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[240] 我が心の旅 やゆよ 2001/09/08(Sat) 01:14 [URL]
 私は苦しんでいた。深刻な不眠症に悩まされていた。わらにもす
がる思いで、先生のもとに通った。

「さあ、今日もあなたの悩みを隠さずに話してみてください」

 私は告げた。当時、私の頭から1日24時間離れることのなかった、
《In》に潜む謎を。

「また、そんな些細な問題のために自分を追いつめているのですね」

 先生は笑いながら言った。私にも、無意味なことはわかっていた。
答えが見つからなくても、私の生活に何ら支障はない。他の人間は、
何も気にせずに、出勤し、帰宅する毎日を送っているのだ。
 しかし、私は《In》の謎に気がついてしまった。気がついてしま
った以上、答えの追求をやめるわけにはいかなかった。

「なぜ、そんなことを気にするのですか」

 しばらくは自分にもわからなかったが、やがて思い当たった。奴
らは答えを知っているのだ。知っているのに、社会から答えを隠し
ている。沈黙を守ろうと示し合わせて。
 残念なことに、その理由は私にとり十分なものではなかった。
《In》の謎はなおも謎のまま残っている。眠れない夜が続いた。

 私を迷いから救ったのは、先生が発した予想外の質問だった。

「では、あなたは出口について何か知っているのですか?」

 雷に撃たれたような気がした。《Out》にまつわる問題の存在を
意識したのは、それが初めてだった。考えてみれば、《In》が問題
をはらんでいる以上、必然的に《Out》にも同様の問題が伴う。問
題は一つではなく、二つだった。《In》と《Out》が逆である以上、
二つの問題は逆の答えによって同時に解決されるということが、容
易に想像できた。

 私はいまでも知らない。《In》に対する答え、そして、《Out》
に対する答えを。私が知らないうちに《In》が行われ、私のあずか
り知らぬところで《Out》が行われる。しかし、両者を同時に解決
する答えが、きっと存在する……。

 心が平衡を取り戻すのが、自分でもよくわかった。

「そう。あなたが悩まなくても、地球は回るのですよ。そんなつま
らないことで悩んでもしょうがないということが、わかりましたね。
大丈夫。あなたはもう元気に生きていけます」

 よく眠れるようになった私は、不特定多数の人々の前で苦悩を吐
露する必要もなくなり、現在は巣鴨で高齢者に肌着を売っている。

              春日三球著 『我が心の旅』より

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[239] 商魂 2001/09/08(Sat) 01:06

(カチャ、カチャ、カチャ、カチャ)

―――― シ〜〜〜〜〜ン

(カチャ、カチャ、カチャカチャカチャッ)

―――― ザワザワザワザワ

(カッチャカッチャカッチャ、カチャチャ)

―――― こら〜っ! なにやっとんじゃ〜!!


  *   *   *   *

「そっかぁ、さすがに無理やったかぁ。しゃあない、午後はやめとこか。
 お〜い誰か、これ、オモテに出してきてくれへんか〜」

 
 < [漫談 オール入力・出力] は
[オール出力急病のため] 休演します。 >





[238] (削除) みりん 2001/09/08(Sat) 00:59




[237] エネルギー充填120% 鈴之助 2001/09/08(Sat) 00:40
「つまりだな、この図のように、波動エンジンで発生したエネルギーを出力として使用せず、密閉されたエネルギー充填管に入力することにより、膨大な波動エネルギーを蓄積・圧縮することが可能になる訳だ。分かるな、古代?」
「はい、真田さん」
「そして、この圧縮されたエネルギーを一気に解放してやることで、驚異的な破壊力を生じさせる。これが、ヤマトの秘密兵器・艦首波動砲だ」
「なるほど、スゴイですね! しかし、いったいどうやってこんな仕組みをを考え付いたんですか?」
「なに、そんなに大層なことじゃない。俺とお前の兄貴・古代守は士官学校の同期でな、よくふたりで飲み歩いていたのさ」
「はぁ、酒……ですか? 自分には良く分からないのでありますが……」
「ハハ、わからんか? つまりだな、よく調子に乗ってイッキ飲みをしては噴水のように吐いていたのを思い出したのが役に立ったってわけだ。学生時代には、まさかこんなことがあろうとは思わなかったがな」
「……」



[236] 積み木くずし 鈴之助 2001/09/08(Sat) 00:36
「よりによって万引きだなんて! ママはあなたをそんな子に生んだ覚えはありませんっ!!」
「そうだっ! パパもそんな子を仕込んだ覚えはないっ!!」




[235] 島の魔力 桶ケロリン 2001/09/08(Sat) 00:34
 ホウカシキ炎で名古屋場所を途中休場、大関の座から陥落した関脇・出島(27)
=武蔵川=。再起を目指し日夜稽古に励む彼だが、このほど二場所連続の不調の理由
が分かったという。
 出島は先場所まで、人気ロックグループ・ポルノグラフィティの大ファンだった。
携帯電話の着メロも、その二場所は『サボテン』(夏場所)−『アゲハ蝶』(名古屋
場所)としっかり追い続けていたのだが、実はこれが元凶だったとのこと。
 「彼らには僕にしか働かない、僕を逆方向に導く妙な力が働いているというんだ。
そういえば東ちづるさんと握手した後の場所(初場所、7勝8敗)もそうだったらしい
んだけど、一体どうして僕だけが?」と首をひねる出島。取り急ぎ着メロは、
THE BOOMの『島唄』に変更することにしたそうが、果たしてこれで秋場所に
向け原因不明の“力”を抑えることができるのか。気になるところだ。



[234] お題を入れると何が出る? keemun 2001/09/08(Sat) 00:10 [URL]

A → [ B ] → C

「というわけで図に表すとこのようになるのだよ、わかるかね。まずこのBが嘘ツキャーだ」

「Aが嘘ツキャーに入ってCが出てくるという図ですね」

「そのとうり、ここでAはお題を意味する。ではCは何かな?」

「ええと、お題が嘘ツキャーに入って出てくるものですから、Cはネタですか?」

「ちょっと違うなぁ。いいかね、面白くないネタもネタの一つだ。
でも笑いのないネタを出す人は嘘ツキャーじゃないと思うぞ。
したがってCには『笑い』が入るのだよ。この違いがわかるかな、山田君」

「ええ、でもネタはどうなるのですか?」

「ではちょっと書き足してみよう。ネタをDとするとこうなるわけだ」

A → [ B → D ] → C
       ↑  ↓
       ←←

「つまりネタは正道、邪道いろいろ使ってもいい。
しかし後で嘘ツキャー自身がチェックする。
お題を入れる入れないではなく、お題を活かしているネタを生み出す。
そのためにこのフィードバックがあるというわけだ。
これが『お題のある嘘ツキャーのモデル』だと思うのだよ。
もちろんAがそのままCに通過してもいけないと思うがね」

「なるほど。すいません、もう一つわからないことがあるんですが」

「何かな、山田君」

「この場合、座布団はどこから取るんです?師匠」





[233] おもてなし 桶ケロリン 2001/09/07(Fri) 23:42
いらっしゃいませ。ホテルここのえへようこそ。
当ホテルでは、初めてのお客様に限り、御到着の際に若女将が心を込めて折り上げた
紅白重ね折り鶴を差し上げて居ります。時折少々変わった折り方になって居ります
場合もございますが、決して無理矢理開くこと等なさりませぬ様、くれぐれも御用心下さいませ。
なおお帰りの際には、炊き立てのお赤飯を一膳差し上げて居りますので、どうぞ
お楽しみに。



[232] 頭の中の小さなやつら Belial 2001/09/07(Fri) 23:22
A:「入力してるか?」
B:「ああ、…とんかつ、ビール、ビール、ビール、ビール …コイツ、どれ   だけビール好きなんだ?きのうの昼飯もビールばっかりだったぞ。」
A:「で、どうなんだ?」
B:「ウン、今プリントしてる。  …出てきた。3分24秒後だ。」
A:「で、ドレぐらいなんだ?」
B:「1.3Lだな。」
A:「じゃあ、そのように伝えよう。(電話に向かって指示を出す)」

こんなことが毎日行われているとか…




[231] 出奔 くまきち 2001/09/07(Fri) 21:54
「おい、さるごろうや」
「へぇ、なんでごさんすか、お師匠さま」
「最近調子はどうじゃ?」
「へぇ、おかげさまで。体は頗る調子よござんすよ、お師匠さま」
「そうか、それはなによりじゃな」
「へぇ、ありがとうござんす」
「ところでのう、さるごろう」
「へぇ、お師匠さま」
「うむ、ちょっと込み入った話があるでな。縁側ではのうて、奥に入って話さんか?」
「よござんすよ、お師匠さま。んしょっと」

ざくざくざく しゃー ぱち そろそろそろそろ

もぞもぞがちゃがちゃごろごろあいーんじじじじらんらんごそごそめぇー

「ぎゃー」

たたたったたっ しゃーぱしっ ざっざっざっざっざっ...

さるごろう、17歳の春のことであった。


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