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[98] 投稿終了 (もう一つのお題: 投稿終了) コバ 2003/12/07(Sun) 04:05

ハードボイルド競演、投稿終了!

最後に笑ったヤツが勝者さ!


--------------------------虚実境界線-------------------------------

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[97] 逃げも隠れも (もう一つのお題: 人気者) BEE 2003/12/07(Sun) 00:00

「しかし、居場所はかなり前から分かってるんでしょ?なんで捕らえないんですか?」
「捕らえなかったのではない・・・捕らえられなかったのだ」
「なぜ?ずいぶんな人数を投入してるし、兵器だって向こうの何倍も持ち込んでいるじゃないですか?」
「・・・確かにな、ふつうに考えればもう、とうに終わってるはずだ・・・」
「・・・ま、行ってみれば分かりますか」
「そういうことだ、さあ、もうそろそろのはずだぞ、無線でみなに気を付けるよう指令を出せ!おそらく卑怯な待ち伏せやワナがあるに違いない、そうでなければ我らがあんな野蛮人に負けるはずがないのだ!」
「大丈夫ですよ、我らは名実ともに世界最強!負ける要素はありません!」

『ハハハハハッハハ』

「な、なんだこの笑い声は!どこから聞こえるんだ!」
「あ、少佐!あの、あの岩の上をご覧ください!」
「うん?おお、あれは!」
「あのヒゲ、あの眼、あのターバン、間違いない、奴本人ですよ!!」

トウ!
「と、とんだ?!」

すたっ
『性懲りもなくまた来たな!言葉はもういい、言いたいことは分かってる!
だが、俺も引くわけにはいかねえ!さあ、かかってこい!』

「な、なんだ!これはいったい?!」
「か、かかってこいとか言ってますよ?!」

『来ねえのか?ならこっちから行くぞ!!』
ビュン!

「は、速い!まるで鳥だ!」

『アラビアの怒りを思い知れ!フン!』
どっか〜ん

「な、タンクが!、蹴りの一撃で!」
「ぬう、アレはまさしく・・・」
「し、知っているのかサンダーボルト!」
「あれこそはアラビアの奇跡と言われる幻の拳法、シャザーン精霊拳!まさかこの眼で見ようとは・・・」
「しゃ、しゃざーんせいれいけん?」
「うむ、アラビア世界で独自に、東洋西洋の両薬学とはまるでベクトルの違う方向へ進化を遂げてきたアラビア薬学とでもいうべきハシシの知識と、ジンの力を借りて肉体の潜在能力を400%引き出すことが可能だと伝えられている、恐るべき拳法だ」

「ええい!反撃だ!殺せ!殺せ!」
ドン!!
『フン!』
ドコッドーン!

「な?!劣化ウランの砲弾を・・・素手で?!」
「も、もっとだ!撃て撃て撃て!」
ドンドンドンドンドン!!ダダダダダダ!!

『ハッ!フン!ハッハッ!イ〜〜〜〜アタッ』
デシデシデシデシデシドッコン、ドッコオオオオン

「だ、だめだ!手が付けられねえ」
「タ、退却!退却〜」
『逃がさん!!ハァアアア、ハッ!!!』
どっか〜ん

「・・・・ここで映像は終わりです・・・」
「・・・・これは・・・映画?・・じゃないの・・か?」
「いえ、これは現場から送信された、紛れもない事実の画像ですよ」
「だって・・・こんな・・アイツは穴蔵に隠れてふるえてるんじゃなかったのか?」
「実は、映像はコレで終わりですが・・・その、その後の音声があります」
「音声?」
「ええ、どうやら、アイツが焼け跡からマイクを拾ったらしくて・・・大統領、あなたへのメッセージが入っていました」
「・・・・・・聞かせてくれ」
『あ、ア〜、聞こえてるか?・・・・オイ!そっちの大将!これ以上チマチマやってても埒はあかねえ!これからそっちに行くから頭同士タイマンと行こうぜ!ギッタギタにしてやるから楽しみにしとけ!じゃあな!』
「・・・・・・・・・・・・」
「それで大統領、先ほど入ったばかりの情報ですが・・・カリフォルニア州の海岸で、やせたアラビア人が・・・太平洋沖から一目散に泳ぎ着いて・・・そのまま東へ向いてものすごい勢いで走り去ったそうです・・・」


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[96] 国産の野生トキ、佐渡島で発見される (もう一つのお題: 隠せてない) ksg 2003/12/07(Sun) 00:00

 新潟県相川町の山中で捕獲された鳥が国産トキの遺伝子を持っていることが、
早稲田大学の石井教授らの調べにより判明した。佐渡トキ保護センターによる
と、まだ断定はできないもののこの鳥が国産トキである可能性は非常に高いと
いう。

 石井教授によると、このトキ様の鳥の遺伝情報をとり出して調べたところ、
最後の雄の国産トキである「ミドリ」の遺伝情報との著しい類似が認められ、
この鳥が「ミドリ」の子供であることはほぼ間違いないとのこと。この「ミド
リ」は95年に死亡しており、最後の国産雌トキの「キン」も今年10月に死
亡していたことから、国産のトキは既に絶滅したとされていた。

 佐渡トキ保護センターではこの鳥の発見を歓迎しているものの、当時「ミド
リ」の飼育にあたっていたスタッフ達は、ほぼ一様に衝撃を受けているという。
当時ミドリの世話をしていた佐藤さんは「まさかあのミドリに隠し子がいたな
んて…。ミドリは子供のいるそぶりさえ私には見せませんでした。私はミドリ
に最も近しい存在で、ミドリと私の間には隠しごとなど無いと思っていたので
すが、やはり鳥と人間は違うということでしょうか」と落胆の色を隠せない。
「そういえば、ミドリは子供を作ることには熱心でなく、我々は随分苦労させ
られました。それに、キンがミドリとつがいになるのを徹底して避け続けたの
も、これですべて納得がいきます」

 ただ、この鳥はトキに似ているものの、羽の色が黒みがかっていることなど
から、トキと他の鳥の交雑種である可能性も残されており、遺伝子情報の解析
が急がれている。また「オレ、ニッポニアニッポンテイウンダケド、オチャデ
モノマナイ?」と話す複数の文鳥が存在するとの話もあり、ミドリの隠し子が
他にもいる可能性は低くないという。


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[95] 鍵屋さん (もう一つのお題: 隠せてない) ksg 2003/12/06(Sat) 23:59

店員: いらっしゃいませ。
客:  あー、金庫を探しているんだが、あるかね?
店員: もちろんございます。どういった金庫が御入用で?
客:  うちのビルは治安が悪くて、金庫ごとひっぺがして持ってくようなビル荒らしも出るんだ。できれば、見つかりにくい、隠し金庫のたぐいが欲しいんだが。
店員: うふふふふ。
客:  な、なんだ?
店員: いえ、失礼しました。うちの隠し金庫のラインナップは、どこにも負けませんよ。設置方法ですが、たとえば壁の一部を掘って金庫を埋めこむことは可能でしょうか?
客:  うーん、たぶん無理だと思う。貸しビルだし、壁も薄いから。
店員: では、部屋の中に置くタイプですね。少々お待ちください。

    *    *    *

店員: お待たせしました。これなどはいかがでしょう?
客:  え?これは冷蔵庫…のように見えるが?
店員: あけてみてください。
客:  …?開かないぞ。これは金庫…か?
店員: はい。れっきとした3ダイヤル型の金庫ですが、どうみても冷蔵庫でしょう? これが金庫とは誰も気付きませんよ。
客:  しかし、冷蔵庫に鍵は普通つけないだろう。これではかえって怪しい。
店員: いまどき鍵つき冷蔵庫など珍しくありませんよ。とっておきのプリンを勝手に食べられる悔しさに比べれば、鍵のコストなど問題になりません。
客:  いや、プリンはどうでもいい。一番の問題は、鍵だけでなく、ダイヤルまでついていることだ。どう見ても怪しい。
店員: わかりました。では、我が家の門外不出のレシピを、あなたにだけこっそり教えましょう。このプリンはすごいですよ。
客:  話がさっぱり見えないんだが…。
店員: このプリンを安定して作れるようになれば、ダイヤル錠も不自然ではなくなります。それだけの価値はある味なんです。
客:  そういう問題じゃないだろう!! ビル荒らしが部屋に入ってきてダイヤル錠つきの冷蔵庫みて、「ああ、ここの社長のプリンはうまいからなあ」で納得すると思うか!?
店員: …卵さえ新鮮なものを使えば、たぶん。あ、もちろんカラメルを火から降ろすタイミングが遅れたらだめです。
客:  そもそも、ビル荒らしが俺の作るプリンの味を知ってるわけないだろう!
店員: ああそうか。そうですよね、すみません。では、こうしましょう。来月、テレビ東京のTVチャンピオンで、洋菓子チャンピオン決定戦が…
客:  プリンから離れろ!! とにかくこのダイヤル錠は怪しすぎる。だめだ。
店員: ふふふ、本当にそうお考えですか? よーく御覧になってください。
客:  ?
店員: ダイヤル数字の肩に、「℃」と書いてあるでしょう? 冷蔵庫に温度調節ツマミ! 自然だ! まったく自然です!
客:  「00℃〜99℃」まで調節可能なツマミのどこが自然だ! もういい!
店員: 残念です。

    *    *    *

客:  もっとこう、ちゃんとした隠し金庫は無いのか?
店員: オーソドックスな物を御所望で?
客:  そうそう、奇をてらわない、ちゃんとしたやつ。
店員: ではうちにある最も正統派の隠し金庫をお見せしましょう。こちらへどうぞ。賢者は小石をどこに隠すか、御存知ですか?
客:  ああ? あー、浜辺だったか。木の葉を隠すなら森の中、というアレか?
店員: そう。そして森が無ければ木の葉を隠すための森を作る。チェスタトンが「折れた剣」の中で展開した、古典的なロジックです。
客:  それで?
店員: 金庫を隠すには金庫の森の中に、です。そして金庫の森が無ければ作ればよい。
客:  金庫の森?
店員: これです。
客:  うわー、なんだこれは。いったい幾つあるんだ。
店員: 500あります。これだけあると壮観でしょう。
客:  これをどうするんだ?
店員: この金庫を全部、お客様の部屋の中にばらまいたうえで、本物の金庫をひとつ追加します。これなら完璧です。見つかるわけがありません。
客:  あのなあ! そんなスペースあるわけないし、第一ムダが多すぎる!
店員: 500倍のスペースと500倍のコストで500倍のセキュリティ。極めてリーズナブルと思うのですが。

    *    *    *

店員: ではもう仕方がありません。注文の多いお客様のために、我が社が開発した最高の隠し金庫をお目にかけましょう。
客:  今度こそ大丈夫だろうな?
店員: 御覧ください。どうです?
客:  …?
店員: 見えますか? 見えませんよね?
客:  はあ?
店員: 光学迷彩金庫です。
客:  !
店員: 東大工学部とジョイントで開発しました。表面を特殊加工した光ファイバ繊維で包んであるのがポイントで、赤外域を含む全ての可視光を透過します。
客:  本当だとしたらすごいな。
店員: 今、私が持ち上げました。
客:  …パントマイム?
店員: はっはっは。御冗談を。今、右手で持っています。
客:  …また俺だまされてない?
店員: ではお渡ししましょう。御自分の手で…

ガシャン!

客:  …!…!…!
店員: あー、申し訳ありません。足の上に落ちてしまったようで。
客:  ………この!この!
店員: うわ、蹴らないでください。あー、金庫がどこかへ転がっていってしまった。
客:  ………
店員: ………
客:  ………
店員: ………
客:  ………
店員: ………
客:  ………その針金で何をしている?
店員: ダウジングです。
客:  ………
店員: 一度なくすと、大変なんです。

    *    *    *

客:  もういい。
店員: まあそうおっしゃらず。他にもとっておきのがありますから。
客:  もういいと言ってるんだ。こんなバカな店に来たのが間違いだった!
店員: お客さん、
客:  売ってるのはガラクタばっかりだし。
店員: それはないでしょう。うちはバカじゃありませんし、ガラクタも置いてませんよ。
客:  金庫屋の看板降ろせよ、迷惑だ。
店員: そこまでおっしゃいますか。では、うちが本物の金庫屋である証拠をお目にかけましょう。
客:  もういいと言ってるだろう。帰るわ。
店員: 最後の隠し金庫です。ぽちっとな。

ガタン!!!

客:  おうわあぁぁぁぁーーーーーーーーーー!?

ドスン!!!

客:  何だ? 何をどうしたんだ? おい!
店員: だから、最後の隠し金庫ですよ。
客:  おい、ふざけるな!! ここから出せ!!
店員: いい隠し金庫でしょう? こころゆくまで御覧になってください。
客:  貴様ーーーー!!!

ゆっくりと落とし穴の蓋が返り、一枚の床に戻る。どこからともなく盛大な施錠音。


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[94] 当夜 (もう一つのお題: 心) 玄界灘男 2003/12/06(Sat) 23:54 [URL]


「各々方、本日こそ亡き殿の御無念をはらす時じゃ。われら御政道に弓引くからには見
 事に背いて見せまそうぞ。赤穂の魂を見せる時じゃ。」

巨魁大石は瞑目しつつ、同志に言った。それは自分自身に語りかけるかのように低く、
そして巌としたものいいだった。
四十七人、ひとつの国のひとつの城をよすがとした最後の残りが四十七人であった。そ
れを少ないと見るか多いと見るかは、後生に委ねればよい、そう大石は思った。大石内
蔵助良雄、齢四十五にして赤穂浅野家の国家老、捨てた千五百石は惜しくはないが、今
後世人の口の端に上る名は惜しかった。

「おお、元よりそのつもり。われらの心中はひとつでござる。」

吉田忠左衛門兼亮、元足軽頭、郡奉行ニ百石扶持。健啖たる老人である。赤穂の城を出
る時にも、一人この日があるのを信じ、涙を見せなかった老人が、今声を詰まらせなが
らそう言ったのである。大石は老人の心中を慮りながら、ただ黙っているしかなかっ
た。

「ここで鯨波でも上げたいところですな。」

矢田五郎右衛門助武、元馬廻百五十石の若者が半畳を入れる。二十九という若さに似合
わず、人の心をよく推し量る者である。この度の騒動が起こらなければ、明日の赤穂藩
を支える能吏となったであろうことを誰もが知っていた。知っていて言えぬことが辛く
なった。一同はどっと笑い崩れた。

「これこれ、まだ早い。これじゃから若い者は我慢が足りぬと言われるのじゃ。あと数
 刻の辛抱じゃ。」

一同の最年長者元江戸留守居役 堀部弥兵衛金丸 が冗談まじりに 矢田を窘める。今は隠
居の身とはいえど、赤穂を支えてきた功労者である。

「さて、矢田も我慢の限界のようじゃ、各々方、そろそろ参ろうか。」

大石の一言に一同は微笑みあいながら一斉に立ち上がった。

昨夜の雪も上がった時に元禄十五年十二月十四日、火事装束の一団の進む道は天は幽暗
にして地は凱々とした白雪景色である。向かう先は御敵吉良殿の屋敷のある松坂町。静
かな一行である。

「ううむ、う〜っむ。」

突然元大目付間瀬久太夫正明がうなりを上げた。

「いかがなされましたか?」

元中小姓、扶持奉行村松喜兵衛秀直が声をかける。以前なら間瀬は百石取り、村松は二
十石五人扶持、身分が違い声をかけるなどなかったが、今は共に六十過ぎの同年輩であ
り、最近は特に仲がよかった。

「いや、この冷えで腹を壊したのかも知れん。大事ない。大事ない。」
「そう言えば私もここ二三日体調が悪うござってなぁ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・しかし、我ら亡き殿の御無念を本日お晴らしできるということは、生涯の
 尽幸ですなあ。」
「まったく、いや、まったくです。」

「あっ!」

先を歩いていた久太夫の長男間瀬孫九郎正辰が頓狂な声を上げた。

「どうした?孫九郎?」

「いや、拙者かまどの火を消して来たかどうか、失念いたしました。いや、これは困っ
た。周りの者に迷惑がかからねば良いが。本来ならここで一旦戻って火の元の確認をす
るのが人の道かと・・・・。」
「そ、それはそうじゃのお。いや、だがしかし、今はのお・・・・。のお?」

元京都留守居役小野寺十内秀和 の問いかけに答えた間瀬はそう言いつつも、歩を進め
た。

「そうだ、そうだった。不義理はいかん、不義理は。」
「何をひとりごとを言われておいでなのですか?」

宝蔵院流九尺の手鎗の達人元馬廻赤埴源蔵重賢がひとりごちているのをさっきから気に
していた同僚の近松勘六行重が思わず聞いた。

「いや、昨日兄上の所に暇乞いに行った折、返そう、返そうと思っていた金子があった
 のだが、とんと失念しておった。ここからなら兄上の家まで目と鼻の先なのじゃがな
 あ。」
「お、実は私も近隣の飲み屋の付けを払うのを失念いたしておりまして・・。」
「不義理はいかんのお。」
「不義理はいけませんなあ。」
「やっぱり不義理はいかんのお。」
「やっぱり不義理はいけませんなあ。」

一行は静かに進む。

「のお、磯貝殿。御主小用を足したくはないか?
「そう言えば先程から少々。」

元馬廻大石瀬左衛門信清は傍らを歩く元物頭、側用人磯貝十郎左衛門正久に呟いた。

「もし討ち入りにて粗相をするようなことがあれば武士の名折れじゃ。」
「うむ。そうじゃ。」
「小用を足してもすぐ後を追えば追い付くな。」
「うむ、追い付く、追い付く。」
「よしんば追い付かなくとも討ち入りに間に合えば大事ないな。」
「うむ、大事ない。」
「討ち入りにちょっと遅れてもすぐ参加すれば、これもまた大事ないな。」
「うむ、そうじゃな。大事ない、大事ない。」

「お前達さっきからなにをごちゃごちゃ言っておるのじゃ?」

元間勝手方吟味役喜兵衛光延が二人の会話に割って入った。

「いや、御老人。我ら二人、今宵亡き殿の御無念をお晴らしできるかと思うと自然と身
 体に力が入るのです。入るのですが大事の前の小事、小用を足したいと思い・・・・
 ・・・・・。」
「そう言えばわしも小用がしたいと思っておった。どうも年をとると小用が近おていか
 ん。」
「いや、よしんばそれが元で討ち入りに遅れても、武士の面目が保てればと。」
「う〜ん、わしや磯貝はともかく、大石殿は御家老の親類筋じゃからのお。」
「・・・・・・やっぱり?」
「そういえばわしも心の臓の薬を忘れてきてしまった。討ち入りの最中に発作でも起こ
 すと武士の名折れ。ここは一走り自宅に立ち戻り・・・・。」
「あ、・・・・・・・・吉良殿の屋敷が見えてきましたぞ。」

一行はかねてよりの手筈通りに屋敷を取り囲んだ。

「御家老、では。」

小野寺十内に促された大石は、陣太鼓を構えるとふとその手を止めた。

「いかがされましたか?御家老?」
「小野寺殿、どうやって打つんだっけ?ちょっと代わってくれないかなあ?その間に裏
 門とかを見て参るので。」
「御家老!」
「あ、あああ、思い出した、思い出したって!」

その夜、「一打ちニ打ち三流れ」の山鹿流儀の陣太鼓と共に始まった仇討ちは、三百年
の時を隔てた今日まで、日本人の心に生き続けている。


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[93] ノンフィクション・マニアック巨編  「侍」  (極ゲーマー向け長文) (もう一つのお題: 闘) 佐々木バレット 2003/12/06(Sat) 23:34

 平成十三(2001)年、睦月。
 正月も開けぬ三日のこと。
 城の一室に、城主より火急の用との早馬を受け、
馳せ参じた家来たちが座を囲んでいた。
 居並ぶ顔ぶれはいずれもいずれも、お家の重鎮である。
 時はいまだ日も顔を見せぬ刻限。
 このような早暁に何事かと囁き合う声はやまず、否応
なしに部屋はただならぬ気配で満ちていた。

 と。
 すっ、戸が開く。
 ぴたりと囁きがやんだ。
 入ってきた男は一堂を見渡すと「みなのもの、ごくろう」
とねぎらい、奥の座に腰を下ろしてあぐらを掻く。

 メガドライブ城城主・大川CSK守功である。


  * * *


 開口一番、CSK守が放った言葉は、筆頭家老ソニック・ザ・ヘ
ッジホッグ以下、集った家来衆に衝撃を走らせるに充分だった。

ソニック「な、なんですとっ。大殿、それは冗談のおつもりかっ。」

CSK守「冗談や酔狂に聞こえたか、ソニックよ。」

ソニック「いえ。しかし……しかし、」

CSK守「冗談に聞こえぬなら、言葉通りに受けとめよ。」

ソード・オブ・ソダン「……なんと」

暫しの沈黙。
喝っっ!CSK守が吼えた。

CSK守「当家は本日よりっ!ドリームキャストでの成人向きソフトを解禁するっっ!」

おお……驚愕と不安に座がとどよめいた。

「奥処(おくが)の計」。
それこそが我らセガ一族の、唯一の起死回生の策である、
CSK守は言いきった。

SG-1000、SC−3000、SG−1000U、セガマークV、
マスターシステム、メガドライブ……

思えば戦国時代の到来以来、セガ一族は苦汁を舐め続けてきた。
一時期は“次世代機”セガサターンを擁して、当時まだ新興勢力
であった久多良木家と天下の覇を賭け、華々しくも壮絶な戦いを
繰り広げたこともあった。

が、今となってはそれも過ぎし日の夢、まぼろし。
現在、久多良木家がプレステ連合の長として名家・山内任天堂を
も凌ぐ大家に成りあがり、覇王として君臨しているのに比して、
セガ一族はというと借金で首が回らずにいまや風前の灯である。

この現状を打破して、闘気に満ちたいくさの桧舞台へと返り咲き、
さらには天下をも握るべく、CSK守が極秘にくわだてて進めていた
のが、ドリームキャストでの成人向きソフト発売、いわゆる「奥処
の計」であった。

CSK守「情欲の力っっ!飽くなき情欲の力こそっっ!花も嵐も久多
良木も踏み越えて、我らに天下をもたらす唯一無二の神、仏、南無
八幡大菩薩じゃっっ!」

サクラ「……大殿、あなたは血迷うておられるな。」

CSK守の言葉を、静かな、しかしよく通る声が遮った。
サクラ大戦家当主・真宮寺サクラである。

サクラ「……エロスは仏ではない、鬼じゃ。」

 確かに。
 確かに情欲は力強い。
 いかな大大名、たとえば山内任天堂や藤崎コナミ尉詩織といった
大家でも、情欲一揆に手を焼いていない者はいない。この男の所領
も、セガ一族の中では、ずば抜けて闇情欲が横行している土地である。
情欲の力は身を持って知っているのだ。
 逆に言えば、この力をもし、完全に取り込むができたなら、頼もし
いことは限りない。

 加えてセガサターン時代初期にも、セガ一族は「X指定」を設け、
部分的にではあったが成人向けソフトを許可していた。
 現状を覆す苦肉の策としては、今回のCSK守の行動も、あながち突飛
なことではないともいえよう。

 しかし……

 しかし言うまでもなく、あからさま情欲は、ファミリー層をターゲッ
トとする家庭用ゲーム機にとって、鬼門であった。例え天下を取ったと
しても、セガ一族の評判は地に落ちるであろう。

 それにこの頃、戦国の嵐は過ぎ去ろうとしていた。
 天下の雄はすでに決していたのである。
 プレステ連合の「国民機」の地位が不動のものなのは、誰の目にも明らか。
正攻法、奇策の別なく、計略が首尾よく成るには、CSK守の行動はあまりに
遅すぎた。



サクラ「鬼の力を借りればセガは外道に成り果てる。しかも外道となっても
敗北は必至となれば、何ゆえ畜生道に身を落とさねばならぬのやら。それが
しには、わかりかねる。」

オパオパ「勝敗はすでに決しておりまする。無用なあがきは、セガ一族の名
を汚すことになりましょう。」

ソニック「うむ、うむ。」

莎木「その通りにございまする。」

オパオパにソニック、莎木も神妙にサクラの後を押す。CSK守の顔が、みる
みるどす黒く染まって行く。
ダンッ!! 莎木の頭に凄まじい勢いで鉄扇が飛んだ。

CSK守「だまれ、イバラキ!貴様、なにさまのつもりかっ。」

莎木「痛いっ。な、なにをなさるっっ。」

そして怒声を挙げたのは、CSK守だけではなかった。

オパオパ「そうじゃイバラキ!貴様は黙っておれ!」

サクラ「さかしいな、イバラキ。口をつぐめ。」

ソニック「失せろ。」

「そうじゃ、そうじゃ」「セガの恥め」「だいたい何故おぬしがここにいる」
ファンタシースターやスペチャン5、アレックスキッド、トランキライザー
ガンといった面々も異口同音にさかんに罵り、唾を吐いた。

 いきなりのこの仕打ちである。打たれた額を押さえ、戸惑いながら、

莎木「わたくしは……わたくしは、イバラキではござらぬっっ。バーチャ家が
四男、シェンムー〜第一章 横須賀〜にござるっ!」

CSK守「これはしたり。自分の立場を知らぬのか、いっぱしの口をききおるわ。
しかし折角じゃ、声を上げた貴様の侠気だけは認めてやる。」

鉄扇をぱらりと開いて、

CSK守「イバラキは止め、おぬしのことはこれから“七十億”と呼んでしんぜよう。」

莎木「そんな……」

CSK守に合わせ、ソニックらの嘲り笑う声が上がった。
諍いなどまるでなかったかのような連帯の良さである。

バーチャガン「七十億。」

スーパー32X「七十億。」

セガサターンワープロセット「七十億。」

バーチャファイターCGポートレートシリーズ「七十億。」

口さがない連中が言い立てる。

レンタヒーロー「七十億のことなど、どうでもよろしいっ!!」

 横に反れそうになった密談を本筋に戻したのは、レンタヒーローだった。
 突っ伏して泣く莎木の襟首を掴むと、ずるずると引きずって行って窓から
城下へ蹴り落とし、CSK守に向き直った。

レンタヒーロー「大殿、お考え直しをっっ!侠気の牙城であるセガがどうし
て情欲にまみれることができましょうかっ」

しかしCSK守は言いきった。

CSK守「おぬしらの気持ちはわかる。しかし、もうワシは決めたのじゃっっ。
おぬしらも腹を決めよっっ!!!」

 大殿は、もう後には引かぬ。誰にも止められぬ。

 不安と焦燥と興奮は波紋となってみるみる広まってゆく。
 座は騒然と、騒然と波立っていた。

 と、その時。


       お待ち下されっっっ!!


 大音声とともに、戸が開け放たれた。

CSK守「あっ!」

 場に居合わせたすべての者が、声を上げた。

ソニック「おぬしはっ!」
サクラ「あなたはっ!!」
スペースハリアー「まさかっっ!!!」
レンタヒーロー「そんなっっ!!!!」

 その声。
 その顔。
 その出で立ち。
 そこにあったのは、ドリームキャスト販売不振により、専務の座を追われ
た前専務、湯川専務大夫常務、その人の姿であった。


(後半へ続く)


* * *




(アイキャッチ)せーーがーーー





* * *





(アイキャッチ)せーーがーーー




* * *


CSK守「き、貴様は湯川専務っ!」
湯川専務「大殿、お久しゅうございます……」

 湯川前専務は深く一礼し、蝸牛のようにゆっくりと、折り目正しく静か
にCSK守の眼前に腰を下ろした。

CSK守「何をしに来た。おぬしなど呼んだ覚えはないぞ。」
湯川専務「今日は……大殿をお諌めに参りました。」
湯川専務「なんでも……『奥処の計』とやらを……進めておられるとか……」

 湯川専務は訥々と言葉を紡ぐ。諌めの論理自体は、真宮寺サクラの語ったも
のとそう大差はなかった。
 しかし、彼のつぶやく一言一言、そこには何故か、鬼気迫る迫力が篭っていた。
気圧され、誰一人、口を挟めない。

 この様子を眉間に皺を寄せて見詰めるソニックの背後に、そっと忍び寄る者があった。
ファンタシースターオンライン(ソニック様、ソニック様……)
ソニック(おお、おぬしはファンタシースター家が末子、PSO。)
PSO(気が付いておられますか、湯川専務の様子……何やら妙ではありませぬか。)

 湯川専務の様子は確かにおかしかった。
 妙にしゃちほこばった挙動はあやしく、額は大量の脂汗にまみれ、目は虚ろ。
 まるで四谷怪談の伊右衛門の形相である。
 そして、左手は何故かしきりに懐中をまさぐっている。まるでそこに、何か後
ろ暗いモノを隠しているかのように……

ソニック(……おぬしもそう思うか。)
PSO(これはもしや……むほ)
ソニック(しっ、滅多なことを申すな。)
 が。有り得ないことではない。

 湯川専務が降格された理由は「ドリームキャスト生産の遅れ」。
 であるが、本来降格されるべきは製造関係の責任者であり、これは理不尽
な仕打ちであった。
 湯川専務が、CSK守に敵意を抱いているとしても……それは決して不思議
ではないだろう。

また湯川専務の左手が、懐中をしきりに撫でまわす。

ソニック(まさかとは思うが……。PSO。)
PSO(はっ。)
ソニック(もしもの時は……頼んだぞ。)
PSO(……ドリキャス内蔵モデムにかえても。)

 丁度その時、雷鳴のごとくCSK守の怒鳴り声が響き渡った。
CSK守「では、貴様はどうせよと言うのじゃ!貴様に、エロス以外にこのセガ
を建てなおすすべが、あるというのか!!」
湯川専務「はい……」
 「なっ…」CSK守は無論のこと、居合わせた者すべてが絶句した。
湯川専務「それも実に簡単……実にシンプルな……。皆の者も本当はすでに
気がついているはず。」

湯川専務「ドリームキャストの……生産を、中止してはいただけまいか。」

 し…………ん。

 沈黙。
 息を吐くのも憚られるような、重く居心地の悪い沈黙。
 気まずい沈黙が、すべてを語っていた。
 今、湯川専務は言ってならぬことを言ってしまった。
 
湯川専務「しかし……正論でありましょう……」

 正論である。誤りはない。
 「ドリームキャストは1台売るたびに1万円ずつ赤字が発生する」。そう言われ
るようになってから、かなり久しい。この時、もはやドリームキャストは
“赤字製造マシーン”であった。ドリームキャスト事業からの撤退が、セガに
とって現状回復の“超好材料”なのは、明かだった。

 しかしそれは、大川CSK守にとっても、永年セガに仕えて来た家臣たちにとって
も、心情として認めがたい事実だった。
セガ一族からハードが失われるのは、セガの去勢に等しい。

湯川専務「そのようなことを……言っておられる状況か、どうか……大殿、
あなたが一番おわかりではありませぬか……どうか……どうか、ご勇断を……」
湯川専務の言葉はあくまで静かである。
CSK守「お、おのれ、おのれ、おのれ、おのれ!」

CSK守「湯川!!謀ったなっっ!!!」

 かっ。
 怒張した顔が叫んだ。

CSK守「さては湯川、降格の逆恨みに、セガ一族の転覆を狙っておるのだな!?
プレステ連合の差し金か!?なんたる不忠もの!!出ていけ、出ていけ!
早々に立ち去れい!!」
 ヒステリックな怒鳴り声で湯川専務を罵倒する。
 殴る。蹴る。
 投げる。絞める。
 PPK。鉄山靠。

 そんなCSK守を見上げた湯川専務の顔に、ソニックは息を呑んだ。
湯川専務「そのように仰せになるか……」

湯川専務「ならば……仕方ありますまい……!!」

ソニック「ま、待て!」
PSO「湯川専務、なりませぬ!!」
ソニックとPSO、二人が同時に湯川専務に飛びかかった。
しかし遅い。
しゃっ!湯川専務の懐中より飛び出た左手が、CSK守の顔へと黒い塊を投げ放つ!

   びしゃり。ぎゃあああああああ。

空気を引き裂く、化けガラスのような叫び声。

CSK守「ん……?ん?なんじゃ無事ではないか………………」
CSK守「湯川、貴様いったいなにを……こ、これは!」
それは、どろりと粘りのある血塊にまみれた、臓腑であった。

 はっとして振り返るソニック。
 そこには、頭からずっぷりとくず折れる、湯川専務の姿があった。
 はだけた着物の下の腹からは、どくどくと血が溢れ出ている。

ソニック「なんということ……湯川専務は……か、蔭腹を召しておられたのか……!!」
ソニックは凄まじい速さで駆けよって、湯川専務を抱き上げた。

ソニック「なんと不器用な男じゃ……」
 他の面々も集って湯川専務を覗き込み、しっかりせよなどと声をかける。
 その面々の顔を静かに見上げ、ソニックの腕の中で、真っ青な顔は一言「頼む」と言った。

 震える唇で、ゆっくりと、噛みしめるように、辞世の句を詠む。


   遊びの道に 魂込めた
   ひとりの男が 今日もゆく
   真面目に 遊ばぬ 奴らには
   体で覚えさせるぞ
   せがた三四郎 せがた三四郎
   セガサターン、シロ!


 そして湯川専務は事切れた。
 享年五七歳であった。

   ……遊びの道に 魂込めた

 誰ともなく、湯川専務の辞世の句を復唱しはじめる。

   ……ひとりの男が 今日もゆく

 一人、また一人。
 歌声は徐々に増えてゆき、いつしかそれは合唱となって響き渡っていた。

ソニック「おぬしのセガを思う侠気、しかと、しかと受け取ったぞ……」

 ソニックはまだ暖かい遺骸をオパオパらに託し、一人、窓の外に顔を
向け立ち尽しているCSK守を呼んだ。
「大殿。」
 振り向いたCSK守の老いた頬には、はらはらと涙が伝っていた。
 それでソニックは、自分が言おうとしていた言葉を口にする必要がな
いのを知った。

 PSOも声を張り上げて歌っていた。
 大川CSK守功もメロディーを口ずさんでいた。
 オパオパも、真宮寺サクラも、レンタヒーローも、スペ−スハリアーも、
スーパー32Xも、アフターバーナーも……。
 ソニックが見下ろした湯川専務の死に顔は、安らかだった。


   遊びの道に 魂込めた
   ひとりの男が 今日もゆく
   真面目に 遊ばぬ 奴らには
   体で覚えさせるぞ
   せがた三四郎 せがた三四郎
   セガサターン、シロ!

   テニスやカラオケ ナンパにクラブ
   ほかにする事 あるだろうが
   群れなきゃ 遊べぬ 奴らには
   心に問いかけるぞ
   せがた三四郎 せがた三四郎
   セガサターン、シロ!



* * *



   若者よ!
   真剣に取り組んでいるものがあるか!
   命懸けで打ち込んでいるものがあるか!

   セガサターン、シロ!

   指が折れるまで! 指が折れるまで!
   指が折れるまで!!



 城をゆさぶり、せがた三四郎の大合唱が、城下町に、セガ一族の
領内全土に響き渡る。

 その泪の歌声を聞きながら、城から蹴落とされて、お堀の水面に
ぷかりぷかりと浮かぶ莎木は、つらつらと思い出していた。

 せがた三四郎真剣遊戯……販売はセガだけれども、
 製作したのはエコールであったことよなぁ……と……。



  * * *



ドリームキャストの生産中止が正式に発表されたのは、同月三一日のことであった。

その二ヶ月後の三月十六日には、大川CSK守功が死去。

これを境に、セガはハードメーカーではなくなり、PS2をはじめとする
他社ハードにソフトを提供する一サードパーティとして、世界一のコン
テンツメーカーを目指して歩んで行くことになる。

現在、セガ本社の第一社屋の裏には「湯川塚」と呼ばれる塚がある。

悲運と侠気の将・湯川専務を慕ってのちに有志が立てたこの塚には、
毎日多くのセガ人が参拝に訪れ、供え物の花が絶えることはない。

命を賭してセガハードの幕を引いた湯川専務。

塚の碑石に刻まれた「ムネンアトヲタノム」の文字は、今も、残された
セガ一族の使命感を鼓舞してやまない。







                              (ナレーション:松平定知)
                              (協力:プロダクションIG)
                              (演出・脚色:湯川英一)
                              (製作:NHK)


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[92] 最終手段 (もう一つのお題: 警察) nope 2003/12/06(Sat) 23:20 [URL]

犯人「少しでもおかしな事をやってみろ。命はないぞ」
刑事「・・・(くそ・・捕まえるつもりが逆に捕まるなんて)」
犯人「なんだその顔は」
刑事「・・絶対に助けが来る。俺は信じる」
犯人「ふん。この場所は絶対にわからんさ。まあ、信じるのは勝手だが」
刑事「・・(なんとか、こいつに隠れて通信する手段はないのか・・)」
犯人「お前の携帯なら、ここにあるぜ。へっへっへ」
刑事「うっ。・・・(そうだ。あの手がある。あれなら犯人も怪しまないかも・・)」




【縦の鍵】
1 心を決めること。「脱出することを○○○○する」
2 山に咲く○○○○○野にも咲く
3 お宝なんでも○○○○○○
5 ○○○奈保子
6 変○○○、溺○○○
7 北に向けると縁起が悪い?!
8 失敗「捜査○○が命取りになったな」

【横の鍵】
1 ポリスマン。「○○○○○○、来ないかなあ」
4 新日本製鐵のこと
5 投手に球を返す振りして走者をアウトにすること
8 ○○明宏、吉田○○
9 ポリ○○○、○○○ローリー
10 今の心境。「ああ!煙草が○○○○なあ」
.

犯人「どうした?」
刑事「いや、なんでもない・・」

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[91] 病棟 (もう一つのお題: チカラ) くまきち 2003/12/06(Sat) 23:02

「きっと良くなるから」
「そうかなぁ。お医者さんもそう言ってたけど、僕は信じられ
ないよ」
「そんなことはないよ。きっと治るよ。治ろうって思うキモチ
が大事なんだよ。大きな力でやさしく包み込むみたいにね」

「あ、太陽が雲に……」

「治るかな?」
「きっと治るよ、きっとね」

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