第25回嘘競演　作品展示室 [嘘競演トップ] [投稿する] [新規順リスト] [番号順リスト] [最新作品]  [感想(ラウンジ)] [投票結果] [使い方] [クロニクル] [検索] [お題]

大統領は独裁国家の元首を生殺与奪する自由を有す。

私の記憶が確かならば...

日本にはかつて、１つの政党が存在していた。

女好きが昂じて大政党と袂を分かち、新宿でホステスやチーママを
口説くことだけを唯一の党是としていた政党が。

その名は





しんじゅーくラブ

自由の"自"　こうやって　こうやって　こう書くの
赤く塗ったら　シャー専用　仕上げはモノアイ　こうやって…

　　　　　　　　　　　　　3代目葵マリー・ショーより抜粋

Ｑ　次のうちから憲法違反であると思われるものを選べ

１　自由の女神の踏絵を強要した。
２　自由の女神が祭られている神社を公式参拝した。
３　自由の女神の露骨な性的描写のある小説『４００畳半襖の下張』を発禁処分にした。
４　新入社員が自由の女神であることを理由に採用を取り消した。
５　「自由の女神を自爆テロするつもりだった」と因縁をつけて他国を空爆した。

　　　〜フルチンフリチン論争に幕〜

「フルチン」なのか「フリチン」なのかと
長年に渡って争われてきた問題に答えがでた。
内閣府政府広報室の世論調査によると、

普段の会話で「フルチン」（フルオープンチンコ）を
使用している人・・・・・・４５．２％

普段の会話で「フリチン」（フリーチンコ）を
使用している人・・・・・・３０．８％

どちらも使用しない人・・・２４．０％

という結果になり、「フルチン」がより主流である
ことが判明した。この報せを受けた小泉首相は
記者団の前で「へんちんポコイダーっていう漫画
知ってる？こないだの晩餐会でさ〜永井豪さんに
もらったんだけど、小泉首相なら変人ポコイダー
ですねって言われちゃってさ〜」　と語った。

　　　　　　　　　　　
「やだ〜」「ど〜してよ〜」「政府のばか〜」成田空港国際線ゲートで
旅姿の若い女性たちが空港係員に力づくで押し戻され、悔し涙をこぼして
いる。彼女たちは正規の航空券を持ち、１０年有効のパスポートも保持。
旅行資金も十分なほど貯めている。しかしゲートをくぐって国際線の搭乗
口に達する事は、３６歳の誕生日が来るまで待たねばならないのだ。

　８０年代以降、日本人の海外旅行が増えるにつれ、日本人女性が海外で
人気沸騰、国際結婚の激増の他、外人とセックスする機会が増え、それと
反比例して国内の日本人男性のセックスの機会は激減。使用する機会の乏
しい男性の性機能は衰退の一方を辿り、精子数も大幅に減少。それが近年
の出生率低下の第一要因となっていた事が、昨年、出生率増加緊急対策本
部の調べで判明した。政府は強行対策として１８歳から３５歳までの独身
女性の海外渡航を一切禁止する「独身女性鎖国令」を国会に提訴。先日、
満場一致で可決され、昨日付けで執行された。

　この法令の対象となるのは、あくまで１８歳から３５歳までの出産適齢
期の独身女性。対象者であっても日本国籍の男性と結婚し、子供を一人以
上生んだ時点で条例の対象を解除され、出産後の離婚は本人の自由。子供
を生まない場合は、既婚者でも対象のままだという。尚、現時点で海外在
住の対象者には特別帰国令が発令され、発令後一ヶ月以内に帰国しない者
には国籍剥奪、国内在住の親族への懲罰が課されるという。大企業の駐在
員、国連ＰＫＯの職員であろうと特別処置はない。

　政府はまた、独身女性に独身の息子のいる寒村農家での住み込み、農作
業従事を奨励。半年続けるごとに赤丸スタンプが一つ貰え、スタンプが３
つ貯まると鎖国令執行年枠が一年間短縮される。その農家の息子と結婚し
た者には赤丸ボーナス「コトブキ賞」として百万円、子供を出産した者に
は大当たりボーナス「よくできました賞」として三百万円が支給される。

　日本の人口は１９９８年を境に減少の一歩を辿り、１００年後には現在
の半分以下となると予想されており、国力衰退を憂う国民から抜本的な対
策が求められていた。この法令は日本人女性の海外流出をストップし、出
生率を上昇させ、超高齢超少子化社会を回避し、農家の嫁不足問題を解消
するものとして、政治家、地方行政者間に高い評価を得ている。しかしそ
の一方で、海外旅行や留学の自由を奪われ、国内での結婚や出産、慣れな
い農作業を奨励される若い女性たちの怒りは凄まじい。

「私の夢は終わりました。まさか今時こんな江戸時代みたいな法律が発令
されるなんて嘘みたい」国際線ゲート前で山田恵理さん（２５）は呆然と
佇んだ。ハーバード大学でＭＢＡの修士号を取り、ウォールストリートの
金融企業でキャリアを積む事は山田さんの子供の頃からの夢だった。３年
前に東大経済学部を卒業後、外資系銀行に総合職で就職。最近ハーバード
のビジネススクールから合格通知を受け取り、来夏の入学準備に同大の語
学学校に旅立つ所だったという。
　
　麦藁帽子にバックパック、草履姿の小池由美さん（２１）も怒りで頬を
紅潮させる。アジアの辺境をぶらりと一人旅するのが大好きな小池さんは、
大学の休みごとにアルバイトに精を出し、今日もネパール方面に旅立とう
と空港にやって来た所、係員に腕ずくで阻止された。「いったい、どうな
ってるんですか、この国は？　北朝鮮やタリバンも真っ青じゃないですか」
小池さんは、その足で上野駅に戻り、東北の寒村農家に旅立った。

　新婚旅行にハワイに旅立とうとした田中和夫さん（３２）の妻、真理子
さん（２４）も、同様にゲートを越える事ができない。「子供ができるま
でって、もしできなかったら３６歳になるまで鎖国ですか？　誰が子供が
できるって保証してくれるんですか？　できなかったら人工授精の費用は
政府が負担してくれるんですか？」真っ白のスーツ姿に花束を抱えた真理
子さんは、夫の和夫さんの腕に泣き崩れた。

　タイの白い砂浜でのビーチセックスが大好きという可能恭子さん（２８）
は、古泉内閣に対して殺意も感じていると言う。「だいたい日本女性が海
外でセクースするようになったのは、日本の男のセクースに魅力がないか
らじゃないですか。南の島には素晴らしいテクニークを持ったスマートな
ビーチボーイがヴェリイ山ほどいるんですよ。バリでも、プーケットでも、
ジャマイカでも、エーゲ海でもです。日本女性のフリーダムを迫害する前
に、何で政府はレイジーな男どもをエジュケイトしないんでしょう？」

　高校の修学旅行でカナダのバンクーバーを目指す都内の聖アンナ女学院
も戸惑いを隠せない。最終学年の生徒の半数は旅行前に１８歳の誕生日を
迎えている。修学旅行を高校１，２年の間にするしか全生徒が海外に行く
手だてがない。しかし、３５歳以下で独身の同校女教師、カトリックのシ
スターたちはどうすれば良いのか？　学院ではさらに、修学旅行中の女生
徒によるカナダ・アメリカへの亡命も深刻に懸念している。

　芸能界にも海外通が多く、法令が出た途端大騒ぎとなった。最近１９歳
で電撃結婚した唄田イカルは、来年の全米デビューに向けて出産準備に入
っていると噂され、今年アメリカデビューした編路南無恵はすでに若年出
産しており、ハンデをクリア。三十五回目のアメリカ進出をもくろむ竹田
聖子・ＳＡＫＡＹＡ母娘は４０歳と１５歳で問題なく渡航が可能。ハリウ
ッド進出を夢見る女優の菊皮霊は、さっそく見合いサイトに登録したとい
う。芸能界では今後十代を中心とした空前の若年結婚・出産ブーム到来が
予想され、一般にも波及すると見てブライダル、及びベビー用品業界は笑
いが止まらない。

　識者の間では、今後増えると予想される海外渡航目的の結婚と出産、そ
の後の育児放棄、子供の虐待を心配する声が高い。結婚の決まった男性側
にとっても、相手が本当の結婚を望んでプロポーズを受けたのか見極める
のが難しい状況となるだろう。また、外国人男性との国際結婚による日本
国籍放棄も急増すると予想され、外国人男性の入国審査が極端に厳しくな
る模様。島根県と鹿児島県庁はすでに女性県民の外国人との婚姻届を受領
しないと決議。外国人男性と一緒に道を歩いているだけで警察署に任意同
行される可能性も高い。

　尚、難民ボートによる独身女性の台湾や韓国、ハバロフスク、北方領土
への亡命を防ぐため、防衛庁は昨日付けで国内各港に特別厳戒体制を発令。
すでに沖縄、西表島で昨夜、手作りの筏による台湾への脱出を試みた大阪
府の女性（２７）が検挙されている。

「ここは自由の国、アメリカじゃないか！」「そうだ、おれたちは自由だ！」
……
グサッ。
「うっ！」
……
グサッ。
……
ドーン！
「トニー！」
……
銃社会、アメリカ。

自由字架【じゆうじか・宗】

キリスト教徒の大部分が尊ぶ「自由」の文字の印。由来はイエス・キリストが自由字架に掛けられ、奇跡的に「自由」の人文字を保って刑死したという説話から。
彫像・絵画・印契として用いられ、しばしば崇敬の対象となる。とりわけペンテコステ派をはじめとする諸宗派においては異言と並んで「自由」の人文字が崇高な奇跡とされ行なわれる。
なお通常自由字架と訳されるギリシャ語σταυροσは本来まっすぐな杭を指す語であり、自由崇敬の起源については川上音二郎のオッペケペー節が有力視されている。

「鳥のように、空気のように、自由でありたいんだ。その為に僕は壁に登るんだ」
　それは最初、逃避であったかもしれない。しかし、結果として岩下昌史は誰も成し遂げなかった偉業を成し遂げた。登山の世界では、彼をこう呼ぶ「自由のクライマー」と。

　岩下昌史が一番初めに登ったのは、加古川中等少年院の高く厚い壁だった。高さ１０メートルをロープ無しでよじ登った。彼には強靱な力、そして後に「鉄の爪」と呼ばれる人間離れした爪が武器だった。彼が横須加少年院の壁に登頂した。周りの少年たちは「スパイダーマン」と囃し立てた。それから壁づたいに追いかけてきた刑務官に捕まるまでの数分後、彼は久しぶりの自由を満喫した。その後、二週間も懲罰房に入れられる事となったのだが。

　ここでもう一つエピソードを紹介せねばならない。天才クライマー岩下昌史の誕生には、看護学生野崎恵理との偶然の再会が引き起こした。少年院を退院した岩下は、コンビニ店員のアルバイトを始めた。そこで、偶然中学時代のクラスメイトの野崎恵理と再会した。彼女は２年の２学期に転校してしまい、彼が少年院に行ったことを知らなかった。一通り中学時代の昔話をした後、彼女は言った。「ねえ、岩下君、明日女の子が沢山いるところに行きたくない？」勿論、当時１９歳の彼は同意した。

　連れて来られたのは、看護学校の教室だった。彼は白衣を着た女の子たちに囲まれ席に座らされた。岩下は、内心胸がときめいた。
「岩下君、ここでズボン脱いで」
　野崎が優しい声で言う。岩下は赤面した。
「パンツも？」
「そうパンツも」
「……みんな見ているのに……」
　周りの看護学生たちは笑い始めた。野崎さん騙して連れてきたのねと。
「……見られた方が良いじゃない」
　女の子また笑い出した。岩下はますます赤面した。そして目を瞑った。これから起こるであろう快楽に身を委ねようとした。……だがしばらく後に岩下は股間に強烈な痛みを感じた。強烈な痛みだった。岩下は目を開けて驚愕した。ペニスに管が通されていた。尿道カテーテルの実習だった。
「野崎さん、上手い上手い。一回で通すなんて。でも膀胱に届いてないね。もっと強く押さないとね」
　講師は冷静に言った。自由になりたい、彼はそう思った。とっさに彼は、囲む看護学生たちと講師を振り払い、窓を開けた。
「馬鹿野郎っ！　死ぬ気か」
　岩下は、校舎の雨樋によじ登り、屋上を目指した。もちろん、下半身丸出しである。その上、カテーテルが挿されたままである。中等少年院の時以上に条件が悪かった。しかし、彼は登り切った。屋上では講師渡辺美津夫が待ちかまえていた。彼の顔は涙と鼻水でくしゃくしゃだった。カテーテルからは血が垂れていた。渡辺は呆れながら、やがて彼に言った。
「おい、お前登山してみねえか？」
　渡辺の趣味は登山だった。その週末から彼は、渡辺に連れられ登山を始めた。最初は天保山やポンポン山といった易しい山であったが、次第に剣岳のような高い峰に挑戦して、見事に登頂した。彼の登山センスは抜群だった。特にロッククライミングは天才的と言えた。
「お前はどうやって逃げるか考えろ。それがわかれば、お前は自由になれる」
　岩下が疲れた時、渡辺はこう言って彼を励ました。自由への欲望、これが彼の原動力だった。
「彼は天才ですよ。動物的な勘で自分の道を拓くことが出来ます。」
　彼はその後アイフル、武富士などのスポンサーを得て、海外の最高峰に挑戦し、すべて登頂に成功した。
「ええ、反省してますー。でもさー、あたしが彼を誘わなかったら、彼は登山なんかしなかったでしょ？　人生ってわからないよね」
　野崎は言う。ちなみに無事に看護師となった彼女は、「カテーテルの野崎」と呼ばれ、内科二科の患者たちに恐れられているのを蛇足ながら記しておきたい。

　ヒマラヤ山脈の最高峰のひとつＫ２。今まで幾多の一流クライマーを亡き者として来た悪魔が潜むと呼ばれた登頂ルートをロープ無しでの単独登頂に成功した。無謀とも言われたこの挑戦を支えたのは、友人の消費者金融会社勤務の安田健太郎氏、及び前述の専門学校講師渡辺美津夫だった。
「おい、岩下！　借金返せっ」
「この穀潰しめがっ！　お母さんも泣いてるぞ」
　ベースキャンプから知人が励ましの言葉を無線で送った。そのたびに岩下のペースが早まる。ついに、１９９８年５月２４日登頂に成功した。彼はまたひとつ自由になった。
「岩下。どこまで逃げても俺は付いて来るぞ」
　安田の言葉は厳しさの中に、どこか優しさがあった。
「正直もうダメだ、と思ったことが何度かあった。でも仲間の励ましがあったから出来たのです」
　と彼は言う。仲間に全幅の信頼を寄せる、そして大きな仕事をやり遂げる。相互扶助の精神が彼の力の源だった。渡辺がスポンサー料を少々横領しても、安田が手数料の名目で利率を少し多く取っても、岩下は全く怒らなかった。

　その夜、岩下は酒を大量に飲んでいた。平地の彼は大酒のみだった。酔い覚ましに、彼の飲み友達は、彼と銭湯に行った。昔ながらの富士山の絵が飾られた銭湯であった。
「この壁くらい余裕で登れるわ」
　唐突に岩下は壁を登り始めた。富士山の絵が彼の意欲をわき上がらせたのだろうか。無論、全裸である。ザイルどころか、滑り止めの粉末すらない。それでも確実に力強く、岩下は銭湯の壁を登り始めた。どこに掴まるところがあるのだろう。この滑りやすいタイルの壁を確実に登る岩下に、他の客は感嘆の声を上げた。
「キャー！　変態！」
　若い女性の悲鳴が聞こえる。登山は孤独な行為である。たとえエベレストを登頂しても、その場で祝福を聞くことが出来ない。その場での反応は、嬉しかった。そして、彼はクライマーとして、自分を鼓舞しようとしたのだろうか。壁の上に立とうとした。しかし、岩下は天井に気付かず、しこたま天井に頭を打った。そしてバランスを崩し、足を滑らせた。その壁の高さ６メートル７８センチ。重力と天井からは自由ではなかった。
　最後は自由落下だった。享年３０歳。

お待たせ致しました。まもなく13番線にやまびこ131号仙台行きが参ります。
自由席は1号車から4号車と10号車11号車、指定席は7号車から9号車、グリーン席は5号車6号車です。
自由席のお題は「自由」ですが、本日の指定席のお題は「黒板五郎役の田中邦衛」に指定されていますのでご注意下さい。
本日は混雑でお客様に大変ご迷惑をおかけしていますが、何卒「一芸乗車」にご協力ください。