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「一体全体俺はいつから『大人』ってやつに成り下がったんだろう？」

ふとガレージキット「モスゴジ」を作る手を止めて俺は自問自答した。
たまの休日くらいは自分の好きなことをしたいと始めたガレキのゴジラシリーズも
すでに12体目になっている。
本当はバンダイのガンプラシリーズにも手を出したいのだが、そこまでの小遣いは
妻が許してくれないだろう。欲しかったPSPも「夏のボーナス」の前借りという事
でやっと許してもらえたのだから。

「ああ、疲れたなあ。気分を換えてドラクエでもやるか。」

自分の部屋を持てなくなってから10年。大好きだったエロゲーも夜中にこっそりと
ボリュームを落としてやるしかないし、ソフトの隠し場所にも苦労している。
どうして餓鬼というやつらは「人が見られたく無いもの」を探し出してくることに
は天才的な嗅覚を発揮するのだろう。その上、まあこの程度ならいいか、と思って
やっている俺のゲームまで触ろうとする。セーブしておいたのが台なしだ。本当に
わが子ながら「殺してやろうか」と思う。

この間も俺の大事にしている「ナイトライダー2000コンプリートDVDボックス」に
クレヨンかなんかで落書きをしやがった。怒る俺に妻は「そんなことで怒るなんて
大人気ない。」なんていいやがったが、それならお前のヴィトンのバッグに落書き
されたらどんな気分がするんだと言ってやりたかった。
慰謝料や養育費がなければ即離婚してやるところだが、そんな金を払ってしまった
ら、海洋堂が出す新しい食玩シリーズが買えなくなってしまうので、ぐっと堪えて
いる。

そう言えば会社の部下の連中もそうだが、最近の若いやつらは根気よく物を集める
ということができない。嘆かわしいことだ。まあ、それには１クールやそこらでこ
ろころと番組を変えてしまうテレビ局やそのテレビ局を裏から操る玩具メーカーの
思惑があるのだろうが、プリキュアが終了しなくて本当によかった。どれみが終わ
ったときには俺は生きる目的を失った、とまで思ったものだ。
そういえば最近「白黒」という言葉を聞くと「いくわよ、ホワイト！」という声が
脳裏を過る。誰がなんと言おうと俺は「ブラック派」だ。できるならば妻と別れ、
ブラックとやり直したいと真剣に思うが、それはままならぬ夢だろう。
せめてもとプリティコミューンを購入したが、やはり子供の玩具、すぐに飽きてし
まった。なんとかしてパソコンとつないで性能をアップしてみたいものだメポ。

最近息子の仮面ライダーブレイド 重醒剣DX キングラウザーが無くなったと騒いで
いたが、あれは俺の仕業だ。自分で買うのは恥ずかしいが「息子のクリスマスプレ
ゼントだ」といえば大手を振って購入できる。そういった時だけは息子の存在価値
を認めてやらないでもない。しかし、しかしだ。一旦俺の金で購入した以上は俺の
物である。なぜあんな鼻垂れ餓鬼が壊すに任せる必要があるのだ。俺は以前購入し
たファイズアクセルをあいつに壊された過去を持つ。真剣な殺意を感じたがそれを
気取られて２〜３日は息子が俺に近付かなかった。今キングラウザーは会社の俺の
ロッカーの中で来るべき覚醒の時を待っている。

今俺の生き甲斐は同好の志である数人の仲間と、各々の妻には内緒で借りているマ
ンションでの情報交換会だ。仲間との時間は家族との煩雑な時間とは比べ物になら
ない充実感で満ちあふれている。
それはお互いの会話は噛み合わない。それぞれが自分の好きな話題しか話さないか
ら仕方がないのだが、それはそれで仕方のないことだ。沈黙ですら心地よいのだ。
できれば家には帰らずずっとあの場所にいたい。そう切に願う。

しかし仕事をしなければ現金収入の道が途絶える。そのためいやいや総務課長など
という世界の平和や防衛とは懸け離れた職についているのだ。これは俺の本当の姿
ではない。息子に「勉強しろ。」というのも同じことだ。勉強さえさせておけば、
奴に俺の時間を邪魔されることもない。

早く家庭の軛から離れ、老後の夢である「ガシャポン屋」を開店させたいものであ
る。そのためには退職金を貰うまでなんとか頑張るつもりではある。

太郎「お婆ちゃま！　生まれたてのモスラの幼虫だよ！」
節子「・・・・・。
　　　・・・・・。
　　　今日はお婆ちゃまは付き合えませんことよ。
　　　たぶんあと三日位は無理ね」

「中臣鎌足よ、権力をかさにきた蘇我の横暴、目に余ると思わんか？」
「はっ！　自民党の参院選対策とは言え巨額の税金を浪費し、マスコミ
に香ばしきポエムを連発、あまつさえ公共の電波にて昼間から全国民に
ディープキスを見せつける蘇我氏、チューだけに誅してしかるべし！」
「いやそっちのソガさんじゃなくて……つうかほっといてやれよもう」

ビッグ・ベンのことでしょ。
（”大きな古時計”について。）

真っ白なシーツの波に漂いながら彼女はつぶやいた。
　「…あなたって大きいのね」


ギガントケイレス（身長３光年、体重７８００テラｔ）は、しずかに微笑むとゆっくりとうなずいた。

だが、その微笑が彼女に届くには、あと２年と１１ヶ月待たなければならない。過酷な特殊相対性理論第２項が２人の心をすれちがわせる。種族の差を越え、身長差を越えて２人の愛は何処へ進むのか。

次回は「ウラシマ効果で寿命の差なんて」

乞うご期待。

柳家芸多さん（身長２０メートル体重２５０トン）

太古の日本の芸能を支配していた「狂言帝国」の復活に対抗するため
早乙女落語協会会長がつくり上げた無敵のスーパー巨大落語家の一つ。
柳家イーグル、柳家ジャガー、柳家ベアーの三人の若手落語家が合体変型
して、三種類の多彩な芸風と百万パワーを持つ三人の名人落語家、柳家芸多壱、
柳家芸多弐、柳家芸多参になる。芸多参は水中落語専門で『磯の鮑』『水屋の富』
『船徳』『あたま海』『池田の鯨買い』『ウミウシほめ』『半分プランクトン』『三軒ルルイエ』
『そこつルルイエ』『もう半魚人』などが得意ネタ。柳家巨さんの愛称で親しまれている。

なお巨大だからといって奈良の大仏とは一切何の関係もないと蛇足ながら一言付け加えておこう。

総務省は構造改革の一貫として地方交付金の削減をすると発表した
とくにひらがな地名の自治体については大幅に削減するという
麻生総務大臣はひらがな地名のあほっぽさがたまらないと前置きした上で
「ひらがな？漢字読めねえの？ﾊﾞｶｼﾞｬﾈｰﾉ」と発言して物議を醸している
なおナンバーがひらがなの車についても大幅に保険料が上がる見通し
理由は同様にあほそうだからとのことであり
最近合併した自治体からは反発も出てきている

大乗仏教（だいじょうぶっきょう）

■オオクワガタ
参照
　学名：Dorcus hopei binodulosus
　スギ花粉より大きい。
　黒いダイヤと呼ばれ、同量のキャビアと取引したり、キャビアの代わりに料理に添える。
　環境に強く素人でも容易に飼育できるが、どうせ飼うなら犬とかのほうが面白い。