次の恋こそが最後の恋よっ!


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[77] 好きになるとは 牡蠣羊羹 2003/01/14(Tue) 23:09


その男の死体は、ある日発見される。

古びた安アパートの、薄暗い一室。


わびしい一人住まい。

床に落ちた、ラーメンの空き袋。


彼を迎えに来たのは、白い幽霊。

その死に顔に、安らかな笑みを見て慟哭する。



「ああ!あああ!これほど好きだったとは!
 
 好きになるとは、こういうことなのか!」



−−−−−−−−−

「ラーメン大好き、小池さんの死」より抜粋。



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[76] 有料版に移行しませんか 憑かれた大学生 2003/01/14(Tue) 22:00 [URL]

フリーメールサービスlovelove-dempa.comをご利用いただきましてありがとうございます。
フリーメールに出会い系の要素を組み合わせたサービスは、業界でも脚光を浴びて参りました。
彼女彼氏に送ったメールが赤の他人にも配送され、新たな恋が芽生えるラブラブ誤爆メールも好評です
このたび有料サービス(月額200円)を開始いたしましたのでご案内申し上げます。
この有料サービス「ゆんゆんらぶらぶコース」を登録なされますと、以下の制限が解除されます。
1.広告メールの受信義務
2.制限字数の緩和
3.サブジェクトが「未承諾広告※」に固定

また新たに以下のサービスが追加されます
1.ホームページスペース(5MB)の提供
2.携帯電話むけに制限字数ずつに分割
3.ラブラブ誤爆メールの回数がアップ
4.スタッフからのむずがゆくて小っ恥ずかしいラブレターの配信

皆様のご登録をお待ちしております。

★サポートセンターだより★
男なのに男性からの誤爆メールが来た。女性なのに、他の女性からの誤爆があった。
そういう声が寄せられておりますが、これは仕様です。
恋に男女の壁はありません。弊社ではそう考えております。
恋の新しい形に挑戦してみるのもいいかも知れませんよ

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[75] 今日の見どころ(テレビ欄より) Belial 2003/01/14(Tue) 21:41

THE TAIKETSUっっ!! (XTV 後11・35)
2つの事柄を比較し、優劣をつけて楽しむバラエティ。
今週の対決は「変」vs「恋」

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[74] 生まれたときから赤い糸 まき・とうこ 2003/01/14(Tue) 21:08

彼とはこの道で初めて出会ったの。夕暮れの風もちょうどおんなじ。なつかしい

な。ね、小指と小指がほら、結ばれてる? そういう運命の人と出会ったときって、

電気が走るって言うでしょ? あこれがそうなんだって、あたし彼に気づいたとき思

ったの。電気走ってざわって鳥肌立って、あのホルモン? あれがカラダんなかざぁ

ー音立てて流れるって感じ?彼もそうだったみたい、だってあたしのこと見た瞬

間、超ビックリしてて、もう目なんか真ん丸してたし? お互いそんなふうに感じる出

会いってなかなかないわよね?そうしたら彼もあたしを抱きしめるみたいに両手を

広げてにっこり微笑んだの。ステキだったわよお彼の笑顔。そしたら「ごんっ」って

音がして、すぐそばにいたの。

え? だから、彼がこうフロントガラスに貼りついてたのよ全身ぺたっと。笑顔のまん

まの白目で。あたし嬉しくって前に乗り出したら、ブレーキぎゅっと踏んじゃったみ

たい、「べりめりべり」って彼が剥がれてって、きれいな孤をぴゅーっと描いて飛ん

でいくわけ、そして反対車線に「ぐわしゃ」ってほら、なんか包みそこなった小包み

みたいに? そう10mくらい向こう? しばらくしたら両腕うんうん突いて起き上ろうと

して、なんか腰は変な方むいてたから上半身だけ、そして彼ってばあたしに必死

に手をぶんぶん振るの、ほらやっぱりこれって運命っぽい? だからあたしも降り

てって「やっほー」って手を振ったの。そしたら彼、手振りながら口ぱくぱくぱくぱくさ

せてるわけ一生懸命。「なあにぃ?」って言ったんだけど。なんてったのかわかん

ない。だって、彼の後ろからすぐあの松戸駅行きのバスと、牛積んだトラックと、え

ーとそれからタンクローリーとか大きな車がいっぱいいっぱい来たじゃない? いっ

ぱい車通り過ぎる間彼のあたりでいやーな音が、ほら朝、ゴミ車の後ろにゴミ袋が

放りこまれたときみたいな、あんな音がしてて? 静かになったなと思ったら、彼そ

こからあのへんまでのどす黒くて細長いシミにになっちゃっててタイヤの跡10本く

らいとか出てて? でもね、あたしにはわかるの、あのとき彼ってば、絶対あたしに

告白しようとしてたのよ。そうに決まってるのよ。絶対あたしにはあああたしにはちゃー

んとわかるのわわかかるのよわかかか

 

「もう結構。ご苦労さん。それでは戻ろうか」

 

風さん風さん、彼のこと覚えてる? とあたしはつぶやき、頬にかかる髪と、手

錠をじゃらじゃらっとなおして、来たときと同じ護送車に乗りこんだ。

 

 



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[73] 僕の気持ち キミの詩  銀蝶 2003/01/14(Tue) 20:40

僕の想いを伝えよう
僕はいつもキミを見ている
キミは僕の熱帯魚
キミが自由に泳ぐ姿を
僕はいつも見守っている

キミはとてもまじめに生きている
いつも決まった時間に駅へ急ぐ
いつもの電車、いつもの車輌
遅刻はしない
いつでもみんなに明るい挨拶

帰りが遅くなるのはごくたまに
いつもはまっすぐ部屋に帰る
僕はやさしく見守っている

まじめなキミは決まった曜日にゴミを出す
出勤の朝、ゴミを出す
前の晩に出してもいいんだよ
収集車より早く回収するのは大変だから

キミが使ういつものポスト
僕はキミより先回り
投函口には袋を内張
両面テープで内側に留める
キミが出した手紙をゲット!
丁寧に切手を剥がしてそっと舐める
僕とキミとの間接キッス!

キミの部屋のアンペアメーター
くるくる回る指針盤
キミは今テレビを見ているだろう
くるくるくるくる
ほら、ドライヤーを使っているね
キミのことならなんでもわかる
僕にはなんでもわかるんだ

僕はキミを知っている
キミのことを知っている
ゴミの中から見つけたレシート
同じ店、同じものを僕も買う
シャンプー同じ、食べ物同じ
僕とキミは同じ臭い
半年続けておんなじ臭い
排泄物もおんなじ臭い

キミの部屋のドアの鍵
MIWAロックのLAシリーズ
キミから僕へのメッセージ
守って欲しいとメッセージ
留守を守る僕の役目
カム送りで一発開錠
合い鍵なしでも大丈夫

キミの部屋
キミのタンス
キミの歯ブラシ

僕からキミへのプレゼント
いつもキミを見守るために
ピンホールCCDに
ビデオトランスミッター
寝室の壁にはコンクリートマイク
電源はコンセント裏から直取りだから
バッテリー交換もいらないね

言葉なんかいらないさ
僕はそっとキミを見ている
僕はそっと見守っている

僕は帰る キミのもとに
きっと帰る キミのもとに

僕はキミに恋してる
僕はキミに恋してる

=平成14年度府中刑務所 所内文芸展
    散文詩の部 最優秀作品より=


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[72] 寅さん 玄界灘男 2003/01/14(Tue) 20:16 [URL]


あの車寅次郎がフルCGで帰ってくる!全48作から名場面をピックアップし、
ディレクターズカット版として再編集。とりおろし最新画面を加え、新たにデ
ジタルリマスター版として、ハイビジョン画面にわれらが「寅さん」が蘇る。
寅さん役の声優はあの「寅さん公認のそっくりさん」の原一平さん。
歴代マドンナもCGで復活。恋と涙とペーソスの国民的映画がついに公開。

【ストーリー】
寅さんが逝って10年近く経ったある日。葛飾柴又の「とらや」は火の消えたよう
になっていた。たこ社長(太宰久雄)亡き後、博(前田吟)、さくら(倍賞千恵子)
夫妻も離婚の危機を迎えていた。
そんな中、死んだはずの「寅さん」が姿を現す。それだけではなく御前様(笠智衆)
や「続・男はつらいよ」に登場したお菊(ミヤコ蝶々)も復活。またしても正月・
お盆を寅さんに席巻されるという脅威にさらされた日本映画界は、巨大寺男源さん
(佐藤蛾次郎)やバイオマドンナ兵器節子(長山藍子)による対寅さん包囲網を構
築する。改名したはずの登(津坂匡章)の指揮の下、ついに四代目メカマドンナ
春子(栗原小巻)が登場。その圧倒的な搭載火力で復活寅さんの淡い恋心を粉砕し、
日本映画界のマンネリ化打破の希望を背負った戦いを開始する。
柳の下のどじょうを習う平成の「男はつらいよ」映画「釣りバカ日誌」スタッフを
も巻き込んだ逃げ場のない一騎打ちの戦いが、今始まるのだ。


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[71] Lover dream99 2003/01/14(Tue) 20:07 [URL]

「もしもし、お母さん」
「和美か。あんた今どこ?」
「アパート」
「まだ東京かいな。いったい、いつ帰ってくるの?もう紅白で美川さんが出る時分やから心配してたんやで」
「・・・お母さん、私、今年は帰省しない」
「何やねん、いきなり。お父さんもあんたに会えるの楽しみにしとんのに」
「あかんねん」
「何があかんねん。理由を言いなさい」
「・・・」
「言えんのか?」
「とにかくあかんねん」
「だから、何があかんねん。さっぱりわからんがな」
「・・・」
「和美、聞こえてるんか?」
「お母さん、私ね・・・」
「何?」
「私・・・」
「だから何?」
「・・・好きな人、おるねん」
「ほんまに」
「一緒に暮らしてるねん」
「結婚したいの?」
「・・・うん」
「・・・そうかいな。で、その人もいっしょに大阪来られんのか?」
「私は行きたいんやけど・・・」
「その人が来とうないの?」
「・・・」
「それはしかたないな。・・・けど、どんな人やの? しっかりした勤め人?」
「・・・」
「和美、はっきり言いなさい。さっぱりわかれへんがな」
「お母さん、その人ね・・・」
「・・・まさか、あっちの方の人やないやろな」
「あっちって」
「あっちやがな、あの変な宗教の・・・ポアとか・・・」
「(ため息)オウムと違う」
「ほな、こっちの方か?」
「こっちって?」
「ほら、外国の船に乗ってきて、人の頭に袋かぶして・・・」
「(ため息)北朝鮮工作員と違う」
「ほな、そっちの方か?」
「そっちて?」
「ほら、『赤い彗星』の異名をとるエースパイロット。実はジオンの創始者ジオン・ダイクンの息子であり、
戦場で名をあげてザビ家に暗殺された父の復讐を果たすことが目的だとかいう・・・」
「(ため息)シャアと違う」
「ほな、いったいどんな人やねん。・・・あっ、そろそろ美川さん出てくるで。お父さん、録画してや。
いや、小林幸子はどうでもええねん。美川さんだけ」
「あのなあ・・・もしもし、お母さん、聞いてる?」
「はいはい」
「・・・その人、歩かれへんねん」
「病気か?」
「・・・足が・・・ないねん」
「事故で?」
「生まれつきやねん・・・ほんでな、手もないねん」
「どっかで聞いた事あるな、そんな人」
「胴体もないねん」
「・・・頭もか?」
「ないねん」
「ほな、何があるねん?」
「・・・モニタ」
「・・・他には?」
「CPUとキーボードとマウス」
「機種は?」
「デュアル867MHz PowerPC G4」
「OS は?」
「X」
「メモリーは?」
「256MB 」
「ハードディスクは?」
「60GB Ultra ATA」
「光学式ドライブは?」
「コンボドライブ DVD-ROM/CD-RW」
「モデムは?」
「 56K内蔵」
「・・・そうかいな」
「一年ほど使ってて、私は全然そんなつもりやなかってんけど・・・前から私の事好きやったって、先月ダイアログ
ボックスで告白されて、私もだんだん・・・」
「そうか・・・まあ、仲良うしなさい」
「認めてくれるの?」
「反対してもしょうがないやろ」
「ありがとう。・・・お父さん、元気?」
「いや、最近調子悪うてな、ウイルスのせいかと思って心配してるんや」
「先生には診てもろたんか?」
「先生も最近あてにならんよって」
「最新版のノートン先生に診てもらわなあかんで。最近のウイルスはたちが悪いよって」
「お父さんも頑固であかんわ。そろそろバージョンアップしたいのに、未だに9でええ言うて替えさせてくれへん。
ゼイゼイ言いながら毎日起動しとるわ」
「動いとったらええやん」
「それがしょっちゅうクラッシュするんや。(小声で)もう5歳で年やし、そろそろガタが来る頃や」
「大事にしたってや。大切な機械やさかい」
「分かってる」
「私な、ホントのこと言うて、今のお父さんの方が人間のお父さんよりずっと好きやわ」
「前の人は暴力ふるうさかい、随分私もあんたもひどい目におうたな。(小声)こう言ったらなんやけど、5年前に
あの人が急に逝ってくれたおかげでほんまに助かったわ」
「(小声)けど、なんでマック使うてて感電なんかしはったんやろ。今思うても不思議やわ」
「あんまり難しく考えん方がええで。世の中、不思議な事だらけやさかい」
「そうやな・・・あ、私、そろそろ彼の所に戻らんと。彼、すごい焼き餅やくねん。この間なんか、一日ほっといた
だけで、そこら中に私の名前でウイルス・メール出しやんねん」
「(笑)マックはみんなそうや。お父さんも同じや」
「(笑)ほんまにかなわんわ」
「私もそろそろお父さんとこ戻らんと・・・強い電磁波送ってはるわ。ほな和美、元気でな、彼氏とええ正月迎えや」
「ごめんな、彼の事かくしてて。お父さんと同じやて、何か言いにくかったんやわ」
「わかってる」
「お父さんによろしい言うといて」
「あんたも今度東京行ったら、彼に紹介してな」
「うん」
「ほな、良いお年を」
「お母さんも、良いお年を」
「和美」
「何、お母さん」
「モニタの上、なでるようにゆっくりマウス動かしたりや。クリックも間隔おいてチクッとしてあげると気持ちええみたいやで」
「(笑)わかった」
「力まかせにダブルクリックしたらあかんで。痛いそうやから」
「わかったて」
「ほな、さいなら」
「さいなら、お母さん」



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