魚人さん
 

 
Action:舞台右袖から潜水艦に乗っている設定で登場する小池パーマ(潜水夫役・ツッコミ)。
Action:潜望鏡を覗いている。
 
潜水夫:大分深いところまで来たな・・・そろそろ調査を開始するか。
    ・・・ん?何かレーダーに反応があるな。接近して来るものがある様だ。
 
Action1:舞台左袖から新井ウメ子(半魚人役・ボケ)登場。
 
半魚人おいッ!君!君!ちょっと待て!止らんかい!
 
潜水夫:な・・・何やねん?水ん中で喋っとる!
 
半魚人:止まれ言うとるのが解らんかい!
 
Action1:潜水艦の扉を何度もノックする。
 
半魚人ドンドン!ドンドン!聞こえますか〜。聞こえますか〜?
    聞こえるかちゅうとんのじゃ〜!
 
潜水夫:やかましい!お前一体誰やねん!
 
半魚人:見たらわかるやろ。半分人間、半分魚の魚人さんやがな。
 
潜水夫:ほんまに!?こ、これはエラいこっちゃで・・・。
 
半魚人:何を驚いとんねん。
 
潜水夫:ええ、僕はこの辺りの海洋生物の調査に来てんですけどね・・・
    いやー、今日は貴方に逢えて光栄ですわ。
 
半魚人:ほう、ほな君はこの私を海の珍しい生き物呼ばわりするかね。
    ナメんじゃねえぞコラァ   
    ちょっと表に出んかい!
 
潜水夫:いや、それはちょっと無理です
 
半魚人:だったら中に入れろやー!
 
Action1:扉をあけようとする。
 
潜水夫:すんません!すんません!
 
Action1:扉を必死で抑える。
 
潜水夫:僕の言い方が悪かったです!申し訳ございません!
 
半魚人:解ればエエねんけどな。
    しかしやな、実際の話、君ワシに会えてラッキーやで〜。大発見やで〜
 
潜水夫:は、はあ。
 
半魚人:まあ、何や。今丁度暇しとったところや。
    ワシの事色々教えたってもエエで
 
潜水夫:本当ですか?あ、是非お願いします。
 
半魚人:おう、ちゃんと録音しとけや。
 
潜水夫:あ、はい。
 
半魚人:ほな行くで〜。
    あれはな・・・ワシがまだ陸に住んどった頃の事や・・・。
 
潜水夫アンタ陸におったんかい!?
 
半魚人ああいたさ
    産まれてすぐの頃はなかなか空気が合わなくてな・・・。
    やっぱワシ、エラ呼吸だし
 
潜水夫だったら最初から海に住めよ!
 
半魚人:まあ、今にして思えばそうやねんけどな。
    あの頃は毎日が辛かったで〜
 
潜水夫そりゃそうやろ
 
半魚人:あ、いや、そーやなしに。
    あんな・・・ワシ、苛められとったねん。学校で
    もう地獄の様な日々やったわ。何や肌の色が言われてな。
    ショックやった〜。
    ただ肌の色が違うちゅうだけであいつら差別しよんねん。同じ人間やのに
 
潜水夫お前人間ちゃうやろ!
 
半魚人:まあ、今にして思えばそうやねんけどな。
 
潜水夫:やっぱはちょっとキツかったんちゃう。
 
半魚人:何で〜。めっちゃ和むカラーやん
潜水夫そーゆー意味ちゃうわ!
    普通怖がるって、緑は
 
半魚人:けどなー、それにしたってあれは酷かったで〜。
    皆で石とか投げてきよんねん。もう手も足も出えへんかったわ。
    まあ、その頃は手も足も生えてなっかたけどな。
 
潜水夫気持悪ッ!
    ていうか、そんなんで学校行くなよ!
 
半魚人:いやあ、でも2学期位からちゃんと生えよったで。・・・ヒレが
 
潜水夫ヒレかい!
    お前どないなっとんねん!
 
半魚人:ただな、そんなワシにもたった一つだけ人に誇れる事があったねん。
    それだけが心の支えやった・・・。
 
潜水夫:へぇ〜、何ですか?
 
半魚人:いや、水泳めちゃ速かったねんで〜
 
潜水夫当り前だろ!だってお前半魚人やん!
 
半魚人:まあ、今にして思えば・・・。
 
潜水夫それはもういいっちゅうねん!
    アンタ結構しつこいな!
半魚人:一時はオリンピック候補言われとってな。
    だからワシは時間さえあれば泳いで泳いで泳ぎまくった。
    何て言うか、水を得た魚言うヤツやな。半魚人だけにププ。
 
潜水夫つまんねーよ!
    何自分で笑っとんねん!
 
半魚人:まーまーエエがな。
    でな、これはもう本気でオリンピック出たろう思ってな。
    血のにじむ様な努力したねん。
    肌の色がもっと緑になるくらいに。
    それなのにな・・・ワシは選ばれへんかった。
    ただ手に水カキ付いてるちゅうだけで
 
潜水夫反則だろ!それは!
 
半魚人:だって元から付いとんねんで、仕方無いやん。
    しかもそのせいで水泳界から永久追放されてもうた。
    めっちゃ納得いかへんかったわ〜。
    それでワシ、もう生きてても仕方ない思うてな。
    身投げしたねん
    ところがどういう訳だか死なれへん
    それで初めて気付いたねんな。
    何や・・・ワシエラで息出来んねんてな
 
潜水夫遅いわ!もっと早く気付かんかい!
 
半魚人:いや〜、からウロコ落ちたで〜半魚人だけにププ。
 
潜水夫またそれかい!
    だから自分で笑うなちゅうねん!
 
半魚人:クッキー食べる?
 
潜水夫いらんわ!ふやけとるやん!
 
半魚人:まあ、そんなこんなで今のワシがあるちゅう訳やな。分かった?
 
潜水夫分かんねーよ全然
 
半魚人:うそ〜ん。めちゃめちゃ感動の渦が巻き起こってるやん。
 
潜水夫:・・・
 
半魚人ここが海だけに
 
潜水夫言うと思ったわ
 
 
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