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[130] (削除)さすけ2002/05/23(Thu) 00:44

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[129] 転訛 藤木ゲルーシ 2002/05/23(Thu) 00:34
(ぬめりがあり、上に乗ると転びやすいことから)
語源:
「ころぶ」
 ↓
「こんぶ」

(滑りやすく、風呂場で踏んで転倒するものが多かったことから)
語源:
「すってんころり」
 ↓
「すってん」
 ↓
「せっけん」

(皮が滑りやすく、踏んで転倒するものが非常に多かったことから)
語源:
「皮七転び」
 ↓
「かわなな」
 ↓
「かなな」
 ↓
「ばなな」




[128] 車窓から 枢斬暗屯子 2002/05/23(Thu) 00:31 [URL]
昭和24年8月17日深夜の事であった。
場所は国鉄東北本線・大体福島市の南方あたりであろうか。戦争が終わって早や4年、戦争の痛手はまだ完全には癒えてはいないが、世に復興の槌音が高く響き渡ろうとしていた頃であり、また左翼運動が激しい高まりを見せていた頃でもあった。

所用で夜汽車に乗っていた男がふと目を覚ました。
男はまた眠りに就こうとしたものの空腹の為にままならず、仕方が無いので朝食代わりに一本だけ取っておいたバナナを食べてから眠る事にした。
バナナを食べ終わると男は、残った皮を車窓から漆黒の闇の中にポイと投げ捨てた。


それが当時の日本をゆるがせた怪事件の一つ、「松川事件」の発端になろうとは、一体誰が予測できたであろうか?




[127] (削除)さすけ2002/05/23(Thu) 00:30




[126] アリス イン アンダーグラウンド keemun 2002/05/22(Wed) 23:48 [URL]
アリスはまだ11才。好奇心いっぱいのお年頃。
今日は時計を持ったウサギさんを尾行中。

でもウサギさんはとっても急いでいるようで、すぐに秘密の穴に飛び込んでいきました。
探偵ごっこはおしまいです。アリスはがっかりしてしまいました。

秘密の穴はかなり深いようです。落ちたらひどい怪我をしてしまうかもしれません。
怖くなったアリスは穴から逃げようとしました。

その時です。誰かがアリスを突き飛ばしたのです。
「あっ」と叫ぶまもなく、
アリスは穴の中に転がり落ちてしまいました。

ころころころりんこーろころっ
ころころころりんころっころ

どれぐらい転がり続けたでしょう。アリスは穴の底で気がつきました。
どうやら体に怪我はしていないようです。
アリスが周りを見まわすと、小さな机がありました。
机の上には薬ビンがあります。
アリスはその薬ビンのラベルを読んでみました。

「私を飲んで」

と書いてあります。
「うーん」
アリスはかなり悩みましたが、勇気をだして薬を飲むことにしました。
どちらにしても帰り道がないので、他に何もできません。

するとふしぎなことが起こりました。
アリスは見る見る小さくなっていきました。
薬には人を小さくする魔法がかかっていたのです。
こんなふしぎな経験はなかなかできるものではありません。
アリスはうれしくなってきました。

それに体が大きな時は気がつきませんでしたが、壁にとても小さな扉を見つけました。
小さくなったアリスは扉を開け、次の部屋に入りました。

「かちり」

扉が小さな音を立て、アリスの後ろで閉まりました。
アリスの入った部屋は寝室のようで、扉が2つありました。
でも今のアリスは小さくなっているので、とても扉を開けることはできません。

アリスはまた周りを見てみました。
すると今度はクッキーが入ったビンを見つけました。
ビンのラベルには、

「私を食べて」

と書いてあります。
アリスは迷わずクッキーを食べました。
するとどうでしょう、今度は体がぐんぐん大きくなって、
元の大きさに戻ることができました。

そして大きくなったアリスはベットの上に手紙を見つけました。

「やぁ、お嬢ちゃん。
君がこの手紙を読んでいるということは、
前の部屋においてあった薬を飲んだし、
この部屋にあるクッキーも食べたということだね。

君は学校でかってに人の持ち物を食べちゃいけないって習わなかったのかな?
そういうことをするのは悪いことなんだよ。

ちょっと難しい言葉でいうと、君は窃盗犯なんだ。
それにあの薬やクッキーはとても高価なものなんだよ。
これはここで働いて、弁償するしかないよね。

仕事のやり方はすぐに教えてあげるから心配しなくていいよ。
弁償が終わったら、お家に返してあげるからね」

読み終わったアリスが振り向くと、ウサギさんがにっこり微笑んでいました。
そう、西洋ではウサギはセックスのシンボルです。


アリスはまだ11才。好奇心いっぱいのお年頃。
今日は秘密の穴に落ちたことで人生最初の転落を味わいました。

「はじめまして、私アリス。こう見えても18才なのよ」

みんなよりちょっと早く大人になりましたが今日もアリスは一生懸命。
ウサギさんに教わった営業スマイルもうまくなりました。
早くお家に帰れるといいですね。




[125] 創世記 流水木 2002/05/22(Wed) 23:13
「光あれ」
擦り剥いた膝頭を押さえながら、神は言われた。
第一の日である。

「水の中に大空あれ。 水と水を分けよ。」
ビショビショに濡れた着物の裾を絞りながら、神は言われた。
第二の日である。

「天の下の水は一つ所に集まれ。乾いた所が現れよ。」
泥だらけになった髪を手で梳きながら、神は言われた。
第三の日である。

「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、
 日や年のしるしとなれ。 天の大空に光る物があって、地を照らせ。」
うっすらと血がにじんだ後頭部を押さえながら、神は言われた。
第四の日である。

「生き物が水の中に群がれ。 鳥は地の上、天の大空の面を飛べ。」
 バナナの繊維がべったりと付いた腰を押さえながら、神は言われた。
第五の日である。

「地は、それぞれの生き物を産み出せ。 家畜、這うもの、
 地の獣をそれぞれに産み出せ。」
 瞼に張り付いた鳥の糞を擦り剥いた右腕で擦りながら、神は言われた。
第六の日である。

そして、第七の日。
神は、寝込んでしまった。




[124] ビデオ・ジョッキー入門 nope 2002/05/22(Wed) 22:57 [URL]

【3.映像スクラッチをマスターする】

 用意するソフト
  ・表情のあるVTR(例:バナナで転ぶ人)
  ・軽快なBGM(例:マンボNo.5)




[123] 走るな!めろ助 nope 2002/05/22(Wed) 22:18
めろ助は、熱い味噌汁の入ったスープ皿を持って歩いていた。
彼を待つ無二の親友、せりぬん太郎のことを思いながら。
(必ず届けてみせるからな)
しかし味噌汁は容赦なくめろ助の皿を持つ手に波打ち、襲いかかるのだった。
行く道はデコボコ道、彼は下駄を履いていた。
「あちち」
めろ助は、ラップを怠った自分を恨んだ。

デコボコ道が終わり、舗装道路になって一瞬ホッとした時、
めろ助の足下でゴン、と音がして、何かがゴロン、と転がった。
見るとそれはお歳暮コーナーでも見たことがないような巨大サラダ油缶だった。
大量のサラダ油が、めろ助の行く手に広がった。
(ここで転ぶわけにはいかない。転んだらお仕舞いだ)
めろ助は全神経の9割を足に集中させた。

−−−−−

川にさしかかった。
橋はない。
そのまま行けば、スープ皿は水に浸かり味噌汁は流れる。
めろ助は辺りをぐるりと見回し、めざとく竹を見つけ、竹馬を作った。
下駄で竹馬は非常につらいものがあったが、
がに股になることでなんとか安定感を得ためろ助は、
スープ皿を口にくわえ、川を渡った。
(転ぶわけにはいかないんだ)
無事向こう岸に着いたところでめろ助はよろけた。
下駄が竹馬からとれなくなっていた。

不意にこめかみに衝撃を覚えた。
「すいませーん」
土手の向こうから少年がすまなそうに走り寄ってきた。
何やらどろどろしたものが詰まった物体が、めろ助の頭に当たって割れたらしい。
肩で顔をぬぐったが目がしみて前がよく見えない。
なんとか残った味噌汁だけ確認して、めろ助は再びゆっくり進み始めた。
(転ばないぞ)

−−−−−

「臨時歩行者天国式アイススケート場」
看板が立っていた。
道は他にない。
めろ助は、自重による竹馬の先の圧力でじわり氷を溶かしながら進んだ。
ゴム跳びをする少女達の声が聞こえる。・・ゴム跳び?
いつの間にかめろ助の竹馬がゴム跳びのゴムを「く」の字に引っ張っていた。
その角度は鋭角30度に達していた。
(転びたくない)
めろ助は思いきって竹馬ごと跳び上がった。
口にくわえたスープ皿から跳ね上がる味噌汁。
しかしそれは奇跡的に、ほぼ全部が元通りの位置に戻っていった。
少女達の歓声が聞こえた。

−−−−−

そしてめろ助はついに、親友の待つ場所が見えるところまで辿り着いた。

−−−−−

ふと、前方にバナナの皮が落ちていることに気付いた。
「・・・・」
めろ助は立ち止まり、しばしバナナの皮を見つめたが、また歩き始めた。

−−−−−

高台の広場。
最も美しい友情を持つ男二人は、無言で抱き合った。
ずっと味噌汁が飲みたかった男は、
具のない冷めた味噌汁に熱い涙を落とした。

汚れてボロボロになった裸足の男が口を開いた。
「せりぬん太郎。俺を殴れ」
「・・何を言うんだ。めろ助」
「いいや、俺を殴ってくれ。せりぬん太郎。
 俺は一度だけ、お前のことを忘れ、味噌汁のことを忘れ、
 自分が何をやっているのかも忘れ、
 なんとなく転びたくなった」




[122] ぽーるしふとでわははのは ぞーす 2002/05/22(Wed) 21:36
突如、地球が反転してしもた

北極と南極が入れ替わってしもた
えらいことになってしもた
あんまりな事に、世界中がむちゃくちゃの、わやんちょになってしもた

「こりゃ困った。ホッキョクグマはナンキョクグマつう名前に変えんといかんのでないかい?」
「それよりも磁石が反対むいとりまんがな、どないしまんのや」
「真夏のクリスマスつうのは、なじめんとですたい」
「あたしゃ方向音痴だったもんで、こっちの方がしっくり来ますじゃ。なんまんだぶ」

そりゃあもう
上を下への大混乱、北を南の大騒動

けれども、世界中のどの国でも
娘たちだけは笑い転げてた

インドの娘があはははは
カナダの娘がきゃはははは
フランスの娘がうひゃひゃひゃひゃ

なんでだろうと思うたら
箸が転んでもおかしいお年頃
地球が転んだんだから、そりゃもうたまらんのじゃそうな

世界の娘がおほほほほ
つられて家族もえへへへへ
犬猫カラスもどひゃひゃひゃひゃ

世界中が大笑い
逆さま地球も大笑い



[121] 「バナナの皮で転ぶ男」は転ばない。 じょーしゅ 2002/05/22(Wed) 21:30 [URL]
つい数年前まで「バナナの皮で転ぶ男」などというものは都市伝説にすぎないと思っていた。
古い漫画やコント以外で「バナナの皮で転ぶ男」を目にした者は、私を含め私の周辺にはおらず、昔流行った「口裂け女」や「トイレの花子さん」の類いに違いないと思っていたのである。

「バナナの皮で転ぶ男」などいるはずがない・・・。
ところが、私のその認識はある出来事によって覆された。

それは、昨年の3月下旬、例年より早く咲いた大羽城の桜の下で花見をした帰りのことであった。
私は「御堀どおり」と呼ばれる銀杏並木の御堀端をほろ酔い気分で歩いていた。ここは大通りの裏にあたる為か、人影はまばらだった。
暮れゆく町並みは墨絵のように色彩を無くし、酒で火照った顔にお堀からの風が心地よかった。
通りの中ほどまで差し掛かると、すずらんを模した街灯に灯が点った。ある程度の暗さになると自動的に点く仕掛けなのだろう。景色は色を取り戻した。

左手前方の建物の陰からひとりの男が現れた。
30歳くらいか、一見どこにでもいるサラリーマンに見えた。
中肉中背で、再び出会っても思い出せないような平凡な顔立ちの男だった。

男はまっすぐに歩いて来る。

その時私は、視界の隅に黄色いものが映じているのに気づいた。

バナナの皮だ。

男の行く手に捨て置かれたバナナの皮。それは街灯の光を受け、凶凶しい色彩を放射していた。
私は、急にこみ上げてきた不安な思いに居たたまれなくなり、思わず銀杏の木の陰に身を隠した。

まさか・・・、これは・・・?
これが「バナナの皮で転ぶ男」なのか?

心臓の鼓動が早まっていた。
そんな、そんな馬鹿な。
そんなものが現実にいるはずが・・・。
唾を飲もうとしたが、不安感に喉が締め付けられ飲み込めない。

男は歩いて来る。
私は目を閉じたかった。
「やめろ」と叫びたかった。
しかし、なぜかどちらもできすに、私は目を大きく見開いたまま「その時」を待っていた。

そして

男は、バナナの皮を踏んだ。

皮を踏んだ左足は恐ろしい勢いでそのまま前方へと滑り、靴は飛び、バランスを崩した上体を支えようと後ろに踏み出した右足は間に合わず、鞄を放り出した男は、臀部から路面へと落下した。どうにか背中や後頭部を打つ事は免れたようだ。

「バナナの皮で転ぶ男」を、私は今、この目で見た。

とても現実の出来事とは思えなかった。私の中の常識が反転した瞬間だった。

2秒ほどの沈黙があり、男は尻餅をついた姿勢のまま私の方に顔を向けた。
その顔には、困ったような問い掛けるような照れ笑いが浮かんでいる。
私は一度に込み上げてくる種々の感情をどう制御すべきか悩み、引き攣った曖昧な笑みを浮かべていた。

やがて男は尻の辺りをさすりながら立ち上がり、鞄を拾い、けんけんで靴のところまで行くと、もぞもぞとそれを履いた。そして私の方に、よく意味のわからない小さな会釈をすると立ち去ったのである。

後には、銀杏の葉のざわめきと、私と、バナナの皮だけが残されていた。

その夜から私は熟睡できなくなった。
夢には何度も繰り返して「バナナの皮で転ぶ男」が出て来る。
そして派手に転んでは、あの問い掛けるような笑みを浮かべて去っていく。
私が笑うべきかどうか迷っていると、いきなり黒服の男たちが現れて私を捕らえる。
私はどこか軍の地下施設のようなところに連行され、見たものを話せと言われる。
私は知らない、何も見ていないと言う。
ならば解剖すると男達が言う。お前の体にはバナナが埋め込まれており、「バナナの皮で転ぶ男」の仲間だと男達は言う。
台の上に縛り付けられた私の腹にメスが迫る。

私はその夢を見るたび、絶叫と共に飛び起きて、家内の非難の声を浴びながら脂汗を拭った。

「バナナの皮で転ぶ男」は現実にいたのだろうか?
あるいは、あれは花見の酒と“逢魔が時”が生んだ幻影なのではなかろうか?
いや、違う・・・。あの男は、実在した。

考えれば考えるほどわけがわからなくなる。
あの男が転んだのを見た瞬間、全く同時に私の常識も反転した。
いるはずのないモノを見た衝撃に、私の世界観も真っ逆さまに転んだのだ。

・・・常識が・・・反転した・・・

世界観が・・・真っ逆さまに
・・・転んだ・・・

ならば・・・
更に突き詰めて考えれば・・・

転んだのは・・・
あの男ではない・・・?

そこまで考えて、私は、やっと真理に到達したのだった。
満天の星を見上げながら、私は思う。

「バナナの皮で転ぶ男」は転ばない。
「バナナの皮で転ぶ男」が転んだと見えた瞬間、本当に転んだのは、この世界、この宇宙の方だ。
「バナナの皮で転ぶ男」を中心にして、その時宇宙は反転したのだ。
「バナナの皮で転ぶ男」は宇宙を反転させる。それだけのエネルギーを持っている。

私は毎夜、家人が寝静まった後に、バナナの皮で転ぶ練習を続けている。
いつかあの男のように上手に転べるようになった時、私も真の「バナナの皮で転ぶ男」となる。

その時私は、宇宙を反転させる力を身につける。



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