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「おばあさん、どうして１２時になったら魔法が解けてしまうの？
　せめて夜明けまで伸ばしてもらえないかしら」
「１２時になったら、私がお城に行く。後は大人にまかせなさい」

チックタックチックタック

> 今までになかった持続力　「男の１２時」

チックタックチックタック

> 今までになかった堅さ　「男の１２時」

コッチコッチコッチコッチ

> 朝になっても、男は１２時

チックタックチックタック

「あ、もしもし？■■■さんですか？
　すいません、私、あの、えと、あ、愛用者ですけど製造の方います？」

「あ、製造の方ですか？え、いえいえ、こちらこそ。
　あの、製造部って、だ、男性の方っていらっしゃいませんでしょうか？」

「あ、すいません、お忙しいところ。ええ、あ、いえいえこちらこそ。
　はい、あ、ちょっとした質問なんですが・・・。え、あ、せ、製品に
　ついてです。はい、はい。あ、違うんです、そういうんじゃなくて。
　あの、間違って朝ですね、朝、飲んでしまいまして、その、なんていうか
　これから通勤にですね、え、あ、はいはい。試してみました。はい、２回。
　あ、判りました。このまま待ってればいいんですね？はい。」

「あ、すいません、お忙しいところ。製品の内容についてですねえ？
　え？あ、あなた製造部の人じゃないの？広告部？広告部がなんで僕の電話
　に出てるのよ？え？ＣＭに出るって何？私がＣＭに？何で？
　・・・・・・・・・やだよ、そんなの！なんかすごい飢えてるみたいじゃ
　ないか。・・・・・・いや、お金の問題じゃなくて。・・・いや、だから
　そういうのに興味ないんですよ。というか、さっきの製造部の人はどうし
　たんですか？・・・え、上司？上司ってなんですか？・・・・だからあな
　たの上司と話してもしょうがありませんってば、そうじゃなくてさっきの
　製造部の人と話がしたい、・・・・・・・なんですか、何笑ってるんです
　か？失礼じゃないですかっ！・・・・いや、何も本気じゃないんですよ、
　だから、さっきの製造部の人に電話を回してくださいってばあ。
　・・・・・・わかりました、電話しますよ、電話すればいいんですねっ！
　メモですか？はい、メモしますから、言ってください！」

「あ、さっきの製造部の人ですか？なんですか今の人！大体あなたもあなた
　ですよ、ユーザーが困ってるのに違う人と電話代わるなんて非常識ですよ。
　で、先程の続きなんですが、なんとか対処法をですね、・・・・・ない？
　ないたあなんですか？ないたあ。仮にも消費者が貴社の製品で困っている
　というのに、対処法がない、というのが返事ですか？どうなってるんです
　か、あなたの会社はっ！・・・・・・ええ、はい。・・・・・判りました。
　別にこっちに落ち度がないわけじゃないんですから、ええ、ええ。
　・・・・・また、ですか？さっきも言ったように２回も、・・・・ええ、
　そうです。・・・・はい、はい。・・・・・じゃああともう２回でだめだ
　ったらまた電話すればいいんですね？・・・・はい、はい？あ、それは何
　とか。じゃあ、対処してみますよ・・・・・・・・・。」

めぞん一刻 163話 『管理人さん衝撃の過去！どうする五代？』（フジテレビ系 午後7:30〜8:00）

一刻館の止まったままの時計を何とか修理しようとする
五代（声：二又一成）だが、管理人の響子（声：島本須美）
はなぜか強硬に反対する。どうも時計の針が12時を指すことを嫌っているようだ。
そんな時、五代は偶然、響子の物入れからヤギの模様が刻まれた指輪を発見する。
そのころ、一刻館には響子の知り合いであるという怪しい3人組
（声：山田康雄ほか）や金色のロボット（声：野沢那智）、
また教え子であるという狼男（声：香取信吾）などが次々
と現れて大パニックに・・・・。

訳：戸田奈津子
（字幕）「よし！ついに完成じゃ！」「今度は何ですか。また役に立たないもの作っちゃって」「ばかもん！人類の夢をかなえる大発明じゃぞ。今度こそ正真正銘間違いない」「人類の夢…ですか。個人的な夢の間違いではないですか」「何を言っているのじゃ。こいつは凄いぞぉ。時限ダブル反射型悪魔召還装置、名付けて魔法陣イラーズじゃ」「やけにくだけたネーミングですね」「これを使えば、どんな願いでも一つだけかなえてやろう」「星の入った玉を七つ集めてっと…。それは神龍」「ちょっと中を覗いてみなさいホレ。なんてビューチフル！そしてシンプルイズベスト！」「どれどれ。あー、向かい合わせに鏡が置いてあるのか。つまりは合わせ鏡ですね」「そうじゃ。深夜十二時キッカリに合わせ鏡の奥からやってくる悪魔に願いをかなえてもらって金髪美人と札束風呂でウハウハ…」「はいはいはいそーですねわかりました」「さて、そろそろ時間じゃな。スイッチオン！」「あ、博士。鏡の向きが少しずれてますけどいいんですか」「有限要素法の強度解析処理数値に誤差があったようじゃな。まあ、許容範囲内じゃ。」「そんないい加減な。あ！何か奥の方から来ます。おおー！しかも」「なっ、凄いじゃろ。さすがわしじゃ」「相変わらず人の話を聞いてないなあ。しかも鏡がずれてるせいでたくさん来てます。しかも」「だったら願い事がたくさんかなうじゃないか。さすがわしじゃ」「…。しかも悪魔じゃなくて、黒スーツを着たサングラスの男達が走ってきます」「それはもしや！ロードオブザリングのエルフ耳が妙に可愛いその名もエージェントスミスか？！たしかに全知全能。悪魔より凄いかもしれん。さすがわしじゃ」「いやそれどころじゃくてエージェントがわんさかと…。一人二人四人八人十六人…！！」「わー！願い事する権利をひとつくらいわけてやろうか？」「わーー！三十二人六十四人百二十八人二百五十六人…！」「わーーー！しまった！わしとしたことがなんてことじゃ！そんなに願い事思いつかんぞ！」「わーーーー！そんなこと言ってる場合ですか！五百十二人千二十四人二千四十八人四千九十六人！」「わーーーーー！このスピードで増えていくと…。ふむ、三分で世界中の海をエージェントで埋め立てられるな！あるいはスミスでいっぱいの海。君、筒井康隆は読んどるかね」「わーーーーーー！この状況でよく冷静でいられますね！」「わーーーーーーー！」「わーーーーーーーー！」

「ねえ、延長料金払うからさ、もう１回しようよ〜」
「困ります、お客さん。風営法で午後12時までと決まっていますから」
「そんな冷たいこと言わないでさぁ、みきちゃん」
「お店が警察に睨まれちゃうのよ〜、ダ・メ」
「ちぇっ」

・・・・・・・・・・・・・

「ただいま」
「おかえりなさい、あなた。お風呂にします？」
「いや、もう入ってきたからいいよ」
「じゃあ今夜は…うふっ」
「ふっふっふ、さあさっきの続きだ、みき」

今までになかった持続力　「男の１２時」

今までになかった堅さ　「男の１２時」

朝になっても、男は１２時

ぷぅ〜〜〜〜〜〜

ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　ぶりっ　

ぷぅ〜〜〜〜〜〜

ランチタイムの合間に、ちょっと気軽に楽しみたい貴方に、昼用「赤の１２：００」

長〜〜い夜をたっぷり楽しみたい貴方に、夜用「黒の２４：００」

お買い求めは、お近くの薬局、コンビニで。　　OKAMOTO

こうして素性を隠したまま時間業務に潜り込んだ１３時が
自らの殺時欲求を満たすために、１時から１２時を次々と
血祭りに上げ、ついには最後の犠牲者ともども射殺された
ことを記念して、文字盤の１３は赤く塗られているのであ
る。