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[100] ロボ・ペット ユーイング 2001/03/17(Sat) 14:30 [URL] |
この未曾有の不景気の中、高価格のくせに一大ヒット商品となった某メーカーのロボット犬に続いて、後発メーカーが、ネコやハムスターなどの、ロボット・ペットを売り出した。 こちらのロボ・ペットのウリは、何といっても涙腺機能を備えていることである。金属製品、ことに精密機器を水で濡らすのは超ご法度という常識を打ち破って、目から涙を流させることに成功した。 この涙は、単なる透明の液体ではなく、ホログラムのように七色にきらめくスグレモノ。しかも、涙が流れた部分には、水分が蒸発した後も色付きの微粒子が残り、長期間ではないが、七色に輝くペットを楽しむことができる。 この新しいロボ・ペットたちは、低価格も手伝って、爆発的な売り上げを記録したが、売れるにつれ、メーカー側が予想もしていなかった問題が浮上してきた。 購入したユーザーが、七色にきらめく涙のあとを見て、ペットの全身を七色にしようと、ひたすら泣かせるという事態が発生したのである。 涙は音声だけでなく、触感でも発生する構造になっていたため、本来かわいがるべきペットに、殴る蹴るの暴行を加えるユーザーが続発、その結果、保証期間の一年を待たずに壊れて交換するトラブルが相次ぎ、メーカーは急遽、故意に破損した場合は交換しないと宣言した。 しかし、音声によるペットいじめは、エスカレートする一方で、特に集合住宅に住むユーザーの隣人たちから、苦情が殺到した。日本の集合住宅の薄い壁では、怒鳴り声が隣近所に響き渡ってしまうのである。 また、動物愛護団体は、ロボ・ペットがいじめられる現状に心を痛め、ロボ・ペットにも人権ならぬロボ・ペット権を認めるべきだと主張、世界初のロボ・ペット愛護協会を設立し、人間の勝手な嗜好のせいで、むやみに涙を流させるべきではない、と訴えた。 この動きに、飼い主が、美しく光るペットを見て満足するなら、それは立派な癒しになっているのではないかと反論するグループも現れ、動物愛護を優先させるべきか、人間の癒しを優先させるべきか、現在も激しい論争が繰り広げられている。 ちなみに、ロボ・ペットの売り上げは、愛護論争のおかげで更に伸び、中でも、小さくて全身を染めやすいハムスターが、断トツの人気を誇っている。 |
[99] 涙DEサイコロジー 梅千代 2001/03/17(Sat) 14:18 [URL] |
涙ほど、真の心を写しだすものはありません。 |