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[夜42] 四字熟語 Shi.Ma.Chu 2003/07/18(Fri) 01:11 [返信]

喜:笑っていいとも
タモリ(本名:森田一義)を司会者に、ゲストとの楽しいおしゃべり、
曜日レギュラーとのたわいないクイズや、視聴者参加型イベントなどを軸に
お昼のひとときを何も考えずただただ喜ばしく過ごすことのできる
バラエティー豊かな番組(月から金、12:00-13:00)

怒:怒っていいとも
だいぶ齢を重ねたタモリ(本名:森田一義)を司会者に、同じくだいぶ年を召した
ゲストや曜日レギュラー陣が、タモリと共にいかに最近の若者がなっていないかを
くどくどと怒る、憤まんやるかたないお昼のひとときを有名人と共感しながら過ごすことのできる
バラエティー豊かな番組(月から金、12:00-13:00)

哀:寂しくてもいいとも
急に弱気になったタモリ(本名:森田一義)を司会者に、若々しい元気なゲストや
曜日レギュラー陣が登場。タモリは彼らの若々しさに触れるたびに、自分が若かった頃を振り返り
いつも寂しがる。突然の彼の心情の変化をいぶかしがりながらお昼のひとときを
過ごすことのできるバラエティー豊かな番組(月から金、12:00-13:00)

楽:楽になっていいとも
実は「寂しくてもいいとも」になる直前に不治の病に冒されていたことを告白した
タモリ(本名:森田一義)を司会者に、末期医療カウンセラーの高橋景子さんをレギュラーに据え
芸能人として失いたくない何かに賭けて、激痛に苦しみながらも生命維持装置に囲まれて懸命に
生きようとするタモリを、高橋さんが
「あなたは、今までずっと頑張ってきたじゃないの。これ以上苦しむ必要はないわ。
もう楽になっていいじゃない」と諭す。
けだるいお昼のひとときに、幸せな死に方とはどういうものなのかを熟慮せざるを得なくなる
真剣な時間を過ごすことのできる、バラエティー豊かといえば、まあ豊かな番組。(月から金、12:00-13:00)


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[夜41] ピロートーク GIN 2003/07/18(Fri) 00:31 [URL] [返信]

女「ねえ・・・わたしのこと・・・好きぃ?」

男「ああ、好きだよ」

女「誰にだってそんなこと言ってるんでしょ」

男「違うよ。お前だけだって」

女「証明できる?」

男「できるさ」

女「どうやって」

男「明日昼12時丁度にテレビをつけてごらん。俺が黒のサングラスと
オールバックの鬘を付けていたなら君を愛してるって合図だよ」

女「本当!?一義くん大好きっ!」


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[夜40] 否認 gori.sh 2003/07/18(Fri) 00:26 [URL] [返信]

ファ−ストキスがレモンの味なのは0時まで。
万が一0時を過ぎてのファ−ストキスがミルク味だったなら、すぐにコーラでうがいをした方が良い。


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[夜39] おまじない それがなにより 2003/07/18(Fri) 00:25 [返信]

あなたには、片思いの、好きな男の子がいる?
そんなあなたに、あなたの思いが、彼につうじるおまじない。

あなたは最近、切符を買った?
いつも、Suicaやパスネットやスルッと関西で、済ましていない?
そう、このおまじないのポイントは、切符。

あなたの思う彼の誕生日の、夜の12時ちょうどに発行された、駒込駅の切符。
これこそが、彼とあなたとの距離を、グーンと縮めてくれる、必須アイテム。
金額は、高いほうがいいけど、ほどほどにね。茨城県まで行けちゃいそうな金額は、NG。
なかでも、3番か、4番の券売機で発券されたものは、最強。

あっ、気をつけてね。巣鴨じゃないから。
でも、あなたが想いを寄せる男の子が、もし、年金をもらっていたら、巣鴨のほうが効き目がある。

切符を買ったら、手作りのお守り袋に入れて、そっと胸にあてて、彼のことを考えて。
まちがえて、自動改札機にいれてしまっては、ダメ。
10秒間じっとしたら、さぁ、終電がなくならないうちに、帰ろう!
そのとき、駅のホームに下りる階段に、ガラスの靴を忘れてくれば、カンペキ。

さぁ!これで彼のハートをGET!よ。


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[夜38] 上空1万メートルのサービス業 きーむん 2003/07/17(Thu) 23:51 [URL] [返信]


「えー、ごほん、
本日も嘘競航空をご利用いただきまことにありがとうございます。機長の高橋です。
乗客の皆様、今から私が申し上げることをどうか冷静にお聞きください。

えー、まずは左側の窓をご覧ください。
燃えているのは当機の左翼第1エンジンでございます。
客室乗務員が皆様のランチをご用意している際、
誤ってコーヒーをこぼしてしまいました。

しかし皆様、落ち着いてください。
大丈夫です。ランチは人数分確保されております。
お飲み物もコーヒーはありませんが、紅茶、オレンジジュース、アップルジュース、
年配のお客様には緑茶や昆布茶など各種取り揃えております。
またビジネスクラス、ファーストクラスのお客様にはワインとウィスキーのご用意もございます。

ランチのメインは後ほど添乗員が確認に参りますので、チキンかミートをご指定ください。
あらかじめご予約いただいたお客様へのベジタリアン食も無事でございます」

「ちょっと待ってくれ、俺は昼にはコーヒーと決めているんだ。
コーヒーのないランチなんて認めん、そんな横暴がまかり通っていいのか?」

「お客様、ただいま当機の操縦は大変不安定となっております。どうか席にお座りください」

「こんなときに座ってられるか!コーヒーだ!コーヒーを持って来い!」

「そうだ、コーヒーだ!俺も断固としてコーヒーを要求するぞ!」

「またお客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方がいらっしゃいましたら、
お近くの添乗員までお声をかけていただくようお願いいたします」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方はいらっしゃいませんかー?」

「インスタントだって?
はっ!あんなまがい物を飲むぐらいならここから飛び降りた方がましだね!
コーヒーっていうのはな、マスターが一滴ずつ心を込めて淹れるものの名前なんだ」

「だいたいランチまであと10分しかないぞ!」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターはいらっしゃいませんかー?」

「スチュワーデスさん、実は私、生きたイルカからコーヒーを絞る方法を知っているんだが」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターか、
生きたイルカをお持ちの方はいらっしゃいませんかー?」

「だいたいなんでコーヒーにこだわるんだ。
紅茶で十分じゃないか。あんな黒い水を飲まなくても・・・」

「あぁ、あんたらインテリはいつだってそうさ!色が黒いというだけで差別するんだ。
俺は今までずっと差別されてきた。くそぉ差別のない世界へ飛んで行きたい!」

「お客様、危険です。お座りください」

「私は医者だが、必要ないかね?」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターか、
生きたイルカをお持ちの方か、差別のない世界をご存知の方はいらっしゃいませんかー?」

「仕方がない、それがしが長い修行の結果得た神通力を持って淹れたてのコーヒーを召喚して進ぜよう。
う、しまった。触媒に使うベラドンナがない!」

「専門は内科だが、いちおう外科もいけるから」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターか、
生きたイルカをお持ちの方か、差別のない世界をご存知の方か、
ベラドンナをお持ちの方はいらっしゃいませんかー?」

「天才科学者の私が発明したこの復元装置を使えばどんなものも復元することができるぞ!」

「おお!ではその装置でコーヒーが!」

「くそぉ、入れ物しか復元することができなかった!」

「竿さえあればイルカぐらい俺が一本釣りしてやるのに」

「だめだ、ランチまでもう3分だーーー!」

「開業医だから経験も豊富なんだが」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターか、
生きたイルカをお持ちの方か、差別のない世界をご存知の方か、
ベラドンナか釣り竿をお持ちの方はいらっしゃいませんかー?」

「だめだ!もうだめだなんだぁー。俺たちはコーヒーを飲むことができないんだ」

「あきらめるんじゃない、まだあと1分ある!」

「我が主よ!全ての苦痛の源を司る地獄の王よ!
忠実なる下僕の声に応え、我にコーヒーを与えたまえ!
その鋭き味は舌を貫き、その熱さは鋼鉄をも溶かす!我にコーヒーを与えたまえ!」

「おぉ、魔方陣の中から異界の生き物が!」

「なんか成功しても飲むのは微妙だな」

「あ、光が消えていく・・」

「やはり生後3ヶ月以内の子羊から取れた肝臓を捧げなければ我が主は満足されないのか!」

「お客様の中にインスタントコーヒーをお持ちの方か、喫茶店のマスターか、
生きたイルカをお持ちの方か、差別のない世界をご存知の方か、ええと、ええと・・」

「ベラドンナ」

「ベラドンナか釣り竿をお持ちの方か、
生後3ヶ月以内の子羊から取れた肝臓をお持ちの方はいらっしゃいませんかー?」

「そうだ!ドラマで見たことがあるぞ。コクピットには専用コーヒーメーカーがあるはずだ!」

「本当か!みんな、コクピットへ行くぞー!」

「お客様、おやめください。席にお戻りください」

「慶応医学部卒だよ?」

「あ、こら入ってきちゃいかん、今難しい操縦を」

「見ろ!新しいコーヒー豆だ。やっぱり隠してあったんだ。
さぁ、コーヒーを淹れてもらおうか、とびっきりのやつをな!」

「お客様、それはディナー用のコーヒーでございます」

「ちっ、だめか。あ、もう12時だ。じゃあ紅茶で」


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[夜37] Re[昼114] [昼113] : 現実主義 古賀 2003/07/17(Thu) 20:49 [返信]

「よくお聞き、シンデレラ。決して12時を過ぎるまでお城にいてはいけないよ。12時を過ぎると
魔法が解けて、おまえがマグロ女であることが王子さまにわかってしまうからね」


「よくお聞き、シンデレラ。決して2時を過ぎるまでお城にいてはいけないよ。2時を過ぎると
魔法が解けて、お前がやっている真っ最中でも姉さんの悪口を言うと止まらなくなり口から
泡を吹くまでしゃべり続ける粘着だということが王子さまにわかってしまうからね」


「よくお聞き、シンデレラ。決して4時を過ぎるまでお城にいてはいけないよ。4時を過ぎると
魔法が解けて、お前が毎晩のいびきで隣人に訴訟を起こされた強者だということが王子さま
にわかってしまうからね」


「よくお聞き、シンデレラ。決して6時を過ぎるまでお城にいてはいけないよ。6時を過ぎると
魔法が解けて、お前がいびきと歯ぎしりと連続放屁を同時にこなすテクニシャンだということが
王子さまにわかってしまうからね」


「よくお聞き、シンデレラ。決して12時を過ぎるまでお城にいてはいけないよ。12時を過ぎると
魔法が解けて、おまえが正午より前に起きるなんて女の恥だという独特の思想の持ち主である
ことが王子さまにわかってしまうからね」



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[夜36] からくり時計 玄界灘男 2003/07/17(Thu) 20:26 [URL] [返信]


「ほら、ここが有名なからくり時計だよ。」

「わあ、大きい。」

「2月14日の午前0時になると、恋人達のために、年にたった1度だけ、特別なからくりが
 ライトアップされるんだ。」

「ロマンチックね。」

「だから多くの恋人達が集まるんだよ。」

「あ、0時・・・・。」

♪あは〜ん、あは〜ん、あは〜ん うふ〜ん、うふ〜ん、うふ〜ん

「きゃっ!」「うわっ!」「やだっ!」「・・・大きいっ!」

♪あは〜ん、あは〜ん、あは〜ん うふ〜ん、うふ〜ん、うふ〜ん

「あ、あんなに・・・。」「ええ〜っ!信じらんない!」「す、すげえ・・・・。」


「・・・・・・ある意味、ロマンチックね・・・・・。」

「・・・・・・うん。ある意味な・・・・。」


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[夜35] 悪魔 玄界灘男 2003/07/17(Thu) 19:12 [URL] [返信]


「まいったなあ、もう死ぬしかないのかなあ?」

俺はそんなことをつぶやきながら橋の下を失踪する電車を見ていた。
俺はやりての証券マンだった。
過去形で書いたが今も証券マンであることは変わりない。
ただ「やりての」という冠が取れてしまったのだ。

「勘が鈍った、と思ったときにやめとけばなあ。」

バブル期には一瞬で使い切れないような金が手に入った。それも客の金を使って。
ノーリスク・ハイリターンの取引はますます大きくなった。俺はフェラーリに乗り
連日のようにクラブに顔を出し、ドンペリを開けた。
そのうち10割だった勝率は8割になり6割になった。バブルがはじけてもそこそこ
の儲けはあったが、勝率4割を切ったとき、俺は自分の財産がなくなったことに気付
いた。それからは逆転のためだけの闘いになった。
そしてそれに「勝ち目がない」ということを悟ったときには、会社と自分の客に大穴
が開いていた。

「やっぱり死ぬだけかなあ?刑務所じゃあやってけないだろうしなあ。」

「おい。」

突然声をかけられて俺は振り向いた。誰もいない。

「何きょろきょろしてんだよ?ここだ、ここ。」

声がする方向を見ると、橋の中ほどにある電柱に一人の黒尽くめの男がつかまっていた。

「なにしてるんですか?あぶないですよ。」

「今の今まで死のうと思ってた男が、人の心配か?」

黒い男はそういうとぽん、と飛び降りてきた。身軽な動きだ。

「なんですか?人のこと自殺志願者みたいに。」
「ああ、無理無理。おれに隠し事は無理。なんたっておれは『悪魔』だからな。・」

悪魔?俺の頭の中には大きな「?」がついた悪魔という字が浮かんだ。そんなものは
いないはずだ、と俺は思った。

「今、悪魔なんぞいない、と思ったな?まあ、良識ある人間ならそう思うわな。」

この黒い男、俺の心を読むぞ。そう思った瞬間に身体が総毛だった。

「ああ、平気、平気。悪魔ってのはやたらと襲ったりしないから。」

また読まれた、そう思った俺はなんとかその場から逃げようとした。しかしながらここは
見通しのいい橋の上。その時脳裏にはちらっと橋の下へと落ちていく自分の姿が浮かんだ。

「やめときな、せっかく思いとどまった命だろう?もっと有効に使いなよ。」

間違いない。この黒い男は本物の悪魔だ。そう思うと逆に落ち着きが出てきた。

「で、その悪魔が俺に何の用だ?」
「お前の悩み事、金だな?それを俺が解決してやる。その代わりお前が死んだらお前の魂
 は俺がもらう。お前には地獄の尖兵になってもらうんだ。」
「へえ?魂ってのはそんなに価値があるのか?」
「まあな。金なんぞはどっかからもってくればいいんだが、魂はそうはいかないからな。
 それも自分で納得した、堕落した魂しか役にたたない。」
「なんでそんなに魂が欲しいんだ?」
「神との最終決戦があるからな。そのためには勢力を均等にしておかなければならないわ
けだ。これで説明になったか?」

どうやら黒い男は「悪魔」で間違いないらしい。俺はすでに魂くらいはくれてやる気にな
っていた。

「で、契約書に血でサインでもすればいいのか?」
「ちょっと待てよ。そっちに売る気があったって、こっちで買うかどうかは決まった訳じ
ゃない。ほどよく堕落した魂じゃなければ役には立たないんだよ。」

どうやら俺はそれほど堕落している訳じゃないようだ。それがいいことなのかどうかは、
今の俺にはなんともいえなかった。

「こいつが契約書だ。ただし、契約するからには今日の真夜中12時までに3つのテストを
受けてもらわなくちゃあならない。大概の奴はこのテストの途中で挫折するんだ。」

男はそういうと一枚の紙をひらひらさせた。

「ふん、どうせ悪魔への忠誠をつくせ、とかなんとかだろう?俺は無宗教だから神に何の
負い目もないんだがな。」
「それじゃテストを受けるんだな?」

男はそういうと契約書を内ポケットにしまいこんだ。

「ああ、やる。」
「じゃあまずはお前の家の近所に口うるさいばばあがいるだろう?そいつをレイプしてこ
い。」

俺の頭には近所の竹内のばばあの顔が浮かんだ。俺の私生活を詮索しやがる50女だ。しか
し、あのばばあをレイプするのは気持ちの悪い話だ。まずそういったご面相なのだ。

「おいおい、第一のテストで早々にギブアップか?言っとくけどな、お前が行こうとして
る場所はテストに比べて格段に心地よいとは到底言えない場所なんだぜ?」
「わかった、やる。やるが、その後はどうなる?」
「ああ、そいつなら俺に任せておけ。貴重な魂を人間の官憲なんかに渡せないからな。ほ
 ら、これもってけ。」

悪魔はそういうと携帯をさしだした。

「第二・三テストはこいつで指示を出すからな。」


竹内のばばあが思わぬ抵抗をしたので俺はほほに大きな引っかき傷を作ってしまった。俺
はしゃくりあげる竹内のばばあを残してドアを閉めた。何か肌にかすかな異臭がするよう
な不快感がある。しかし取り合えず第一のテストは合格した。その途端に携帯が鳴った。

「上首尾だったな。」
「ああ、見てたのか?」
「いや、誰がそんな気色の悪い見せ物なんか見たがるもんか。まあ、お前が多少のことじ
ゃ動じないのはわかったけどな。しかし、よく勃ったな、あのばばあで、お前。」
「あんたがやれ、っていったからじゃないか。おかげでひどい怪我しちまったよ。」
「まあいい。次のテストは『今日の巨人・阪神戦』だ。お前は7回の阪神の攻撃に阪神側
から全裸で飛び出す。そのままグラウンドを走り抜けて、つかまらずに逃げ切れ。」
「おいおい、東京ドームには警備がごまんといるんだぜ。そんな中を捕まらずに走れるか
よ?捕まったらどうするんだ?」
「その時はなんとかしてやるが、その瞬間お前はあの橋の上に逆もどりだ。俺のことも、
第一のテストのことも忘れさせてやるが、現状は何ひとつ変わらないと思えよ。」
「・・・・・判った。」

もうすでに後戻りはできない。俺は「巨人阪神戦」の外野席を1枚買った。席なんかなく
ていい。俺の目的は観戦じゃないんだ。

「いやあ、笑ったな、おい。よくあの状況から抜け出せたなあ、すごいぞ、お前。テレビ
も新聞報道もお前を追うのに必死だったな。」
「お前は笑ってればいいから気楽だろうが、こっちは必死なんだ。15分間も全力疾走をし
てみろ、何度心臓が止まるかと思ったか。」
「まあ、これでお前は地獄でも通用する『最低の恥知らず』だと判った。第二テストまで
こなしたのはお前が初めてだぞ。」
「いいから最期のテストを早く言え。12時までにはあと2時間しかない。」
「まあ、あせるな。最期のテストはそう時間はかからない。」

悪魔はくすくすと笑いながら最期の指示を出した。

「今から渋谷に行って俺がいう番号のロッカーを見ろ。そこにバッグがある。中身は禿げ
づらとネグリジェだ。お前はそれを着てセンター街を歩くんだ。ただし、どんなことが
あっても声を出すんじゃないぞ。抜けきって家までたどり着けばお前の勝ちだ。」
「・・・・声を出さなければいいんだな。」

俺はそれだけ確認すると電話を切った。

11時50分、俺はぼろぼろになってタクシーから降りた。あちこちに血がこびりついて固ま
っていた。口の中が切れているのだろう、妙に鉄臭く、生臭かった。ネグリジェはぼろぼ
ろになっている。禿げづらはどこかにいってしまった。無くすな、とは言われていないか
らいいだろう。
まずセンター街入口では警官に呼び止められた。警官を振り切ると実に頭の悪そうな高校
生が絡んできた。面倒なので殴り倒すと仲間らしき奴らが10人ほど後を追ってきた。もち
ろん終始無言だ。かなり殴られたり蹴られたりしたが、地面に倒れるとかさにかかってく
るのが判っているので、なんとか踏みとどまった。そのうちにがきどもはおびえたように
逃げ始めた。そりゃあ俺だってこんな奴がいたら薄気味悪くなる。

俺がベッドに倒れこむと同時に携帯がなった。

「・・・・・俺だ。やったな。」
「ああ、やった。」
「最期までやった奴はお前が最初だぞ。」
「他の奴は覚悟が足りなかったんだろう。俺にはやるしかねえんだ。」
「そうか・・・・・。」
「とにかく契約書持って来い。魂でもなんでもやるぞ。」
「・・・・・・・・なあ、お前?」
「なんだ?」
「サンタクロースって信じてるか?」
「何かの心理テストか?・・・がきのころは信じてたな。」
「大人になってそれは『夢のある作り話』だっていう真実が判っただろう?」
「・・・・ああ。」
「これもおんなじさ。それともお前は『悪魔』なら信じるのか?(ガチャ)ツー、ツー・・」

俺はベッドの上に飛び起きた。電話は切れたままだった。着信履歴には「公衆電話」の文字
だけが浮かんでいた。

遠くからパトカーのサイレンが聞こえて来て、俺の部屋の窓を赤く染めて停まった。


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[夜34] 午後の紅茶 くもすけ 2003/07/17(Thu) 18:17 [返信]


(午前0時までのCM)
アジィ アジィ ダーバディー ダンバンディー AH
シュディバディ ンカー パーカティー カーコンクー AH
シャダッバ ダバッダ ダバッデュ ナダー    AHH!

(午前0時以降、放送終了までのCM)
アジィ アジィ ダーバディー ダンバンディー (チラッ)AH
シュディバディ ンカー パーカティー カーコンクー (チラッ)AH
シャダッバ ダバッダ ダバッデュ ナダー   (パカッ)あっは〜ん


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[夜33] Uターン禁止 pamera 2003/07/17(Thu) 18:14 [返信]

息子 「お父さん!」
嫁  「お義父さん!!」
孫  「おじいちゃーん!!」
    。
    。
    。
医者 「午後11時59分、ご臨終です」
息子 「せ、先生!何時ですか?!今何時っておっしゃいました?!!」
医者 「11時59分、ですが...」

嫁  「あ、あなた!!」
息子 「おおう!妻よ!やったな!」
嫁  「ええ!やったわ!!保険の満期ぎりぎりね!!」
息子 「あ、あ、あと1分遅かったら500万円パーだった!」

医者 「なんて家族だ。1分1秒でも長生きしてくれたらと願うのが
    身内なんじゃないのか...」
息子 「でも先生、その保険金が入らなきゃ、ここの差額ベッド代だって
    払えないんですよ...」
医者 「え?そ、そうなんですか...」
看護婦「先生!見てください!患者が息を吹き返しました!!」
嫁  「あ、あなた!ど、どうしましょう...」
息子 「ああ、なんてこった...もう日付が替わっちまった...」

医者 「私にまかせなさい」



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