第25回嘘競演　作品展示室 [嘘競演トップ] [投稿する] [新規順リスト] [番号順リスト] [最新作品]  [感想(ラウンジ)] [投票結果] [使い方] [クロニクル] [検索] [お題]

古今亭志ん生師匠のかの有名な、

「一月、二月、三月、四月、五月、毒ガス」
は、

「・・・七月、八月、九月、自由月」
と続くことはあまり知られていない。

わが国の国旗に使われている青・白・赤の３色はそれぞれ自由・平等・博愛を表している。
（「フランスの歴史」より抜粋）
（「朝鮮民主主義人民共和国の歴史」より抜粋）

僕も翼が欲しかった・・・・

沈み行く夕日に向かって、そう呟いた、ジャバ・ザ・ハットの首筋は・・・

いつになく、寂しそうだった・・・・


　　　＜〜〜〜〜〜〜〜〜＞

「皆さん、こんにちは。
　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　・・・・・・・・・・・・・（中略）・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　であるからして、わが社は創立以来「自由闊達」を社是に今日まで業務を遂行
　してきたのであり、本日よりわが社の社員となった諸君も、臆すことなくどん
　どんと社のためになる意見を述べていただきたい。
　これが業務の発展に役立つと思えば、入社１年目であろうが、古参社員であろ
　うが上下の隔てなく、アイデアを出しあってきたからこそ、今日のわが社の業
　績があり、自由な社風が生まれてきたのです。
　君たちの若いエネルギーと発想こそが、明日のわが社を造り上げるのです。
　君たちも今日からわが社の社員として、また社会人として一歩を踏み出すので
　あります。自覚と自立の精神で、どうかよい社会人生活をスタートして欲しい
　と願うものです。
　いいアイデアがあったり、新規のプロジェクトを進めたかったら、どんどんと
　上司に提言してください。上司からは必ずや私に報告させます。私はそれをま
　とめ、会長の顔色をみつつ、いたって御機嫌がいい折りにでも相談しますので、
　その時会長がご自身の考えに合致し、『うん、これでいいだろう』と判断され、
　かつ経理担当専務である私の妻が経理の面から妥当だという判断を下し、副社
　長である義理の姉の「絶対に失敗しないという確定のためのリサーチ」の結果
　を待って、ＯＫが降りさえすれば、それはためらわず即座に実行されることで
　しょう。
　これは、先代社長であり、創業者でもある現会長に見込まれ、婿養子として、
　この会社の二代目となった現社長である私が新入社員の皆さんへ約束します。
　どうかあなた方は、あなた方だけは、のびのびと仕事をしてください。
　以上をもって、私から君たちへの訓示とします。」

某硬派系大学応援団団則

一、誇りをもって行動し、建学精神に反する行為を禁じる。

一、社会における規律を厳守し、礼法からの逸脱を禁じる。

一、完全な団務の遂行を目指し、諦観に陥ることを禁じる。

一、上級生の指示には迅速に行動し、反抗、反論を禁じる。

一、頭髪は短く清潔に保ち、長髪や人工的な加工を禁じる。

一、服装は学ランの着用を義務付け、華美な装飾を禁じる。

一、日常生活における倹約を心がけ、過剰な浪費を禁じる。

一、全学生の模範として初志貫徹を実践し、退団を禁じる。

一、パンツの色、形状は自由。

【林　太郎】
　３０日、死去。２１才。
　これにより、日本の男性人口は３７名となり、新たに１万８千人の未婚女性と５６万人の後追い自殺者が見込まれる。遺族が発表した遺書には「自由になりたい」と遺されていた。
　同日、クローン授産法の具体的運営を盛り込んだ「ヒトに関するクローン技術の規制に関する法律（クローン規制法）」改正案検討特別委員会の設置が閣議決定された。

アニメ「アンパンマン」は放映国により、
その交友関係は愛と勇気であったり
自由と平等であったり、
金と権力であったりと千差万別である。

「自由」という言葉の語源について説明いたしますと、
まず、江戸時代までは「自由」という概念自体が存在
しませんでした。明治時代になり海外の書物等を翻訳
する際、フリーダム或いはリバティの訳字について
「自主」「自立」「自専」「自在」「自由」などが
案出されます。「自由」は誰が考案したのかについては
諸説あり、はっきりとはいたしません。ただし、
一般に広く知られるようになったのは、福沢輪吉先生の
著書「西洋実情」で使用されたから、と言われています。
では何故、福沢先生は「自由」の文字を選択されたのでしょう。
　１８６７年、福沢先生は渡米使節団の従僕として渡米され、
初めて民主主義というものを見聞されたのですが、
ロサンゼルス及びデトロイト滞在中に二度も市民暴動に
巻きこまれてしまいます。このときの模様は福沢先生の
日記随筆「不幸百話」に詳しいのですが、その中の
一文に「民主主義トハ銃ト暴動ナリ。」と書き残され
ています。つまり「自由と平等」というものは
「銃と暴動」の上に成り立つものであるということを
私達は認識しておかなければならないのです。

　　　　　　　　国立福沢輪吉記念館館長　札田万吉

2003年。
ついに北朝○の労働党一党支配の一角が崩れた。
北朝○の人民が南の国や世界の実情を知ってしまったのだ。
３×度線に大挙して人民が集まった。
「南の国に行かせろ。」
「我々に資本主義の世界で暮らす自由を与えろ。」
困惑した北朝○の政府は条件を出した。
その熱意を認められる人民には南にいく自由を与えようと。
ただし、その熱意が誰にも認められるられるものでなければならない。
だれにでもわかりやすい障害を乗り越えてでも行きたいと言う熱意を
しめすこと。
だが、その障害が非人道的なものではあっては全世界の批判を浴びる。
そこで労働党が考え出したものは・・・・。
「君たちの熱意はわかった。
ここのコースは全世界にテレビ中継されている。
ここで君たちが南に行きたいと言う熱意を示してほしい。」
人民は目を見合わせた。
「なんだこりゃ？」
それはアスレチックコースだった。
木の板で作った坂があり山があり、水があった。
人民の一人が叫ぶ。
「これは知ってるぞ。
日本の同志がひそかに送ってくれたビデオにあった。
ＳＡＳＵＫＥというゲームだ。」
政府の役人がメガホンでこう告げた。
「これを乗り越えれば君たちの熱意は全世界に通じるはずだ。
その熱意のある人民には自由に南下を許可しよう。」
最初の一人が挑戦した。
掘割を飛び越え、山を登り、坂を滑り降り、棒杭の上を走って
向こう側にたどり着こうとして、最後の杭で足を滑らせる。
さっそく軍隊が助けて病院に送る。
「私はどこも怪我してない。
もうちょっとだったんだ。
もう一度挑戦させてくれええ。」
だがそんな言葉は誰も聞いていなかった。
「次は私。」
「次は俺に挑戦させろ。」
次の挑戦者がいく。
「行け行け。」
「そこだ、飛べええ。」
全人民が応援する。
・・・・・・・・・・・・
「ゲームの進行はどうかね。」
「はい、上々であります。主席。」
「放映権の収入は入金されてるか？」
「されております。」
「これでわが労働党もまだ生き残れるな。
なんせ、ゲームのための資源、つまり貧しい人民の数はまだまだ
いっぱいあるんだから。」
「そのとおりであります。
主席のお知恵はまったく素晴らしいものです。」
「どうだい、君も一杯いくか？」
「ありがたく頂戴します。」
「では、我々に富を与えてくれる人民に・・・乾杯。」
「人民に、乾杯」

彼女と知り合ったのはネットの出会いサイトだった。
彼女は夫の横暴に悩まされてた。
私は彼女を励まし、慰めた。
「もう、我慢できないの。
・・・・・私を自由にして・・・」
そのメールの言葉に私は意を決した。
彼女と逃げる夜の逃避行。
私の手には、あの夫を刺したナイフの手ごたえが・・・。
「ごめんなさい・・・・わたしのために・・・」
そう言って私の腕によりそう彼女を見ると、すべてが許される気がした。
つつましやかではあるが、二人の暮らしが続いた。
だが、私は見た。
彼女が唯一持ち出した財産であるノートパソコンがネットにつながったままの画面を。
「誰か・・・今の夫から私を自由にして・・・」